【大学院大学 至善館×NPO法人WELgee】「難民高等教育奨学金」を利用して、カメルーン出身難民が大学院へ進学
PR TIMES / 2025年1月7日 10時45分
「留学」在留資格に変更、法的安定化が実現
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(写真使用許可:大学院大学至善館 https://shizenkan.ac.jp/news/shizenkan-welcomes-class-of-2026-jp/ )
NPO法人WELgee(代表理事:渡部カンコロンゴ清花、以下「WELgee」)は、伴走中の難民人材が、WELgeeの推薦によって大学院大学 至善館(学長:野田 智義、以下「至善館」)に入学し、在留資格変更を実現しましたことを発表いたします。
至善館は革新力を備え、世界に通用する水準を持つ、若手世代のリーダー層育成を目指して2018年8月に開学された専門職大学院です。2018年の開学当初より、社会情勢や各自の状況の中で母国での学びが中断しており進学の夢を抱く難民の若者や、これから日本でビジネスパーソンとして活躍していきたいと考えている難民の若者たちに、奨学金により進学の機会をいただいてきました。これまで4人が至善館に通い、学びを深めてきました。
2023年より、これまでのプログラムをより体系化し、全人格経営リーダーの輩出を通じて、人間的で、公正で、包摂的で、持続的な経済社会の実現への貢献を目指すというパーパスに基づいた「難民高等教育奨学金」を設置しています。これは日本在住の難民背景を持つ人の学びを経済面で支援することで、豊穣で安寧な社会の実現に寄与することを目的としたものです。
今回、カメルーン出身のKさんが本奨学金を利用し、至善館に入学することが決まりました。Kさんは母国で専門分野の修士を取得しており、さらなる自己成長、日本とアフリカをつなげるビジネスを行うために進学を決意しました。Kさんは2022年に来日、難民認定申請以降、特定活動(3ヶ月・就労不可)の在留資格で日本に滞在しておりました。今回、至善館への入学をきっかけに28時間の就労が可能な「留学」へ留学の在留資格へと変更することができました。今後、至善館の経営修士過程で学び、スキル・知見を磨きながら、日本での就職を目指していく予定です。
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WELgee 育成事業マネジャー 成田茉央のコメント
初めて出会った時の彼は、大勢の人が話している脇で小さくなっていました。就労ができない彼のフラストレーションは私が想像する以上にとても過酷だったと思います。
彼は母国のために食の安定供給や農家の生活水準を向上させようと懸命に働いてました。さらなる技術等を学びを深めるために来日。母国では、彼が生まれ育った背景により、命も危ない状況だったため、その機会に日本に残ることを決意しました。
日本に来て、夢もあって、でも就労できない。そんな時期が1年半続いたタイミングで、至善館への進学可能性を共に模索をし始めました。すでに修士学を持っていた彼としても、MBAの取得は視野にありました。何度も議論を重ね、彼を推薦に値する人物だと考え、履歴書・願書などの書類制作に至りました。
その際、すでに弊団体内で至善館に入学をした難民の方とも連携をとり、在留資格の変更においては長らく弊団体をサポートいただいている行政書士の先生にもお手伝いをしていただきました。また、Kさんが日頃よりお世話になっている日本人の方々にもたくさんのご支援を頂きました。
至善館の皆さんはじめ、Kさんの夢を一緒に応援をしたい!たくさんの気持ちと支援があっての今回の合格です。
入学はただのスタートです。この機会をKさんなら彼自身の志の実現につなげていくと信じています。
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大学院大学至善館 Victor Sujatmiko氏のコメント
「将来、カメルーンで農業ビジネスや持続可能な農業プロジェクトを立ち上げ、次世代のリーダーたちに知識とノウハウを伝える架け橋になりたい」Kさんはそんな情熱を持って、至善館のMBAプログラムに出願しました。私たちにとっての挑戦は「難民申請中就労不可」というKさんの在留ステータスを「留学ビザ」へ切り替えることでした。
一般の留学ビザの取得手続きと異なるため、私はKさんと一緒に入国管理局へ何度も足を運び、書類申請や面談のサポートをしました。Kさん自身も難民申請中の滞在許可を更新するために、何度も何度も入管に通い続けたそうです。Kさんには「必ず日本に残り、将来の目標に向かって一歩を踏み出したい」という強い意志がありました。
WELgeeのサポータの方々や行政書士の協力も得て、留学ビザの許可が下り、Kさんは無事に新しい人生の一歩を踏み出すことができました。これは彼だけでなく、私たちにとっても感慨深い瞬間でした。
本学のプログラムには、ビジネス系科目の他に、世界、歴史、人間の存在を理解するための教養科目(リベラル・アーツ)があり、企業の役割や社会的意義を深く考える機会がたくさんあります。Kさんが夢を実現するための知識や教養を身につけて、大きく成長してくれるよう、引き続きサポートしていきます。
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