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中国が定年退職を段階的に引き上げへ、その背後にある四つの動向とは?

Record China / 2024年9月15日 11時20分

そして、「本人が希望し、柔軟に対応することを前提に、定年退職年齢を適度に引き上げるのと同時に、雇用促進メカニズムを整備し、雇用の構造上の矛盾解決に力を入れ、ハイレベルなヒューマンリソースを効果的に配置し、より大きな役割を果たすことができるようにすれば、新たな人材ボーナスを引き出すことができるほか、意欲のある労働者は収入を増やすことができる」とする。

動向その3:高齢化が進み、高齢者人口が占める割合が3割超へ

人口の高齢化は中国式現代化を推進する上で必ず向き合わなければならない重大な課題だ。

中国民政部のデータによると、2023年末の時点で、中国の60歳以上の高齢者人口は2億9700万人となり、総人口に占める割合は21.1%に達した。また、65歳以上の高齢者人口は2億1700万人となり、総人口に占める割合は15.4%に達し、「中度の高齢化」社会に突入した。

中国人民大学・労働人事学院の趙忠(ジャオ・ジョン)院長は、「人口の高齢化が進むにつれて、高齢者ケアサービスの需要に供給が追いつかない状態が際立つようになっている。高齢化は世界各国が直面している課題だ。定年退職年齢を引き上げるだけでは、高齢化問題を完全に解決することはできないものの、労働参加率を高めて、意欲や能力があり、そうできる環境にある高齢者であれば、ある程度仕事をすることを選択することができる」との見方を示す。

原教授は「50後(1950年代生まれ)や60後(1960年代生まれ)、数年後には高齢者となり始める70後(1970年代生まれ)は、中国大学統一入学試験(通称「高考」)再開後の直接受益者で、年齢が若いほど、受けた教育の程度も高くなっている。今後、高齢の労働者が増え、資質もさらに高まるだろう。雇用を安定させ、就職先を確保する政策が整備されるにつれて、そのような人たちも経済、社会の発展において大きな役割を果たしてくれるだろう」との見方を示す。

動向その4:労働者数が減少し、生産年齢人口が約8.6億人に

人口経済学において、生産年齢人口は16~59歳と定義されており、社会生産の主力となる。中国国家統計局のデータによると、2023年末の時点で、中国の生産年齢人口は約8億6000万人で、総人口に占める割合は61.3%だった。

鄭主任は、「労働力の要素は経済の長期にわたる動向を左右するカギとなる要素。中国のヒューマンリソースは依然として豊富であるものの、ポテンシャルとスタミナに着目すると、一定の政策を調整することで、ヒューマンリソースの強みをさらに引き出すことができる」との見方を示す。

データによると、2012年から生産年齢人口が年々減少している。趙院長は「構造を見ると、生産年齢人口のうち、青年のグループが減っているのに対して、それより年齢が高いグループは増えている。これはつまり、労働市場において、働き盛りの能力が最も高い年齢層が減少しているということだ」と指摘する。

そして、「人口の高齢化が進むにつれて、生産年齢人口が減少するというのは、客観的な発展の規律だ。定年退職年齢を段階的に引き上げることで、意欲がある高齢の労働者が将来の労働力を充実させる重要な力になるよう働きかけ、生産年齢人口減少の勢いを弱めることができる」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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