押さえておきたい!“時代劇”不朽の名作選
Rエンタメディア / 2025年1月15日 12時0分
史実に基づいた作品や、時代小説を原作にした現代にも通じる“人情”溢れた作品など、いろんなタイプの作品が存在し、今なお人気の高い“時代劇”。あまたの時代劇作品の中から、映画史に名を刻むマスターピースをピックアップして紹介。
●たそがれ清兵衛(2002年)
時代小説の第一人者、藤沢周平の作品を「男はつらいよ」シリーズや『幸福の黄色いハンカチ』などを手がけた山田洋次監督が、構想に10年以上、時代考証に一年以上を費やし、満を持して挑んだ作品。主演はハリウッドで活躍する真田広之、ヒロイン役を宮沢りえが演じ、そして世界的舞踏家の田中泯が敵役として出演。時代は幕末、庄内・海坂藩の下級藩士・井口清兵衛(真田)は、妻に先立たれ、幼い二人の娘と年老いた母の世話、借金返済の内職のために、御蔵役の勤めを終えるとすぐに帰宅することから“たそがれ清兵衛”と呼ばれていた。思いを寄せていた幼なじみの朋江(宮沢)を酒乱の夫・甲田から救ったことで、剣の腕が立つことを知られ、藩命により上意討ちの手に選ばれた。人を斬ることを断りたい清兵衛だったが藩命には逆らえず、朋江に思いを打ち明け、藩随一の一刀流の使い手で、謀反の切腹を不服として立てこもる余吾(田中)と対決する。息の詰まるような対決シーンが見どころなのはもちろんだが、当時の下級武士と家族の姿を丁寧に描かれているところもこの作品の魅力になっており、作品としても高い評価を得て、第76回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートもされた。
●武士の一分(2006年)
『たそがれ清兵衛』『隠し剣 鬼の爪』に続く、山田洋次監督による時代劇三部作の完結編。役目のために失明した下級武士を支える妻と仲間、そして一分を通すため復讐に挑む侍の姿を描いた作品となっている。主人公の武士・新之丞を木村拓哉が演じ、妻・加世を檀れいが演じ、第30回日本アカデミー賞で優秀賞最多13部門を受賞。復讐譚でありながらも、優しい愛妻物語でもある本作。歴史上の人物ではない、地方の下級武士に焦点を当てた本作からは『たそがれ清兵衛』同様、人間味や当時の生活のリアルさ、生々しさが感じられる。
●七人の侍(1954年)
言わずと知れた黒澤明監督による名作時代劇。戦国時代、野武士たちの襲撃に恐れおののく村があり、村人たちは用心棒として侍を雇うことにした。侍探しは難航するが、才徳に優れた七人の侍が決まった。破格の制作費と年月をかけて作られた日本映画史上空前の超大作。今見てもその迫力、衝撃は変わらず、感動を与えてくれる。本作は、日本だけでなく、海外でも人気が高く、映画制作者に大きな影響を与えている。70周年を迎えた2024年、カンヌ国際映画祭で新たに4K新インテグラル版が世界初上映されたのも大きな話題となった。
●魔界転生(1981年)
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