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日本と中国がカンボジアで影響力争い、インフラ建設などで進出―香港誌

Record China / 2024年10月8日 5時0分

日本と中国がカンボジアで影響力争い、インフラ建設などで進出―香港誌

香港誌の亜洲週刊はこのほど、日本が中国に対抗してカンボジアへの影響力を強めようとして、インフラ建設などに乗り出していると論じる記事を発表した。写真は日本の象徴とも言えるシアヌークビル港。

香港誌の亜洲週刊はこのほど、日本が中国に対抗してカンボジアへの影響力を強めようとして、現地でのインフラ建設などに乗り出していると論じる記事を発表した。カンボジアは中国への依存度を強めてきたが、日本に接近することはカンボジアにとって「好都合」な面があるという。以下は同記事の主要記事を日本人読者向けに再構成したものだ。

カンボジア唯一の深水港であるシアヌークビル港は、日本の支援を受けて2030年までに貨物取扱能力を5倍近くに拡大する。カンボジア政府は日本と共に、シアヌークビル港近隣にカンボジア日本経済特区を建設し、より多くの日本企業の投資を誘致する計画だ。特区はまだ設立されていないが、日本の大手小売業者イオングループが物流センターを設立し、プノンペンのイオンショッピングセンターだけでなく、シンガポールとタイ向けの越境電子商取引のための倉庫としても利用する。

日本が支援するシアヌークビル港拡張工事では、埠頭(ふとう)の一つの完工式典が9月12日に行われた。フン・マネット首相と植野篤志駐カンボジア日本大使が式典を共催し、フン・マネット首相は、強力な物流インフラの構築は、国がより安定して将来に向けより大きな潜在力を持つことに役立つと述べた。

シアヌークビル港はカンボジアの重要な輸出拠点であり、全国の海運コンテナ輸送の約70%を扱っている。拡張工事により、現在までに年間でコンテナ100万TEUを扱えるようになったが、30年までには23年時点の約5倍の年間263TEUの処理能力を得る。植野大使は9月12日の式典で、シアヌークビル港は日本とカンボジアの協力の中心だと述べた。

日本政府は1999年以降、シアヌークビル港に5億6000万ドル相当以上の借款を供与してきた。これまでは、停泊が可能な船舶の大きさの上限の関係で、シアヌークビル港から積み出された貨物をシンガポール、ベトナム、タイで別の船に積み替えねばならない場合もあった。シアヌークビル港の拡張工事が完成すれば、同港から米国の港に貨物を直接に輸送することも可能になる。カンボジア国内では、シアヌークビル港がカンボジア経済と世界を直結する玄関口になるとの声が出ている。

カンボジア経済には、安価な労働力を利用する繊維産業への依存度が高すぎる問題がある。輸出製品も衣料品や履物が大半だ。政府は、高付加価値の自動車や電子機器の産業を伸ばすことを目指している。この経済構造の改革には、日本企業が大きな役割りを果たしている。たとえば、いすゞ自動車が23年に小型トラックのノックダウン生産を開始するなどだ。

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