新エネルギー車のバッテリー回収ブーム到来、準備は万全か―中国メディア
Record China / 2024年5月4日 5時0分
![新エネルギー車のバッテリー回収ブーム到来、準備は万全か―中国メディア](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/recordchina/recordchina_RC_932805_0-small.jpg)
鳳凰網はこのほど、新エネルギー車のバッテリーのリサイクルの問題点について、健全化を図るよう提言する記事を掲載した。写真は電気自動車(EV)バッテリー。
中国メディアの鳳凰網はこのほど、新エネルギー自動車用バッテリーのリサイクルに関する問題について、政策や法令により、回収経路や処分方法の管理、規制、監督を通じて、産業発展の健全化を図るよう提言する記事を掲載した。
記事は初めに、新エネ車用バッテリーのリサイクルに関する現状を紹介した。中国政府が公開しているデータによると、正規の方法で回収された電池は全体の25%未満で、残り75%以上はグレーゾーンに流れこみ、環境汚染などさまざまなリスクの温床になっているという。また、「中国生物多様性保護と緑の発展基金会」の理事で研究院の胡慶培(フー・チンペイ)氏によると、「中国の廃棄バッテリー量は25年までに82万トンに達する。28年以降には260万トンを超え、さらに増加し続ける」という。
一方、バッテリーを回収する企業の数について、4月までに中国工業情報化部が公示している条件に適合した正規の回収業者は156社だが、企業情報を検索できるアプリ「企査査」では12万社が検索でヒットするという。資格のない「ブラック工場」には、住宅街に隠れて営業し、爆発の危険性が非常に高い老朽化したバッテリーのセルを処理している所があるという。また、動画プラットフォームで「リチウム電池の分解組立コース」を198元(約4000円)で教えると販売しているチャンネルもあるという。北方工業大学産業イノベーションセンターの張翔(ジャン・シアン)研究員によると、「これらのブラック工場の中には、正規の工場を持たず、正規のプロセスで回収せず、回収した廃棄物も処理されず、投棄して土壌環境を汚染している所がある。利益を上げるために低コストで回収するためだ」という。
次に記事は、現状に至った理由を分析した。ブラック工場が増えたことについては、「新コロナ流行中にニッケル、クロムなどの貴金属価格が一気に上昇し、特にリチウム鉱石は価格が500〜600%急騰したため、多くの非正規企業や小作業場が参入して高利益を上げた。その後、中国国内のリチウム鉱山の採掘規模の拡大により、リチウムの価格が世界的に下落し、収益が低下した。非正規の業者には損失を最小限に抑えることが容易だが、正規の業者にはそれが難しい」と述べた。また、北方工業大学産業イノベーションセンターの張氏は「正規企業のリサイクルコストが非正規の業者よりもはるかに高い」点を指摘し、「正規企業の回収事業は、財政的に他の事業に依存して行われている場合が多い。なぜならバッテリーのリサイクルだけで利益を上げるのは難しく、企業全体の運営や発展を支えるには不十分だからだ」と述べた。
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