BLMの背後にある「リアルな現実」。全米で30万部を突破した注目作『オール・アメリカン・ボーイズ』
PR TIMES / 2020年10月27日 15時15分
事件の当日からデモが行われるまでの8日間を、黒人作家のレノルズが黒人の少年ラシャドの視点から、白人作家のカイリーが白人の少年クインの視点から交互に描き、まさにアメリカの今を映し出す感動作。
株式会社偕成社(出版社 本社:東京都新宿区 代表取締役社長:今村正樹)は、ニューヨークタイムズ・ベストセラー&全米で30万部を突破した話題作『オール・アメリカン・ボーイズ』を11月18日に翻訳刊行します。
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BLMの運動が大きなうねりとなる全米で30万部を突破した注目
▼書籍詳細
https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784037269807
黒人の少年ラシャドはポテトチップスを買いにいった店で万引きを疑われ、白人の警官から激しい暴行を受け入院する。それを目撃した白人の少年クインは、その警官が友人の兄のポールだと気づき現場から逃げた。
事件の動画がテレビやネットで拡散し、ラシャドとクインが通う高校では抗議のデモが計画され、2人はそれぞれの人間関係の中で、揺れ動く自分の心をみつめることになる。
事件の当日からデモが行われるまでの8日間を、黒人作家のレノルズが黒人の少年ラシャドの視点から、白人作家のカイリーが白人の少年クインの視点から交互に描き、まさにアメリカの今を映し出す感動作。
2020年10月27日現在、Amazon.comのレビュー数は2,024件で、4.7 out of 5という高評価がついています。BLM運動の活発化で再び注目されている作品でもあります。
NetGalleyでサキヨミ公開しているゲラに、多くの感想が届いています。
▼NetGalley感想一覧
https://www.netgalley.jp/catalog/book/201455
「とても学びの多い本だった。その中で最も強く思ったのは、自分のなかにある差別を認めようすることだ。社会の差別に気づいても見ないふりをして、なにもしないのは、差別に加担しているのと同じだ。これは、よその国の黒人・白人の問題ではない。わたしは、在日外国人や自分と違う人たちに、無意識に差別していることはないだろうか? まずは相手をよく理解すること、そこから始めたい。」
「人種問題の深い闇は決して簡単には解決できないが、私たち自身が、同じ人間としてできること、持たなければいけない勇気について考えさせられる作品である。」
「SNSやフィクション、ニュースで触れているBLMに関する点のような情報が、線になって拡がって、自分のところに降りてくるような物語」
「まるで、実話のドキュメンタリーを見ているようだった。(中略)私たちの意識下にある差別を気づかせ、みんなの問題として立ち上がらせている。」
今もっとも注目されている若手作家!
[画像2: https://prtimes.jp/i/26693/79/resize/d26693-79-222818-1.jpg ]
レノルズは、2020年にわずか30代でアメリカの児童文学大使に就任した、今最も注目されている若手作家。自身も16歳のとき警官に言いがかりをつけられ、手錠をかけられて路上に押し倒された経験があり、その心の傷の深さが本作にもリアリティをもって描かれています。
黒人少年ラシャドと、白人少年クイン。それぞれの立場で進むべき道を模索し続ける姿が丁寧に描かれ、2人の感情に寄り添うことで、読者はこの問題の背後にある複雑な社会の状況に少しずつ近づくことができます。
至極当然のことのように思える「黒人の命も大事」という言葉ですが、長年の米国社会の構造が壁となり行動を起こせない現実もある––––それでも、自分の胸に正直になろうとすることで勇気を持って動きはじめた人々、今のBLM運動の背後を描いた小説です。
また、立場の弱い人間を軽んじるのは、アメリカに限ったことではありません。世界を理解するためだけではなく、自分たちの身近にもある問題として考えてもらうためにも、読んでもらいたい1冊です。
訳者より(あとがきより)
公民権運動を経て法の下での平等が実現しても、差別は今なお社会の中に残っています。(中略)
二人の作家がこの合作に取り組んだのは、そういう社会構造の中で引き起こされている黒人への差別的な暴力を描く上で、黒人の側からの抗議だけではなく、その社会を支えている白人の意識のあり方をも描く必要があったからでしょう。(中略)
いつか「オール・アメリカン」が、アメリカという国の豊かな多様性を表す言葉として聞こえるような、そんな社会になってほしいという切なる思いも、このタイトルには感じられます。
著者紹介
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ジェイソン・レノルズ
1983年生まれ。“When I Was the Greatest” でジョン・ステップトゥ新人賞、 “As Brave As You” でカーカス賞、『エレベーター』でエドガー賞YA部門を受賞。その他に全米図書賞児童文学部門の最終候補に選ばれた『ゴースト』などがある。2020年、まだ30代でアメリカの児童文学大使に就任し、今最も注目されている若手作家の1人。
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ブレンダン・カイリー
1977年生まれ。デビュー作 “The Gospel of Winter” がカーカス・レビューによる優れたYA作品に選定され、アメリカ図書館協会による年間YA小説10作品に選ばれるなど、新進作家として期待を寄せられている。
中野怜奈
1983年東京生まれ。津田塾大学大学院イギリス文学専攻修士課程修了。学校司書として勤務しながら、ミュンヘン国際児童図書館の日本部門を担当。国立国会図書館国際子ども図書館では非常勤調査員として翻訳業務に携わる。翻訳作品に『さよなら、スパイダーマン』『ほんとうの願いがかなうとき』『おひめさまになったワニ』がある。
※著者写真をご使用の際はクレジット表記をお願いいたします
書籍詳細
[画像5: https://prtimes.jp/i/26693/79/resize/d26693-79-447850-0.jpg ]
書名:オール・アメリカン・ボーイズ
著:ジェイソン・レノルズ、ブレンダン・カイリー
訳:中野怜奈
定価:1500円 + 税
対象:中学生から
サイズ: 19cm×13cm
ページ数:362ページ
ISBN コード:978-4-03-726980-7
発売:2020年11月18日予定
https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784037269807
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