厳しい経済状況が浮き彫りに 食品治験の参加は社会人が72.7% 参加目的も金銭面が約6割
PR TIMES / 2013年8月20日 16時44分
臨床試験(治験)受託業務を行っている株式会社ヒューマ(本社:東京都港区、代表取締役社長:三原酉木)では治験の実態を調査するために、弊社が運営する治験情報サイト「ボランティアバンク」の会員を対象に「治験のイメージアンケート」を行いました。回答期間は2013年7月30日~8月1日。有効回答は954名でした。治験参加経験者は619名おり、その内社会人治験参加者は358名でした。今回は社会人治験参加者に焦点を絞ります。
※若者ではなく、中高年を対象にした食品治験でも社会人参加率はとても高い
調査概要
治験は新薬(お薬)以外にも、食品や美容品にも必要になる場合がある。比較的時間の都合がつきやすいこれら食品・美容品治験は社会人参加者が中心的になっている。社会人治験参加者の主な治験の参加理由は「金銭面」が多く、社会人と言えどもまだまだ経済的に厳しい現状が垣間見えた。食品・美容品治験の単価は数ヶ月で数万円~十数万円程度(1ヶ月数万円程度)なので決して高額というわけではないが、手頃に出来て新薬治験ほどの危険性を感じないという点で、副業として魅力的な選択肢になっているようだ。
1.治験は薬の試験を指すのではなく、入院をするわけでもない
治験と言って新薬を思い浮かべる方はとても多いですが、実際には色々な種類があります。
お薬はもちろん、健康食品や実際に肌に散布・塗布するような美容品などにも治験が必要になる場合があります。
また、もう1つ治験と言って「病院で缶詰の長時間拘束」をイメージされる方もおりますが、実際には「通院」の治験の方が多いことをご存知でしょうか。特に食品・化粧品治験に至っては、ほとんどが通院型の治験です。通院のペースは治験によって異なりますが、基本的には1週間に1度の通院~1ヶ月に1度の通院ペースになっている試験が一般的です。無理のない通院ペースなので普段時間の制約を受けている社会人の方でも参加できるスケジュールであることが多いのです。
2.治験参加はお金と健康の一石二鳥
社会人治験参加者に治験の参加理由を質問すると、「お金の面」と「健康の管理・向上」と選択される方が半数以上でした。給料が減らされているのでその補填として利用しているという方も見受けられましたので、副業として利用している方がいらっしゃるようです。その他にもう1つ、詳しい健康診断が受けられるので自身の健康の管理やチェックとしてとても魅力的であるという旨のご回答も多く、空いた時間にお金を稼ぎながら、同時に健康のチェックもできるというメリットを感じて治験に参加されている方が多いようです。どちらの回答を通じても、全体的に金銭的側面(謝礼金や無料の健康診断など)が主な参加動機だと言えますので、社会人と言えどもまだまだ厳しい経済的背景が垣間見えました。アベノミクス効果を実感するには至っていない方が多いようです。
3.食品治験によって得られる金銭はわずか
社会人の主な参加動機が金銭面にあることが分かりましたが、実際の所食品治験によって得られる負担軽減費(謝礼金)は高額とは言えません。
治験における謝礼金は基本的に病院に来院されて検査を受けた回数に比例して増えることになります。1回の来院につき7,000円~10,000円程度の負担軽減費(謝礼金)が支払われるのが一般的です。病院にいくだけでそれだけ貰えれば十分高額だとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、治験はただ病院へ来院するだけではありません。治験毎に食事制限や日々の生活状況の日誌記入など、守らなければならない制約事項が発生することがあります。これら全てを含めての謝礼金だと考えると決して高額とは言えません。
4.それでも治験のリピート意識は97%を超える
社会人治験参加者に「また治験に参加したいですか?」と質問すると、実に97%以上の方がまた参加したいと回答しました。高額の金銭が期待できるわけではなくても、いつでも気軽に参加でき、お金を得られ、かつ健康の管理にも繋がる治験は社会人にとって充分魅力的な副業の選択肢であるということが証明された形となりました。
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