韓国、政治的混乱が経済の下振れリスクを悪化させるー中国メディア

中国メディアの新華財経は13日、韓国について「政治的混乱が経済の下振れリスクを悪化させる」とする記事を発信した。写真はソウル市内。

中国メディアの新華財経は13日、韓国について「政治的混乱が経済の下振れリスクを悪化させる」とする記事を発信した。

記事はまず、「戒厳令騒動に伴う政治的混乱が、もともと脆弱な状況にあった経済に追い打ちをかけている」とし、韓国メディアの朝鮮日報によると、韓国の経済専門家34人のうち8割弱が、今年の韓国経済の最大のリスクとして「国内の政治的不確実性」を挙げたことを紹介した。

記事によると、韓国経済は昨年以降、国内生産、消費、投資のすべてが減少するなど脆弱化の兆候を見せている。昨年10月の全産業生産指数は前月比0．3％減、小売販売は同0．4％減、設備投資は同5．8％減だった。韓国銀行（中央銀行）が昨年12月に発表した企業の業況感を示す指数は新型コロナウイルス禍だった20年9月以来の低水準となった。

今年の経済見通しについても各方面から懸念の声が上がっている。韓国銀行は昨年11月、今年の成長率見通しを1．9％に引き下げ、来年の成長率も1．8％にとどまると予想した。

韓国のハナ金融研究所によると、今年は経済の下押し圧力が高まるとみられる。インフレは鈍化しているものの、物価高、所得改善の不十分さ、価格変動リスクなどの要因が家計の実質購買力の回復に影響を及ぼすと同時に、戒厳令騒動に伴う政治的混乱が金融・経済環境に悪影響を及ぼす可能性が高い。

専門家らは「為替レートの急落が、輸入原材料やエネルギーに大きく依存している経済に深刻な打撃を与えている。ドル高は企業の原材料費やドル建て債務負担を増加させる一方、輸入価格の上昇は低所得層への経済的圧力を強め、消費低迷をさらに悪化させるだろう」と指摘する。（翻訳・編集/柳川）