【株式会社ミライト・ワン】遠隔監視ドローンと3D点群データの自動作成により土量管理における省人化・スピード化を実現
PR TIMES / 2024年12月24日 9時45分
~BIM/CIMデータを活用する実現場における遠隔監視ドローンの適用は国内初~
通信建設大手の株式会社ミライト・ワン(本社:東京都江東区、代表取締役社長:中山俊樹、以下ミライト・ワン)は、グループ会社の西武建設株式会社(本社:埼玉県所沢市、代表取締役社長:佐藤 誠、以下西武建設)とともに、西武建設が施工中の荒川第二調節池下大久保上流工区囲繞堤工事(国土交通省 関東地方整備局 荒川調節池工事事務所)において、 BIM/CIM(※1)活用工事として、遠隔監視ドローンSkydio Dock for X2と3D点群データの自動作成により、土量管理における省人化・スピード化を実現しました。なお、遠隔監視ドローンの活用は、実証実験や点検での実績はありますが、BIM/CIMデータを活用する実現場での適用は国内初(※2)の取り組みとなります。
工事現場における土量管理は、人手や時間がかかることが課題となっており、従来の手動測量(測量機械を使用した人力での計測方法)では、測量・図面作成・土量計算で計10人工、従来のドローンを用いた測量(操縦者と補助者が現場で飛行操作する方法)では、現場でのドローン飛行や手作業でのデータ処理・3D化・土量計算で計2人工を要します。今回の取り組みでは、測量は遠隔監視ドローンを活用し、撮影データの解析や3D点群データの作成には、自動化ソフトウェアを利用した結果、計0.5人工のみの稼働で済み、手動測量に対して1/20、従来のドローンを用いた測量方法に対して1/4の作業時間となり、生産性の向上に寄与しました。
本取り組みにおける各社の役割は、西武建設が荒川第二調節池下大久保上流工区囲繞堤工事の受注者、ミライト・ワンがドローンのためのWi-Fi環境構築を行いました。
Wi-Fi環境構築には、長距離・広範囲のエリアをカバーすることができるアクセスポイントであるDX Wi-Fi(R)を用いました。実現場でドローンが飛行するエリアは高度70m且つ、敷地面積500m×70mの広範囲で常時接続を維持する必要があり、高度な技術を要します。ミライト・ワンは、長距離・広範囲でのWi-Fi環境構築に多数の実績があり、これまで培ってきた通信技術の知見が大きく貢献しました。
ミライト・ワンは、グループ会社である西武建設、国際航業と三位一体のシナジーを創出するため、測量分野でのドローン技術を開発する「ドローン測量競争力強化プロジェクト」を始動しています。今後も、ドローンを活用しi-construction2.0の促進に資する取り組みに貢献していきます。
本取り組みの概要は下記のとおりです。
※1 BIM/CIM
BIM/CIMは、計画、調査、設計段階から3次元モデルを導入することにより、その後の施工、維持管理の各段階においても3次元モデルを連携・発展させて事業全体にわたる関係者間の情報共有を容易にし、一連の建設生産・管理システムの効率化・高度化を図ることを目的としています。
出典:国土交通省 BIM/CIMポータルサイト
<株式会社ミライト・ワンとは>
株式会社ミライト・ワンは、株式会社ミライト・ホールディングスおよび、株式会社ミライト、株式会社ミライト・テクノロジーズの3社統合により、2022年7月1日に発足しました。ミライト・ワンでは、“技術と挑戦で「ワクワクするみらい」を共創する”ことを パーパス(存在意義)に掲げ、これまで情報通信設備建設や総 合設備事業で培った技術力を基盤に、街づくり・里づくりや企業 DX・GX、グリーンビジネスやグローバル事業などに邁進し、顧客や社会の課題解決、地域の活性化に取り組んでいます。
株式会社ミライト・ワンは、DX Wi-Fi(R)の特約店です。
下記
1.遠隔監視ドローン(ドック)について
無人地帯での目視外飛行はレベル3に該当し、従来は操縦者がモニターを見ながら操作することに加え、第三者侵入の可能性のある箇所には補助者の配置が必要となり、現場には2名以上の人員が必要となります。本現場は工事関係者や工事車両の通行との調整を図るため飛行時間を限定することや、看板やフェンス等による立入管理措置、飛行計画を通知することで補助者の配置に代わる目視外飛行条件を緩和し、現場の安全対策および順守手法を講じることで現場配置人員の無人化を実現しました。
ドローンを遠隔地にて操作しながら、ドックから離陸~飛行~着陸を現場人員を必要とせずまた、ドローンバッテリーの充電も自動で行います。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/130563/41/130563-41-61b42fc0bfc8690bf4ee855ab082b3a2-1280x720.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
2.3D点群作成自動化について
本現場では今まで、3D点群の作成は、ドローンから現場職員がSDカードを抜き取り、本社にデータを転送後、本社職員が手動にてSfm処理を実施し、専用ビューワソフトにアップロードすることで現場との共有を図っていました。
本システムでは、無人飛行後に着陸したドローンがドック内に収納された時点から、データをクラウド上に自動アップロードし、クラウド上で専用ソフトを用いて3D点群を自動作成後、専用ビューワソフトにデータを自動アップロードします。これらの仕組みにはアマゾン ウェブ サービス(AWS)を利用しており、優れたセキュリティが担保され、API連携やデータ連携が容易であるため、今後もサービスの拡充が期待できます。
このため、手作業は確認作業とデータ履歴を重ねる場合は統合するだけの作業となり、大幅な作業量の削減が図れました。特に当初の手作業では、解析時に時間を要していた標定点の位置合わせが、標定点を専用のARマーカーにすることで、位置合わせの自動処理が可能となり、作業量低減につながりました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/130563/41/130563-41-266b3b16dc3d51a75cea8daae91053f1-1280x720.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
3.機器構成
システム上、SkydioX2(TM)はWi-Fiと常時通信接続が必要となるため、ミライト・ワンにおいて実績がある長距離・広範囲のエリアをカバーすることができるアクセスポイントであるDX Wi-Fi(R)を用いました。
本現場でドローンが飛行するエリアは高度70m敷地面積500m×70mの広範囲で常時接続を維持する必要があり、上空での常時通信環境の構築がSkydioX2(TM)においての課題であり、これまで培ってきた通信技術の知見が大きく貢献しました。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/130563/41/130563-41-a8de849e8aa2e7c206ab9afa6d44dc41-753x882.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
4.生産性向上効果
測量からデータ作成・土量算出までに必要となる人工を比較しました。従来の測量機械を使用した人力による計測では、本現場の測点数から測量に6.0人工、図面作成に3.0人工、土量計算に1.0人工の計10人工を要します。それに対し、従来のUAV測量では、現場にパイロットと補助者2名が約半日の1.0人工、データ処理・3D化・土量の計算が全て手作業となるため1.0人工(ソフトによる解析時間は除く)の計2.0人工が発生します。
本システムでは、現場に人が必要なく監視だけになるため、現場への移動も無く0.3人工で済み、解析も全て自動化されるため0人工となります。(ソフトによる解析時間は除く)
最後は確認作業等が0.2人工実施するだけとなり計0.5人工と、手動測量に対して1/20、従来のUAV測量に対して1/4の作業時間となり、生産性が非常に向上しました。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/130563/41/130563-41-7754067cc4f108c78c0f8bf3c6941c7e-1312x846.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
※2 自社調べ。2024年9月
国交省のBIM/CIMデータを活用する実現場で実施した事例の有無を確認。
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