びわ湖ホールに「菊池寛賞」 公共ホールが初受賞！

コロナ禍でのオペラ無観客・ライブ配信　舞台裏を山中館長にインタビュー



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滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールは、2020年3月、新型コロナウイルス感染症が拡大し、各地の公演が次々と中止になるなか、びわ湖ホール自主制作のオペラ「神々の黄昏」の無観客上演とYouTubeによる無料ライブ配信を行い、世界30か国で約41万人が視聴しました。このウィズコロナ時代の文化イベントのあり方に一石を投じた活動が評価され、12月に「第68回菊池寛賞」を受賞しました。同賞を公共ホールが受賞するのは初めてです。
■菊池寛賞：文芸春秋の創業者・菊池寛（明治21年～昭和23年）が日本文化の各方面に残した功績を記念するための賞。文学、映画・演劇、新聞、放送、出版、その他文化活動一般において、1年間に最も清新かつ創造的な業績をあげた人・団体、もしくは永年にわたり多大な貢献をした人・団体に贈られる。

【舞台裏を山中隆館長にインタビュー】
＜公演直前に中止決定！緊迫の10日間＞
2020年3月7日・8日の公演に向けて、ヨーロッパから演出家やキャストも来日して、稽古を行っ ていました。ところが、2月26日、コロナの感染拡大により、政府から大規模イベントの自粛要請が出されました。28日には、県が公演の中止を決定。これを受け、同日、スタッフ、キャスト全員を大ホールに集め、公演中止と無観客上演、DVD制作を提案したところ、全員から大きな賛同の拍手が沸き起こりました。
職員が上演に向け様々に奔走する中で、配信もできるのではないかという声が直前に上がりました。本番のわずか3日前、無観客上演とYouTubeによる無料ライブストリーミング配信を発表し、当日を迎えました。
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＜上演に大きな反響＞
2日間のライブ配信には世界中から約41万のアクセスがあり、たくさんの寄付と温かいコメントが寄せられました。
ライブ配信の視聴者からは、「初めて見たが、舞台の美しさに感動した」、「オペラはこれまで見たことがなかったが、興味を持った。次は劇場での本物の上演を見たい」、「外出自粛が呼びかけられていて、この大作はちょうどよかった」などの感謝もいただき、新しいオペラファンの獲得につながりました。
今回の無観客上演で、コロナ禍の閉塞感の中で音楽が求められていることを改めて実感しました。びわ湖ホールは、単なる建物ではなく、アーティストやスタッフが一体となって作り上げている有機体です。ホールでの公演、地域に出向いての公演に加えて、第三のサービスとして今後もネット配信を続けていきます。ホールに来られない人、まだオペラに親しんでいない人にも見ていただき、びわ湖ホールを知ってもらうきっかけになればと思っています。
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■びわ湖ホール
1998年9月、西日本初の本格的なオペラ劇場として開館。設備・音響の良さに加え、琵琶湖畔という美しいロケーションが魅力。17年より、ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」四部作を毎年一作ずつ上演。“びわ湖リング”の愛称で親しまれ、20年の「神々の黄昏」で完結する予定だった。
　公式HP：https://www.biwako-hall.or.jp/
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＜大晦日にジルヴェスター・コンサート2020-2021を開催＞
びわ湖ホールでは、年末恒例のジルヴェスター・コンサートを有料配信します。一年を締めくくる特別な日、最高の音楽に包まれて過ごしませんか。23回目となる今年は、新型コロナウイルス感染症の状況を鑑み、昼の時間帯に変更して開催します。
公式HP：https://www.biwako-hall.or.jp/performance/special/silvesterconcert20202021.html

【ライブ配信＋アーカイブ配信】　PIA LIVE STREAM（チケットぴあ）
・視聴券販売期間：2020年12月7日（月）10:00～2021年1月14日（木）20:00
・視聴可能時間　：2020年12月31日（木）15:00～2021年1月14日（木）23:59

【アーカイブ配信】　Streaming+（イープラス）
・視聴券販売期間：2021年1月1日（金）10:00～2021年1月14日（木）20:00
・視聴可能時間　：2021年1月7日（木）14:00～2021年1月14日（木）23:59

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