実力派俳優・池松壮亮の、泣きの演技に泣かされる(※ネタバレあり)
Rエンタメディア / 2025年1月9日 12時0分
1990年生まれの俳優・池松壮亮。子役からキャリアスタートし、映画デビューはハリウッド製作の『ラスト サムライ』(2003年)で、トム・クルーズ演じる主人公と心を通わせる少年の役でキラリと光るものを残した。以来、多くの作品に出演する池松だが、2024年はフジテレビ系の月9ドラマ『海のはじまり』、そして主演映画『本心』など、“泣き”の演技が注目される年となった。そこで、池松の泣きのシーンがある過去出演作を紹介。心震える演技を堪能してほしい。
池松壮亮の“泣きの演技”に心震える!
●横道世之介(2013年)
原作は吉田修一の青春小説。1980年代を舞台に、長崎から大学進学で上京したお人好しの横道世之介(高良健吾)が、お嬢さま育ちの与謝野祥子(吉高由里子)らと過ごす青春の日々を、16年後の様子も交えながら描く。池松が演じるのは、世之介と大学の入学式で出会う、ちょっとテンション高めな性格の倉持一平。世之介と一緒にサンバサークルに入り、同級生の唯(朝倉あき)と付き合い始めるが、唯が妊娠して大学を辞めることに。新生活のために世之介からお金を借りた一平は、引っ越しも手伝ってくれた世之介に涙ながらに感謝し「俺、がんばるから!」と伝える。そのときの一平は、世之介に背を向けたまま。ストーリーからすればほんの少しだが、後ろ姿での男泣きは印象的だ。世之介の優しさに触れた一平の思いを存分に表現していた。
【レンタル】330円(税込)~ 【購入】2,200円(税込)~
●ぼくたちの家族(2014年)
早見和真の小説を石井裕也監督が映画化。ちなみに石井監督と池松は、本作ほか2024年公開の映画『本心』まで9作品でタッグを組んでいる。両親と息子2人のごく平凡な一家である若菜家。ある日、母・玲子(原田美枝子)の物忘れが激しくなり、検査した結果、脳腫瘍で余命1週間と宣告される。父・克明(長塚京三)は突然のことに取り乱し、親思いで妻が妊娠中の長男・浩介(妻夫木聡)は、しっかりしなければと思いつつ、明らかになった借金に苦悩する。池松は楽天的な大学生の次男・俊平役。最初、玲子から物忘れを相談されたときに、よくあることだと受け流し、病気が発覚しても兄に頼る態度だった。しかし、家族で一緒に“悪あがき”することを選択し、兄と手分けして病院探しに奔走するように。ようやく見つかった病院での緊急手術。俊平は父と兄の前で「お母さん、ダメになるかと思っちゃった」と涙をこぼした。演じる池松の顔はアップにならず、3人を1画面にとらえた中で、うつむく姿、すすり泣きの声と、全身で泣きの感情を伝える。
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