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パワード義足「Bio Leg(R)」が米国において医療保険適用承認を取得

PR TIMES / 2024年6月6日 17時15分

動力アシスト機能への米国医療保険適用はアジアのメーカー開発の義足として初の事例



BionicM株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:孫小軍、読み:バイオニックエム、以下「BionicM」)は、当社が開発した動力アシスト機能付きパワード義足「Bio Leg」について、2024年5月24日に米国の審査機関であるPDAC(Pricing, Data Analysis and Coding)により医療保険適用が承認されたことをお知らせいたします。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43008/14/43008-14-72c6f492716896391d069a7420c03e08-3900x2662.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


▶医療保険適用承認について
米国において義足を購入する際には、PDACが管理するHCPCS(Healthcare Common Procedure Coding System)コードが医療保険請求時に使用されます。
各コードには保険償還価格が定められており、PDACによるコードの割当承認を得られることは、公的医療保険(メディケア)および民間医療保険の適用対象となることを意味します。今回、BionicMはBio Legが有する機能に応じて、L5828、L5845、L5848、L5856、L5859の5つのコードを申請し、PDACのコード検証審査の結果、5つ全てにおいて割当が承認されました。
特にL5859は「モーターの力によって膝の曲げ伸ばしをアシストする機能」を有する義足に認められるコードであり、現在米国市場にある膝上義足のコードとしては、新規性・先端性の高いものです。L5859の使用が承認されている義足はまだわずかで、日本を含むアジアのメーカーが開発した義足としてL5859のコードが承認されるのは初めての事例です。

▶Bio Legについて
Bio Legは、ロボティクス技術を駆使して装着者の動作をアシストするパワード義足です。脚の切断により失われた筋力を義足の動力で代替することで、装着者の身体的負担を軽減します。Bio Legは、より自然な動作、アクティブな活動をサポートし、日常生活動作の幅を広げ、QOLの向上に寄与することが期待されます。
これまで100名を超える義足ユーザーの試着を踏まえて実用化され、2023年7月には米国食品医薬品局(FDA)のクラスII医療機器として登録を完了しています。
これまでの米国におけるBio Legの試着評価では、誤動作無く、ユーザーの動作に合わせて自然かつ直感的に動いく点において高いフィードバックを受けています。BionicMの技術的強みである制御アルゴリズムにより、高い安全性、かつ使い勝手の良いパワード義足を実現しています。
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=b5ZhFu8c9xQ ]

▶米国市場について
米国の義肢装具市場は約43億USドルにのぼり、下肢切断者数の増加に伴い、継続的に拡大している世界最大の市場です(※1)。公的医療保険や民間保険、労災保険、軍人向け支給制度など、米国における幅広い制度環境下においてハイエンド製品も多く普及している市場であり、特にこの2~3年、パワード義足の市場は急速に拡大しています(※2)。
背景として、米国の下肢切断者の切断年齢において、45歳以上の切断者数が全体の88%を占めていることが挙げられます(※3)。筋力の衰えた高齢者など低活動の義足ユーザーの増加に伴い、動力アシスト機能をもつパワード義足へのニーズが高まっています。
さらに近年では、高齢者をはじめとする活動度の低い下肢切断者に対して、Bio Legも有する電子制御機能の有用性が認められてきています。米国保険・福祉省のCMS(Centers for Medicare & Medicaid Services)は、公的医療保険によって電子制御機能を有する義足を活動度の低い下肢切断者へより多く普及させるための制度改定の検討を進めています(※4)。

▶今後の展開についてBionicMは、2024年7月より米国の予約済み顧客へ順次Bio Legの納品を行います。
今回医療保険適用承認を取得したことで、労災保険、軍人向け支給制度に加えて、公的医療保険や民間保険など、米国における幅広い支給制度を活用してBio Legの保険償還とアクセスが進展できるようになりました。
米国における制度改定の流れはBio Legにとって大きな追い風であり、今後BionicMはより多くの方にBio Legを届けるために事業を加速してまいります。


[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/43008/14/43008-14-fbf9b33821ff7bfcbe1c5bb21c8f0914-1797x2700.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



▶代表取締役 孫小軍のコメント
2015年からの東京大学での研究に始まり、起業を経てチーム一丸で開発を行った長年の成果が認められ、米国の当事者様に技術・製品を届けることができることについて、Powering Mobility for Allをミッションとする企業として非常に誇りに思います。動力アシスト機能を有するパワード義足は、様々な研究機関や大学等で長年研究され、また業界・下肢切断者から求められ続けていた技術である一方、技術的ハードルの高さなどからなかなか実用化されてきませんでした。今回PDACによりBio Legの動力アシスト機能が医療保険適用として正式に承認されたことは、義足業界のターニングポイントとなり、パワード義足の普及をさらに加速できると確信しております。医療保険を活用し、多くの方にBio Legを届け、自身の足で自由に動くという根源的なモビリティの向上に貢献していきたいと思います。


▶PDACとは
米国保険・福祉省内で米国公的医療保険のメディケア・メディケイドを統括するCMS(Centers for Medicare & Medicaid Services)傘下の機関。医療機器の価格設定、データ分析、医療保険に関するコード付けなどを行うための専門機関。
PDACによるコード割当の承認を得るためには、FDA登録情報、製品の仕様および機能に関する詳細の説明、製品サンプルの提出が求められ、これらの情報を下に審査を受けることとなる。
※Bio Legは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業、および厚生労働省の障害者自立支援機器等開発促進事業において得られた成果を活用しています。

■出典情報
(※1)Hanger Investor Presentation May2022
(※2)CMS.gov Part B National Summary Data Fileより当社算出
(※3)Cain, Jeffrey J. MD, FAAFP; Ignaszewski, Daniel BA; Blymire, Carol MS. Living Well After Amputation: Lessons in Innovation, Peer Support, and Health Policy. Techniques in Orthopaedics 36(4):p 360-366, December 2021.
(※4)CMS.gov Local Coverage Determination Proposed LCD DL33787

■BionicM株式会社(バイオニックエム)会社概要
BionicMは、東京大学博士課程において孫小軍がヒューマノイド・ロボット技術を応用して発明したパワード義足をコアテクノロジーとし、2018年12月に設立されたスタートアップ企業です。すべての人々のモビリティに力を与えること「Powering Mobility for All」をミッションとして、下肢切断者のモビリティ・QOLを向上させるパワード義足の開発・販売を行っています。

設立:2018年12月21日
代表者:代表取締役 孫小軍
事業内容:ロボティクスと身体を融合したモビリティディバイスの研究開発・事業化
本社:東京都文京区本郷7-3-1 東京大学アントレプレナープラザ203室
URL:https://bionicm.com/ja/

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