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イエメン:コレラ流行に制御不能の恐れ

PR TIMES / 2017年5月22日 13時22分

内戦が続くイエメンの全域でコレラおよび急性水溶性下痢の流行が拡大している。国境なき医師団(MSF)は、この流行が制御不能になる恐れがあるとして、早急の適切な対応の必要性を訴え、医療・人道援助従事者の感染地域への立ち入りなどを保証するよう求めている。



[画像: https://prtimes.jp/i/4782/369/resize/d4782-369-169600-0.jpg ]

症例、5日間で倍増

世界保健機関(WHO)の発表によると、コレラの疑い症例は、5月14日の1万1000件から同19日までの5日間で2倍以上の2万3500件強に増加。イエメン公衆衛生・人口省によると、流行は全国22県のうち18県にまたがるという。

MSFはアムラン、ホデイダ、ハッジャ、アッダリ、タイズ、イッブの国内6県で、4ヵ所のコレラ治療センターと9ヵ所のコレラ治療ユニットを運営、患者3092人を治療している。また数日以内に治療に必要な物資63トン余りの輸入を予定している。

「流行の急速な拡大が非常に気がかりです」。イエメンでMSF活動責任者を務めるガッサン・アブー・チャールは、「イエメンの医療体制は内戦の影響でひっ迫し、そもそも人びとの医療ニーズは膨大だった」と話す。流行を制御するには、「病院にたどり着いた人を治療するだけでは不十分で、水や衛生環境を改善し、地域に根差した活動で新規症例の予防を図り、コレラの“原因”に対処する必要がある」と指摘した。

内戦により国内医療システムに打撃

イエメンでは、2015年3月に本格化した内戦が、もとより貧弱な保健医療システムに深刻な打撃を与えた。多くの医療施設が機能を失い、コレラ治療に必須の点滴液と経口補水液を含む医薬品が足りない。

また人手不足も治療を阻む要因となっている。国内の医療従事者は2016年9月以降、給与を支払われておらず、多くが家計を支えるために他の職業を選択せざるを得なくなった。加えて、治安の乱れが一部の流行地域への援助団体の立ち入りを妨げている。

MSFはイエメンへの医療物資輸入の促進と、イエメン人医療者の就業のための給与支払い、そして、紛争の各陣営に対し、「医療施設の運営」「患者の治療」「コレラ流行の制御」を目的とした医療・人道援助従事者の感染地域への立ち入りを保証するよう求めている。

MSFはイエメンでは国内13ヵ所の病院で患者の治療に直接携わるほか、11県で25ヵ所あまりの病院を支援している。

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