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お金はキレイ?汚い? 世界最高峰のフランス人哲学者兼作家が案内する、お金をめぐる「知の旅」へ出かけよう

PR TIMES / 2018年4月13日 11時1分

『お金の叡智』(パスカル・ブルュックネール /著  山形 浩生 /訳  森本正史 /訳)

株式会社かんき出版(本社:千代田区 代表取締役社長:齊藤龍男)は、『お金の叡智』(パスカル・ブルュックネール /著  山形 浩生 /訳  森本正史 /訳)https://kanki-pub.co.jp/pub/book/details/9784761273354 を2018年4月16日より全国の書店・オンライン書店等(一部除く)で発売いたします。



[画像1: https://prtimes.jp/i/11466/114/resize/d11466-114-789732-2.jpg ]

◆368ページと骨太なのに軽妙!お金の善悪を考える本

本書の著者は、フランスで哲学と文学を修め、作家・エッセイストとして活躍する著者パスカル・ブルュックネール氏。ロマン・ポランスキー監督によって映画化された小説『赤い航路』や、『無垢の誘惑』(法政大学出版局)を発表するなど、多岐に渡り活躍しています。本書は、パリ政治学院で教鞭をとるパスカル氏が、お金をめぐる3つの神話について紐解いたエッセイ集です。

・お金は世界を支配するのか?
・富は人々を不幸にするのか?
・お金と愛情は両立しないのか?

という言説は、どこまで本当なのでしょうか。
人間とお金の愛憎入り混じる関係を、宗教やお金に対する偏見、持っている人と持たざる人という視点から分析しました。本文では、キム・カーダシアン、カニエ・ウェスト、パスカル、プラトン、キルケゴール、バルザック、フィッツジェラルド…文豪、政治家、哲学者、セレブリティなどなど昨今の人物たちのエピソードや古典文学を引用しています。
本書は、お金の儲け方や使い方を教えるビジネス書でも、経済書でもありません。お金の起源を巡る、壮大な「知の旅」へお連れします。

◆海外で絶賛の声、続々!
「パスカル・ブルュックネールは、人とお金の関係が、その人となりや私生活についてすべてを物語ると論じる。刺激的で今こそ読むべき1冊」
―ル・モンド紙

「本書は、挑戦的で有益な論説であり、人々のお金に関する愛憎半ばする気持ちについての珍しい探求であり、それに伴う偽善の探求でもある」
―ル・ポスティリョン紙

◆翻訳者について
本書の翻訳は『21世紀の資本』(みすず書房)を訳された山形浩生氏と森本正史氏が担当しました。

「訳者の私見だが、本書の意義はそのバランス感覚にあるのではないか。多くの論者はやたらに先鋭的な立場をとることで、かえって主張を現実離れした無意味なものにしてしまう。(中略)どの立場であれ、楽しく読めるエッセイ集になっているのはまちがいないし、新しい発見もあるはずだ」
― 山形浩生氏(訳者あとがきより)

