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業種を超えた連携で地域産業を盛り上げる農商工等連携普及・創出事業 共創の日2019 シンポジウム『共創の日2019 シンポジウム~稼ぐ、楽しむ、手をつなぐ~』開催レポート

PR TIMES / 2019年12月20日 11時15分

~農林漁業と農商工の連携の成果について発表~

 経済産業省中小企業庁・農林水産省が主催し、全国商工会連合会(全国連)、全国農業協同組合中央会(JA全中)、全国森林組合連合会(全森連)、全国漁業協同組合連合会(全漁連)、日本商工会議所(日商)の5団体連携によるシンポジウムが12月17日(火)にヒューリックホール東京において開催されました。



[画像1: https://prtimes.jp/i/51615/3/resize/d51615-3-939844-0.png ]

 本シンポジウムは、農林漁業や商工業の業種の枠を超えて連携した取り組みのモデル事例に対する理解を深め、多業種連携を普及・啓発する目的で開催されました。
 シンポジウムでは、全国商工会連合会の森義久会長の開会挨拶、牧原秀樹経済産業副大臣と河野義博農林水産大臣政務官、山本幸三衆議院議員による来賓挨拶に続いて、地方創生の新たなアイディアを実現するための会社や団体の設立、場所の価値を生かした企画と実践などに取り組んでいる後藤健市氏による基調講演や農商工等連携の実践団体の代表者5名によるそれぞれの連携モデル事例の発表が行われました。最後に、東京農業大学 大浦裕二教授を中心に発表者によるパネルディスカッションが行われ、連携成功のポイントを参加者と共有しました。

■地域創生の仕掛け人 後藤健市氏による基調講演
[画像2: https://prtimes.jp/i/51615/3/resize/d51615-3-570008-2.jpg ]

 株式会社スノーピーク地方創生コンサルティング 代表取締役会長後藤健市氏は、飲食や観光などを地域の自然の中で楽しむ「野遊び美食」の実例を紹介し、農商工等連携による地方創生の今後の展開について説明しました。後藤氏は「ヒトは自分の好きなことには効率も損得も気にせず時間もお金も使うので、楽しい美味しい野遊びが地域活性化の軸になると考えます。失敗をしたくないからチャレンジをしなくなっていることが今の日本の最大の課題です。諦めて止めたら失敗ですが、成功を目指してやり続づけている時は失敗ではなく、未成功です。地域の皆が自分事として進化系の事業に仲間と共に果敢にチャレンジし続けることが重要です」と話しました。

■モデル事例について報告
1.「えだ豆の地域ブランド戦略・PR販売に向けた取り組み」
[画像3: https://prtimes.jp/i/51615/3/resize/d51615-3-682886-3.jpg ]

 秋田なまはげ農業協同組合 営農経済部次長の長谷川清仁氏が登壇。秋田商工会議所と秋田市が連携し、転作作物として注目されていた枝豆を6次産業化するプロジェクトを実施し、加工・冷凍品のサンプル開発やイベント開催、販路拡大に取り組んだ事例について発表しました。「商工会と連携することでバイヤーへのヒアリングを行うことができ、ニーズや商品の評価を把握することができました。連携するメリットを生かしたところ、先日秋田県はえだ豆の生産量が日本一となり、県内外に販路を拡大することができました。」と話しました。

2.「地域資源を生かした『やまが炭』の生産販売」
[画像4: https://prtimes.jp/i/51615/3/resize/d51615-3-987317-4.jpg ]

 米沢地方森林組合 事業課長の四柳徹也氏が登壇。廃棄されていた残材を有効利用するとともに、森林の整備や再生など持続的活用を実現した『やまが炭』を販売した事例について発表しました。米沢地方森林組合は、きのこ原木を生産する中で残材が廃棄されているという問題に直面しており、これらの残材を有効活用するために炭焼きを開始。「地域ブランド力を高めて黒炭の販路を拡大するために、株式会社長沢燃料商事と提携して『やまが炭』というブランドを立ち上げました。『やまがたエクセレントデザイン賞』や『グッドデザイン賞』にも積極的に応募し、入賞したことによって『やまが炭』を始め、黒炭全般の生産量及び出荷量が増加しています。」と四柳氏は説明。「地域の森林整備のための黒炭生産という趣旨を忘れずに、事業を継続し、黒炭の安定生産に繋げていきたいです。」と意気込みを述べました。

3.「明石のりのPR、販売」
[画像5: https://prtimes.jp/i/51615/3/resize/d51615-3-677491-5.jpg ]

