シリア危機 過酷な児童労働の増加に警鐘  【プレスリリース】

PR TIMES / 2015年7月2日 16時30分

ユニセフ、国際NGOとの共同報告書発表



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※ 本信は、ユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
※ 報告書原文は、 http://j.mp/unicef-syria-childlabour からご覧いただけます。

【2015年7月2日 アンマン(ヨルダン)発】
ユニセフ(国連児童基金)は本日、国際NGOのセーブ・ザ・チルドレンと共同で、シリア危機の影響で増え続ける児童労働の問題についてまとめた報告書『小さな手の上の重い荷物(Small Hands Heavy Burden)』を発表しました。

武力紛争が始まる以前のシリアは中間所得国であり、人々は十分な生活を営み、ほとんどの子どもが学校に通い、国民の識字率は90%を超えていました。しかし、4年半におよぶ紛争は400万人近い難民と760万人の国内避難民を生み出し、シリア国民の5人に4人が貧困状態の中で暮らしています。2011年に14.9%だった失業率は、2014年末時点で57.7%まで上昇しました。その結果、シリア国内や周辺国では、多くの子どもが生きていくために労働に従事せざるを得ない状況が生まれています。
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報告書は、ヨルダンに逃れているシリア難民の子どもの47%が、家計の一部もしくはすべてを背負っており、レバノンではわずか6歳の子どもも労働を強いられていると指摘しています。また、兵士としての徴用や性的搾取などの最悪の形態の労働を含め、劣悪な環境での長時間労働など、子どもたちが身体的、精神的に大きなダメージを受ける危険な労働に巻き込まれていると報告しています。シリア国内では、国境付近での密輸や石油の販売に子どもたちが使われていたり、9歳から16歳の子どもたちが非常に安い賃金で1日12時間の労働を強制されていたことも分かりました。紛争以前は出稼ぎ労働者に5時間で10米ドル支払っていたレバノンの農場が、現在1日中働いた子どもに支払っている賃金は4米ドルです。従順でおとなよりもはるかに低賃金で働かせることができる子どもたちは、紛争の陰で、搾取的な労働の危険に晒されています。

ユニセフは、搾取的な児童労働の広がりは、シリア危機において非常に深刻な問題になりつつあると危惧すると同時に、シリアの子どもたちを“失われた世代”にしないために、生活再建への投資、子どもの保護システムの確立、教育の提供などを通じて、児童労働の根絶に取り組むことを国際社会に呼びかけています。

<主なファクト>

ヨルダンでは、調査したシリア難民の家庭のおよそ半数で、子どもが家計の一部もしくはすべてを担っている。
現在子どもを雇用しているヨルダンの雇用者の84%が、紛争前は子どもを雇用していなかった。
ヨルダンの農場で働く子どもの5人に1人は12歳未満。
シリア国内では9歳程度の幼い子どもが危険な肉体労働を強いられており、トルコではわずか8歳、レバノンでは6歳のシリア難民の子どもが働かされている。
イラクでは、シリア難民の子どもの3人に1人が、武装勢力に誘われたことがある。
ヨルダンのザータリ難民キャンプで暮らしている、仕事をもった子どもの75%が、怪我や病気など健康に問題を抱えている。



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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

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