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中国の消費社会を直撃する職業的クレーマーの悪影響―シンガポールメディア

Record China / 2024年11月14日 10時0分

記事は職業的クレーマーが活動できる背景として、2009年に制定した「食品安全法」や13年の「消費者権益保護法」の規定などに言及し、「食品安全法第148条には、損害賠償額について、製品価格の10倍または損害の3倍までと規定されている。消費者権益保護法には消費詐欺に遭遇した場合、賠償額を商品代金の3倍まで拡大するという規定がある。また広告法第57条には過剰な広告や宣伝を禁じる為の用語の使用禁止規制があり、違反者に20万元(約426万円)から100万元(約2129万円)の罰金が課せられるという。ほとんどの職業的クレーマーがこの規定に従って賠償請求を行っている。もし売り手側が強気で商品のクレームに応じなければ、各プラットフォームや消費者センター『12315』へ電話するなどで告発すると圧をかけるという。このような事態に遭遇した売り手側は、ほとんどが賠償請求を受け入れ、金銭的解決を図るという」と伝えた。

記事は最後に「職業的クレーマーの問題は近年深刻さを増している。中国連鎖経営協会(CCFA)の統計によると、昨年度で73万件あった賠償請求の訴えの中に、食品を理由とした悪意ある投書が22万件存在し、約2万4000人の職業的クレーマーが関わっていたことが判明したという。他にも重慶の市場管理当局の職員から得た回答によると、二大フードデリバリー電子プラットフォームの美団(Meituan)と餓了麼(Eleme)の経営許可に違反しているなど、飲食関係の賠償請求に関する訴えが700件以上も寄せられたという。これらの訴えを立証するために、行政当局側は調査や記録、法令の改正等で多くのマンパワーや時間を通常業務に追加して割くことになる。職業的クレーマーの存在は企業経営だけでなく、行政や法秩序の維持に大きな負担を強いる。逆に職業的クレーマー側の告発にかかるコストは非常に低く、ネット上で少し手や指を動かせば、業者や売り手を威嚇し、当局に大量の告発情報を送りつけ、高額の賠償金を得る」と指摘した上で、「政府は消費を促すと同時に商業の信頼を取り戻させる必要に迫られている。多くの業者や売り手が詐欺や恐喝に相対し、社会資源が不法に占拠されている状況で、消費者の権益を保障するとともに業者や売り手の権益とのバランスも考慮する必要がある。消費者を陥れる行為は処罰しなければならないのは当然だが、あまりにも消費者の権益保護に偏りすぎると、かえって職業的クレーマーがはびこる隙間を与えることになるだろう」と述べた。(翻訳・編集/原邦之)

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