シンガポールにおいてCO2を原料とする持続可能な航空燃料(SAF)小型製造試験装置完成に伴う開所式を開催
PR TIMES / 2025年1月16日 16時45分
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図1. 開所式の様子
左4人目からIHI常務執行役員 技術開発本部長 久保田 伸彦,
IHI AP CEO 小林 広樹,IHI技術開発本部副本部長 松澤 克明
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/89117/219/89117-219-2d7d87ea5837b254554642f32c32cc1d-3160x1809.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
図2.小型スケールのSAF製造試験装置
IHIおよび当社のシンガポール法人IHI ASIA PACIFIC PTE. LTD. (以下,「IHIAP」)は,シンガポール科学技術研究庁(A*STAR:Agency for Science, Technology And Research)傘下の研究機関であるISCE²※1(Institute of Sustainability for Chemicals, Energy and Environment)と共同で,水素とCO2から持続可能な航空燃料(以下,「SAF」)※2の原料となる液体炭化水素を合成する一連のプロセスを検証することを目的として,ISCE²の敷地内に,液体炭化水素を1日当たり5kg製造できる小型スケールの製造試験装置を設置が完成し,今後実証していきます。1月15日,この稼働開始に伴う開所式をISCE²内で開催しました。
本開所式には,シンガポールおよび日本の政府関係者をはじめSAFバリューチェーンに関わる石油・化学メーカー,航空会社,航空機メーカーなどの企業・団体から100名を超えるゲストにお越しいただきました。式では,開発したSAF製造技術の紹介や,商用化に向けた今後の取組みなどを紹介しました。
国際民間航空機関(ICAO)は,2050年までに航空機のCO2排出を実質ゼロにする長期目標を掲げており,従来の化石由来の航空燃料の多くがSAFに置き換わることが想定されています。IHIは,これに応えるべく,CO2と水素から直接SAFを製造するための触媒開発と効率の良いプロセスの構築に取り組んでいます。
IHIとISCE²は,2022年にSAF合成の新触媒を開発し,これまでのラボ試験において世界トップレベルの性能を持つことを確認しています。本試験装置の稼働により,合成プラントの運転条件の最適化や反応器データの取得などを行い,プロセス全体の検証を進めていきます。
今後,様々なパートナーと協力してSAFバリューチェーン構築に向けた取組を加速していき,2020年代後半のASTM認証※3の取得,2030年頃の商用化を目指していきます。
※1ISCE²について
シンガポール科学技術研究庁(A*STAR:Agency for Science, Technology And Research)傘下の研究機関で,A*STARがシンガポールの持続可能性の目標をサポートするために2022年3月に設立した研究所。最新のデジタル化および自動化ツールも活用し,低炭素技術,カーボンライフサイクルアセスメント,持続可能な材料、グリーン製造プロセスなどの分野で研究開発を進めています。詳細はウェブサイトhttps://www.a-star.edu.sg/isce2/about-usをご覧ください。
※2SAF(Sustainable Aviation Fuel)
持続可能な航空燃料。原料の生産・収集から,製造,燃焼までのライフサイクルでCO2排出量を従来燃料より大幅に削減し,既存のインフラをそのまま活用できる航空燃料として世界的に普及推進が活発になってきている。
※3ASTM認証
製造されたSAFをジェット燃料として利用するためには,ASTM Internationalが定める航空機用代替ジェット燃料に関する規格(ASTM D7566)の認証を取得する必要がある。
【本件に関するプレスリリース】
2022年9月15日 持続可能な航空燃料SAFの合成技術に関して共同研究を開始
~CO2の有価物転換技術の開発を加速~
https://www.ihi.co.jp/all_news/2022/technology/1198033_3481.html
2022年12月19日 持続可能な航空燃料SAF合成技術開発においてCO2からの炭化水素生成で世界トップレベル収率を確認
~CO2の有価物転換技術として早期開発完了を目指す~
https://www.ihi.co.jp/all_news/2022/technology/1198123_3481.html
2024年6月24日 CO2を原料とする持続可能な航空燃料(SAF)合成技術開発に向けて小型スケールのSAF製造試験装置の設置を決定
~世界トップレベルの性能を有する合成技術開発を次のステージへ~
https://www.ihi.co.jp/all_news/2024/technology/1200870_13684.html
2024年11月5日 シンガポール科学技術研究庁とCO2を原料とする持続可能な航空燃料(SAF)商用化加速に向けたMoUに調印
https://www.ihi.co.jp/all_news/2024/technology/1201108_13684.html
【関連動画】
【IHI】技術が、未来をつくる SAF編
https://www.youtube.com/watch?v=wg682g1R3Qs
【関連論文】
IHI技報第63巻 第1号(2023年6月発行)
CO2を原料とした低級オレフィン類および持続可能な航空燃料(SAF)の合成技術
https://www.ihi.co.jp/technology/techinfo/contents_no/__icsFiles/afieldfile/2023/07/06/08.pdf
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