新エネ車企業の倒産・生産停止が相次ぐ、所有者は深刻な「修理難」に―中国メディア
Record China / 2024年3月15日 16時0分
15日、澎湃新聞は、倒産や生産停止に追いやられた中国の新興電気自動車(EV)メーカーが生産した車のオーナーが深刻な「修理難」に陥っている問題について報じた。写真は威馬汽車。
2024年3月15日、中国メディアの澎湃新聞は、倒産や生産停止に追いやられた中国の新興電気自動車(EV)メーカーが生産した車のオーナーが深刻な「修理難」に陥っている問題について報じた。
記事は、新興EVメーカーだった威馬汽車が昨年初めに生産を停止し、ディーラーやアフターサービス拠点が続々閉店していったと紹介。同社のEVオーナーである何(ハー)さんが「その頃からSNS上では修理が難しくなった、部品1つで数か月待ちなんて当たり前になったという話が次々出るようになった」と語り、購入から2年が経過しても何一つ故障がなく「自分はラッキーだ」と思っていた何さんにも昨年9月、ついにメーターパネル上のタイヤ圧力警告灯が点灯するトラブルが降り掛かったと伝えた。
そして、何さんが地元の修理工場に車を持ち込み、タイヤの空気圧に問題がないことを確認したものの警告灯は点灯したままだったとし、ディーラーや正規の修理工場がすでに閉鎖していたため他の修理工場を巡るも「メーカーのサーバーが止まっていて、故障コードを読み取れない」と言われる始末で問題が解決せず、半年が経過した今でも警告灯が点灯したままであることを紹介した。
また、このような苦悩を抱えているのは威馬汽車のオーナーだけでなく、天際汽車や愛馳汽車など複数の新興メーカーも倒産こそしていないものの生産やサービスを停止しており、オーナーが修理難に陥っていると指摘。中国自動車流通協会によると、破産ないしは生産停止のEVブランド車オーナーが16万人以上存在すると伝えた。
記事はその上で、中国社会科学院法学研究所の唐林垚(タン・リンヤオ)氏が「EVの修理やアフターサービスには専門的な技術や部品の供給が必要。メーカーが倒産すれば市場で平価な代替品を見つけるのは難しい。また、消費者はアフターサービス問題で弱い立場に置かれがち。こういった問題については市場だけで解決するのではなく、政策や法律法規が役割を発揮すべき。例えば、業界内にアフターサービス保障の基金や機構の設置を義務付けるなど、問題が起きる前の予防的な介入を行う必要がある」との見解を示したことを紹介した。(翻訳・編集/川尻)
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