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宮崎駿監督の名作「天空の城ラピュタ」を考察、豊かな想像力と深い物語性に感服―中国メディア

Record China / 2024年10月7日 23時0分

さらに、「作中では、ヴィクトリア朝風の建築があふれ、パズーとヒロインのシータも20世紀の西欧風の服装で登場する。この映画は日本の作品でありながら、宮崎監督がつくり上げた世界は日本的ではなく、遠く離れたヨーロッパの小さな町を舞台にしているようだ。スチームパンクは、機械と技術の融合であり、蒸気機関から噴き出す蒸気は非常に強い視覚的インパクトを持つ。背が高く、細い手足を持つロボットもまた技術の象徴だ」と紹介した。

また、「スチームパンクは技術と魔法の融合でもある。『天空の城ラピュタ』の核心である『飛行石』は、人を宙に浮かせることができる不思議な力を持つ。ラピュタの巨大ロボットも、技術と魔法の融合を象徴する一つの要素だ。これらのロボットは自律的に動き、複雑な任務をこなし、シータの呪文で起動されると、機械を超越した神秘的な力を発揮する。ラピュタそのものが、技術の限界に挑戦しつつも、人類の夢を具現化した巨大な浮遊島なのだ。島には高度な技術遺産と自然が共存しており、技術と自然の魔法が完璧に融合したユートピアが描かれている。スチームパンクは文化的な現象であり、宮崎監督は『天空の城ラピュタ』を通して、この文化的な現象に対する自身の思考を反映している。映画におけるスチームパンクの要素は、観客に視覚的な喜びを提供するだけでなく、技術と自然、戦争と平和についての深い考察をもたらすのだ」とした。

記事は次に、「『天空の城ラピュタ』といえば、やはり久石氏を語らずにはいられない。宮崎監督と久石氏はまさに黄金コンビで、彼らは多くの名作を世に送り出してきた。『天空の城ラピュタ』の成功は、半分は久石氏の功績だと言っても過言ではないだろう。彼は多様な楽器と旋律を用いて、映画のさまざまな場面や雰囲気に合わせて音楽を変化させ、独特な感情体験を創り出している」とし、「例えば、映画のテーマ曲『君をのせて』は、純粋で楽しい童謡風のメロディーに、ほのかな哀愁を加え、映画の幻想的な物語と見事に調和させている。また、『天空の城ラピュタ』が持つスチームパンクの世界観とも見事に融合させており、シータが空からパズーの住む町に降りてくるシーンでは、管弦楽が鳴り響き、観客をヴィクトリア時代の英国へと導く。さらにシータが故郷の話をするシーンでは、フルートの音色がハープとバイオリンとともに響き、広大な草原を連想させるような悠々とした雰囲気を醸し出す。なお、このアイルランド風の音楽は、シータの故郷が遠く離れた場所にあることを暗示している」と考察した。

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