◆愛は常に不純である
本書の第7章「卑しい計算ずくは崇高な愛を殺したか?」より、愛とお金にまつわる考察を一部ご紹介します。

 金持ちは決して一人の人間として愛されることはなく、彼らの富が、その人物の引き起こす友情に介入すると言われる。それは事実かもしれないが、ほとんどの人間関係について言える話でもある。気持ちは状況のなかでしか存在せず、共有されたプロジェクトや共通の嗜好により生じる。ある人物に対するあらゆる好意は、我々の好む性格や身体的な特徴という形でやってくる。私が病気なら、顔がひどいハンセン病でいきなり崩れたら、急に不運に陥ったら、あなたは私を愛してくれますか?
ここで我々は、永遠の唯物論者の矛盾に直面する。心の問題を利己性に最終的に決めさせることだ。曖昧な気持ちをはっきりさせることで、お金は鮮明性の特権を要求する。気持ちの流出があると思ったところに、ドルやユーロの無慈悲な法則が至高の選択をもたらすのだ。
だがこの明晰さは妄想だ。これはエイドリアン・ラインの映画『幸福の条件』(1993年)でうまく示されている。この映画では金持ちが美しい若い女性(既婚で夫と愛しあっているが借金まみれ)に、一夜をともにしてくれれば100万ドル払うと申し出るのだ。夫の同意を得て、彼女は嫌々ながら同意する。二人の結婚はその後まもなく崩壊する。それは、この取引で彼女が「魂」を売り渡したからではなく、自分を賃借した男に対する気持ちが芽生えたからだ。だが夫と離婚して、彼女は自分が間違いを犯したと悟り、結局夫の元に戻る。愛を殺したのはお金ではなく、取引を歪めて必要以上に長引かせたのが愛だったのだ。
気持ちは価値の問題を引き起こす。相手が私を愛しているなら私は自分の存在条件から救われる。存在の罪が浄化される。もし相手が私を捨てたら私は自分の存在の無償性に圧倒される。私に価値があるのは、相手の欲望によって正当化される場合だけだ。さらに我々は、交際のあらゆる段階にこの比喩を続けられる。我々を喜ばせる人物の評価、短所と長所の比較は、時に入社面接を思わせる。そこでは人は機会を最大化するか、少なくとも損失を最小化しようとする。

【目次】
第1部 お金を崇める者と軽蔑する者
第1章 節操なき金漁りは悪魔の糞
第2章 貧困者の至高の尊厳について?
第3章 お金の話はタブーのフランス
第4章 お金に精神的価値があるアメリカ
第2部 黄金の仔牛(お金の象徴)をめぐる三つの神話
第5章 お金は世界の支配者か?
第6章 富裕は人々を不幸にするか?
第7章 卑しい計算ずくは崇高な愛を殺したか?
第3部 金持ちの責任と義務
第8章 ブルジョワジーの価値観はリハビリすべきか?
第9章 金持ちになるのは犯罪ではない( また貧乏に陥るのは美徳ではない)
第10章 奪う手、与える手
結論 お金については分裂した思考を容認しよう

【著者プロフィール】

[画像2: https://prtimes.jp/i/11466/114/resize/d11466-114-626554-1.jpg ]


パスカル・ブルュックネール
1948年生まれ。哲学と文学を修める。パリ政治学院で教鞭をとるかたわら、作家・エッセイストとして活動している。哲学的エッセイから小説まで幅広いジャンルを手がけている。
邦訳書に『無垢の誘惑』(法政大学出版局)、ポーランド出身の映画監督ロマン・ポランスキー監督によって映画化された小説『赤い航路』(扶桑社)などがあり、多才ぶりを発揮。多数の著書があり、これまで翻訳された数は24カ国に及ぶ。

山形浩生
翻訳家。1964年東京生まれ。東京大学工学系研究科都市工学科修士課程、マサチューセッツ工科大学不動産センター修士課程修了。大手調査会社に勤務する一方で、科学、文化、経済、コンピュータなどの幅広い分野で翻訳・執筆活動を行っている。
著書・翻訳書多数。訳書に『21世紀の資本』(みすず書房、2014年)、『アニマルスピリット』(2009年)、『それでも金融はすばらしい』(2013年)、『アイデンティティ経済学』(2011年、いずれも東洋経済新報社)のほか、『自己が心にやってくる』(早川書房、2013年)、『自由と尊厳を超えて』(春風社、2013年)などがある。

森本正史
翻訳家。訳書に『21世紀の資本』(2014年)、『パクリ経済―コピーはイノベーションを刺激する』(2015年、いずれもみすず書房)、『21世紀の不平等』(東洋経済新報社、2015年)などがある。

【書誌情報】

[画像3: https://prtimes.jp/i/11466/114/resize/d11466-114-305395-0.jpg ]

書名:『お金の叡智』
定価:2,160円(税込)
判型:46判
体裁:上製
頁数:368頁
ISBN:978-4-7612-7335-4
発行日:2018年4月16日

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