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【蔦屋書店】「これからの本屋」を面白くするためにできることは?――梅田 蔦屋書店 店長・北田博充(文学コンシェルジュ) 編著『本屋のミライとカタチ -新たな読者を創るために-』刊行記念イベントを開催

PR TIMES / 2024年2月29日 12時45分

ゲストに芹澤連さん(マーケティングサイエンティスト)、内沼晋太郎さん(NUMABOOKS)、有地和毅さん(ひらく)、田口幹人さん(未来読書研究所)を迎え、熱く語り合いました。



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くわしくは、こちら:https://store.tsite.jp/portal/blog/humanities/38186-1754400109.html

梅田 蔦屋書店の店長であり、文学コンシェルジュでもある北田博充が、8年ぶりの著書『本屋のミライとカタチ -新たな読者を創るために-』(PHP研究所)を刊行し、2024年2月16日(金)より全国の書店で販売を始めました。刊行を記念して2月22日(木)に、六本木 蔦屋書店でトークイベントを開催。同書に登場する芹澤連さん(マーケティングサイエンティスト)、内沼晋太郎さん(NUMABOOKS)、有地和毅さん(ひらく)、田口幹人さん(未来読書研究所)をゲストにお迎えし、「これからの本屋」を面白くするためにできることについて、北田と語り合いました。


「購買を考えるきっかけとなる“カテゴリーエントリーポイント”を増やすことが大切」(芹澤連さん)


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第1部には、マーケティングサイエンティストの芹澤連さんが登場。同書を読み解きやすくするための前提知識として、どんなカテゴリーの商品・サービスも市場の大半は未顧客であることや、新規客を獲得しながら顧客数を増やすことがブランド成長の起点になること、購買を考えるきっかけとなる“カテゴリーエントリーポイント(CEP)”を多く持っているブランドが強いことなどを紹介しました。

その後、北田から本書のためのインタビュー依頼を受けた際の感想についてトーク。「孔子の『論語』の一節、『学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆し』の後半にあるように、知識はアップデートしていくことが不可欠であり、本はそのための大切な源泉。にも関わらず、ビジネスパーソンは本を読まないという問題意識がもともとあり、これを機に考えたいと思った」と語りました。北田は「“未顧客をどう顧客化するか”がこの本の一番の肝の部分。 海外の論文に精通し、「未顧客理解」の第一人者である芹澤さんに、第1章でご登場いただけたのはとても大きかった」と感謝を伝えました。


「『本屋×〇〇』をしていくことは、今や王道」(内沼晋太郎さん)


[画像3: https://prtimes.jp/i/9848/1484/resize/d9848-1484-1c88b7849d2abb38f24b-2.jpg ]

第2部には、NUMABOOKSの内沼晋太郎さん、ひらくの有地和毅さん、未来読書研究所の田口幹人さんが登場。第1部の“カテゴリーエントリーポイント(CEP)”の話を受けて、まずは3人それぞれの活動におけるCEPについて話しました。最近、YouTube「本チャンネル」(https://www.youtube.com/@the-book-channel)を始めたという内沼さんは、動画制作にあたりニュースを入り口にした事例を紹介。話題のニュースを解説した回について反響が大きかったことについて語りました。有地さんは「動画っていろんなチャンネルが並列している。動画を見るという漠然としたCEPのなかにするっと入り、そこでチャンネル展開していくという考えは、今後もっと増えていくんだろうな」と共感しました。

また、内沼さんは「『本屋×〇〇』をしていくことは、今や王道」として、自身が共同経営する東京・下北沢の「本屋 B&B」で10年ほど、開店前の時間を有効活用するために早朝に開催している英会話教室について紹介。「最近は『英会話×読書会』として、英語で本の話をするというすごくニッチな内容に変えたことで、売り上げが伸びている。英会話を売る入り口に本を置いている」と話しました。田口さんは「箱を維持するためには本だけでは無理なので、複合化するのは悪いことではない。他のもので売り上げを取っていく必要があり、そこがあって初めて本屋は成立する」と続きました。


「書店は地域が“見える化”されている場所。書店員もコミュニティデザイナーに変化していく余地がある」(有地和毅さん)


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「本屋や書店員が別の形で社会に出ていくのは大切だと思う」と話す有地さんは、書店員のCEPとも言える、書店員が持つスキルに着目。選書、編集、企画、コミュニケーション力に加え、様々な文化に精通していることなどを挙げ、「コミュニティデザイナーに変化していく余地がある」と話しました。また、各地の書店の棚には地域性が反映されていることから、書店は地域が“見える化”されている場所だとし、「それをみんなで見ながら、触っていくことで、コミュニティの考え方自体も変わっていくようなところがあるのではないか」と提示しました。

これに対し、内沼さんは「書店は地域になくてはならないものだよねと、コモンズとして地域で支えてもいいと思う。行政がお金を入れてもいいし、みんなで経営に参画するのもいい。みんなで維持するスキームをつくっていきたい」と発言。田口さんは「なんで本屋が必要なのかを、みんなで発信していくことが大切」と強調しました。


