2018年第1四半期の中国のスマートフォン市場は、過去最大となる8%の前年比割れとなる
PR TIMES / 2018年5月8日 10時1分
2013年第1四半期以来、初めて四半期の出荷台数が一億台を割り込む。Xiaomi(小米科技)は、前年同期比51%と最も高い成長率を示し、また、アップルは32%を示した。
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、Counterpoint社)は、中国のスマートフォン出荷台数は減速し、2018年第1四半期に前年同期比8%、前期比21%の落ち込みとなり、トップ5ブランドが過去最高の82%のシェアを獲得する一方で、その他の携帯ベンダーは成長に苦しんでいるとの最新調査を発表致しました。
マーケットの概況について、Counterpoint社のリサーチディレクター、James Yan氏は以下のようにコメントしています。
「世界最大のスマートフォン市場である中国の2018年は、スロースタートの年となった。伸び悩みの一因は、中国の消費者の買い替えサイクルが長くなったことにある。加えて、携帯ベンダーがベゼル無しではないモデルを中心に在庫調整を行った結果、2018年第1四半期に投入した新製品が少なくなったことも出荷数量に影響している。ベゼル無しモデルは中国では一般的になり、より多くのベンダーが1,000人民元(~US$160)以下のベゼル無しモデルを投入し、中位セグメントでの差別化を図るとみられる。」
図1: 中国のスマホ市場シェア 2018年第1四半期
[画像: https://prtimes.jp/i/33140/3/resize/d33140-3-329672-0.jpg ]
Huawei(華為技術)は、22%のシェアで中国スマートフォン市場をリードし、OPPOとvivoがそれぞれ18%と16%のシェアで、2位と3位にランクインしています。しかし、トップ5ブランドの中でも、Xiaomiは、前年度比+51%、Appleは前年度比+32%の成長を遂げています。
携帯ベンダーの業績に関してYan氏は以下のように付け加えています。
「HuaweiのモデルHonorは引き続き中国市場で好調で、その売り上げの2/3はネットからの購入である。さらにHuaweiはNovaシリーズの大規模なプロモーションも実施し、販売台数を稼いだ。OPPOとvivoは2018年第1四半期の第2位と第3位であり、合わせてスマホ市場の1/3を占めている。しかし、この四半期における伸びは著しく減速しており、これは商品ポートフォリオの更新がなかったためである。OPPOとvivo、どちらも第1四半期の終わりには新機種を投入する予定であり、ディスプレイ面の指紋センサーやノッチディスプレイなどが加えられる。両社のそれぞれXシリーズ、Rシリーズにこうした新機種が加わることで、次の四半期の業績は好転するだろう。」
Yan氏は、XiaomiとAppleの業績について続けてコメントしています。
「Xiaomiは、この四半期における中国の携帯ベンダーの中で、最も高い成長率を遂げている。これはXiaomiがリアル店舗を充実させ、積極的なプロモーションを行ったことによる。また、Redmi Noteシリーズを刷新したことで中位セグメントの市場におけるポートフォリオが強くなり、値段に敏感な購買層に多様な選択肢を提供できたことも、功を奏している。アップルは、iPhone Xの強い商品力により、前年同期比で32%の伸びを示している。iPhone Xのプロモーションは、キャリアのものを除けば、さほど積極的なものではなかったが、根強い需要が継続している。」
この四半期での新商品について、リサーチアナリストのMengMeng Zhangはこう述べています。
「この四半期のハイライトのひとつはノッチデザインのディスプレイだろう。2018年第1四半期末までにトップ5ブランドのうち4社がノッチディスプレイの機種を中国で導入した。早期にノッチディスプレイを採用した企業は、商品デザインの差別化でリードしている。ノッチディスプレイの機種は、現在の3,000人民元(~US$475)のセグメントから、2,000人民元(~US$315)以下のセグメントへと、次の四半期にかけて、浸透していくだろう。また、ディスプレイ面上の指紋センサーも今後人気が高まるとみられ、これはvivoがX20とX21シリーズにすでに搭載している。」
アップルの業績と今後について、アソシエイトディレクターのTarun Pathakは以下の点を強調しています。
「アップルは中国において過去2年機種更新していない大勢のユーザーを抱えている。アップルは2015年第1四半期以降、前年同期比較で成長に転じており、旧機種ユーザーが機種変更をし始めていることを示唆している。この傾向は通年で続くであろう。アップルが例年のサイクルに従って次の四半期にプロモーションをかければ、買い替えは加速すると思われる。」
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Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
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