 明石市漁業組合連合会 会長(明石浦漁業協同組合代表理事組合長)の戎本裕明氏が登壇。明石市漁業組合連合会と明石商工会議所、JAあかし・兵庫南が連携して、明石のりの認知拡大および販路拡大を行った事例について発表しました。「明石は有明とのりの生産量1、2位を争う生産地でしたが、明石のりの認知度の低さに課題を抱えていました。課題を解決するために節分の時期に合わせて明石のりを使ったイベントを開催したところ、小学校や高校で明石のりについて学ぶ機会が設けられるなど、地元の人に明石のりをより身近に感じてもらうことに成功しました。」と戎本氏は説明。戎本氏は「教育現場での取り組みを通じて、若い人にも明石のりに興味を持ってもらえたので、今後はさらに明石のりのブランド価値向上に尽力し、彼らにファンとなってもらえるように取り組んでいきたいです。」などとコメントしました。

4.「地域ブランドりんご『真田REDアップル』を活用した地域連携型6次産業化」
[画像6: https://prtimes.jp/i/51615/3/resize/d51615-3-812872-6.jpg ]

 上田商工会議所 中小企業相談所 経営支援課課長 経営指導員の唐澤信広氏が登壇。上田商工会議所がJA信州うえだ・りんご農家・事業者を取り持ち、商品開発や販路開拓にむけて連携して事業を推進した事例について発表。「地域の小規模事業者とともに上田地域の特産ブランドりんごを使用したお菓子やジュースなどの新商品開発に取り組みました。展示会への出展や首都圏バイヤーへの紹介を通して、販路開拓や商品改良等に結びつけています。」と説明し、「更なる販路開拓と地域ブランドの確立を推進するため、今後はプロジェクトメンバーとして上田商工会議所、JA信州うえだ、りんご農家の連携を深めていきたいです。」と今後の展望について語りました。

5.「遠賀町ブランド農商工連携による特産品開発」
[画像7: https://prtimes.jp/i/51615/3/resize/d51615-3-148457-7.jpg ]

 遠賀町商工会 会員・株式会社かごしま屋 代表取締役の牛濱善雄氏が登壇し、北九州農業協同組合と連携して日本酒『遠賀の雫』を開発・販売を行った事例について発表。「商工会青年部とJA青年部の『遠賀町から特産品を作り、全国に広めたい』という思いから、地元酒米を使った日本酒『遠賀の雫』を開発し、販売促進を行いました。地元農産品を全国に広めるため、遠賀町認定品制度により、『遠賀の雫』『遠賀の赤芋』『遠賀の赤しそ』など連携してブランドづくりに取り組んでいます。」と話しました。また、牛濱氏は「町内酒販店から全国へ発送されていて、大手スーパーや百貨店で遠賀町ブランドとして販売されるようになりました。現在は、福岡県商工会連合会と連携して農商工連携事業を進めており、農家と事業者との連携新商品開発事業で4商品を開発中です。」とさらなる連携について語りました。

■東京農業大学 大浦裕二教授とモデル事例報告者によるパネルディスカッション
[画像8: https://prtimes.jp/i/51615/3/resize/d51615-3-574200-9.jpg ]

 農産物流通や農商工連携の専門家である東京農業大学 大浦裕二教授をコーディネーターに迎え、各団体のモデル事例についてパネルディスカッションを行いました。農商工連携事業をより活性化させるために、他団体との連携の仕組みや効果、連携するにあたってのポイントなどについて話し合いました。各報告者がそれぞれのモデル事例を比較して、議論を深めることで「共創」に対する理解をさらに深めました。


[画像9: https://prtimes.jp/i/51615/3/resize/d51615-3-655956-10.png ]

■『共創の日』について
 全中、全森連、全漁連、全国連、日商の5団体が有機的につながり、共に創造する新しい産業を広めることで、地域の人々が安心して働き、生活することができ、日本全体が元気になるという考えのもと、新しい日本の産業のあり方を目指した考え方「共創」の有識者によるシンポジウムと農林漁業と商工業の「共創」により生まれた特産品の展示・販売を実施するイベントです。

<実施背景・目的>
 地方創生を実現するにあたり、地域の様々な産業の発展と所得向上を通じた地域経済の活性化が必要であり、そのためには多くの地域において、業種の枠を超えた民間団体の積極的な相互連携が不可欠となっています。一部の地域では、マーケットインの観点からの地域特産品の開発や、その販路確保の面で成果を挙げている地域もあるため、本イベントを通じて、全国各地の農林漁業・商工業の連携による地方創生の成果を共有するとともに、相互に「学び」「つながる」機会を提供することによって農商工等連携を推進し、今後新たな事業機会を創出し、お互いの成長発展の機会をつくります。

<開催概要>
タイトル:共創の日2019 シンポジウム
会期 :12月17日(火) 12:30- 16:00
会場 : ヒューリックホール東京(東京都千代田区有楽町2丁目5-1 有楽町マリオン11F)
共催  :経済産業省 中小企業庁 / 農林水産省 協力:内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局
実施主体:全国商工会連合会
連携団体:全国農業協同組合中央会 / 全国森林組合連合会 / 全国漁業協同組合連合会 / 日本商工会議所

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