「ヒントは本屋業界の外にある。未来は明るい。みんなで夢を語ろう」(田口幹人さん)


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楽天ブックスネットワークの提供する少部数卸売サービス「Foyer(ホワイエ)」を手掛ける田口さんは、「本屋業界の外の人たちに本屋を活用してもらって、本を通じた新しい何かを生み出してもらうことがとても大切」とし、現在、本屋業界の外の人たちとどう接点を持っていくかに自身が注力していることについて話しました。また、「『本屋のミライとカタチ -新たな読者を創るために-』を通して、北田くんが未来は明るいと言ってくれていると思う」としたうえで、「業界には彼のように夢を語る人たちが必要。やりたいと思った人に業界がインフラを提供できる仕組みをつくることができれば」と締めくくりました。


登壇者プロフィール


■芹澤連(せりざわ れん)
株式会社コレクシア コンサルティング事業部 執行役員
マーケティングサイエンティスト。数学/統計学などの理系アプローチと、心理学/文化人類学などの文系アプローチに幅広く精通。非購買層やノンユーザー理解の第一人者として、消費財を中心に、化粧品、自動車、金融、メディア、エンターテインメント、インフラ、D2Cなどの戦略領域に従事。エビデンスベースのコンサルティングで事業会社の市場拡大を支援する傍ら、執筆や講演活動も行っており、企業研修などの講師を務める。著書に『顧客体験マーケティング』(インプレス)、『“未”顧客理解:なぜ「買ってくれる人=顧客」しか見ないのか?』『戦略ごっこ―マーケティング以前の問題 エビデンス思考で見極める「事業成長の分岐点」』(日経BP)。日本マーケティング学会員。海外論文を読むのが日課。猫好き。

■内沼晋太郎(うちぬま しんたろう)
1980年生まれ。ブック・コーディネーター。株式会社NUMABOOKS代表取締役、株式会社バリューブックス取締役。新刊書店「本屋B&B」共同経営者、「日記屋 月日」店主などとして、本にかかわる様々な仕事に従事。また、東京・下北沢で「BONUS TRACK」を運営する、株式会社散歩社の代表取締役もつとめる。著書に『これからの本屋読本』(NHK出版)『本の逆襲』(朝日出版社)などがある。現在、東京・下北沢と長野・御代田の二拠点生活。

■有地和毅(あるち かずき)
広島県出身。日本出版販売株式会社/株式会社ひらく所属。ブックディレクターとして本のある場づくりから企業内でのコミュニケーションデザインまで、本と人との関係をさまざまな形でつくっている。2018年より、本と出会うための本屋「文喫 六本木」の立ち上げに携わり、コンセプトデザイン、選書、展示、イベントのディレクションを手掛ける。2020年からは、企業の文化的課題にアプローチするために、本を使ったコミュニケーションデザインをスタート。オフィスライブラリ―を起点にした場づくり、コミュニティメイキングに携わる。2023年には、本の持つ価値をさまざまな形に変換して届ける実験プロジェクト「文喫の実験室」をスタートし、本や文化の価値を新たに社会実装するネットワークの構築を目指している。
X https://twitter.com/aruchixxx

■田口幹人(たぐち みきと)
1973年、岩手県生まれ。盛岡市の「第一書店」勤務を経て、実家の「まりや書店」を継ぐ。同店を閉じた後、盛岡市の「さわや書店」に入社、同社フェザン店統括店長に。地域の中にいかに本を根づかせるかをテーマに活動し話題となる。2019年に退社、NPO法人読書の時間 理事長に。楽天ブックスネットワークの提供する少部数卸売サービス「Foyer」を手掛ける他、岩手県一関市の「北上書房」役員も務める。著書に『まちの本屋』(ポプラ社)、『もういちど、本屋へようこそ』(PHP研究所)がある。

■北田博充(きただ ひろみつ)
大学卒業後、出版取次会社に入社し、2013年に本・雑貨・カフェの複合店「マルノウチリーディングスタイル」を立ち上げ、その後リーディングスタイル各店で店長を務める。2016年にひとり出版社「書肆汽水域」を立ち上げる。同年、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)入社。現在、梅田 蔦屋書店で店長を務める傍ら、出版社としての活動を続けている。著書に『本屋のミライとカタチー新たな読者を創るためにー』(PHP研究所)、『これからの本屋』(書肆汽水域)、共編著書に『まだまだ知らない 夢の本屋ガイド』(朝日出版社)、『本屋の仕事をつくる』(世界思想社)がある。


書誌情報


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書名:本屋のミライとカタチ -新たな読者を創るために-
著者:北田博充
出版社:PHP研究所
仕様:四六 並判(仕上り188×128 mm)右開き
定価:1,870円(税込)
発売日:2024年2月16日(金)
ISBN:9784569856353


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『本屋のミライとカタチ -新たな読者を創るために-』は、以下の蔦屋書店・TSUTAYA BOOKSTORE・TSUTAYAのほか、全国の書店、オンライン書店で販売中です。

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オンラインストア: https://store.tsite.jp/item-detail/humanities/38402.html

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