中国最大の淡水湖で渡り鳥が快適に越冬
Record China / 2025年1月14日 5時30分
中国最大の淡水湖、鄱陽湖 では、旧暦12月の真冬を迎え、越冬のために訪れる渡り鳥のピークを迎えています。
中国東部の江西省にある中国最大の淡水湖、鄱陽湖 (はようこ)では、旧暦12月の真冬を迎え、越冬のために訪れる渡り鳥のピークを迎えています。江西省鄱陽湖国家級自然保護区管理局の最新モニタリングデータによると、すでに60万羽以上の渡り鳥が鄱陽湖水域に飛来し、越冬しているとのことです。
昨年の秋以来、江西省の一部地域は干ばつが徐々に進んでいます。江西省気象局の発表によると、2024年10月1日から12月29日まで、同省全体の平均降水量は104ミリで、平年同期より5割近くも少なかったとのことです。また、近年頻繁に発生した高温干ばつなど極端な悪天候により、鄱陽湖では水中植物の退化が発生しており、一部の渡り鳥は「食糧」不足の窮地に追い込まれています。
江西省の「省鳥」である白鶴は中国の国家一級重点保護野生動物で、世界自然保護連合(IUCN)のレッドリストの絶滅危惧種にランクされています。最新のデータによりますと、昨年末から鄱陽湖一帯で越冬する白鶴の数は5000羽を上回り、前年同期比で1000羽余り増えました。
刺苦草(池や湖で生育する茎にとげがある水中植物)の冬芽は白鶴が好む食べ物です。ここ5年間、江西省は刺苦草の栽培育種に取り組み、このほど鄱陽湖水域で初めて移植試験に成功しました。「これは鄱陽湖で展開している水中植物の回復が重要な進展を遂げたことを意味しており、今後、鄱陽湖で水中植物の回復と湿地生態系の修復に技術的サポートを提供することになる」と江西省鄱陽湖国家級自然保護区管理局の羅浩調査研究員は紹介しました。試験水域での移植の初期段階には、刺苦草の密度は1平方メートルあたり約40株でしたが、しばらく成長すると、165株に拡大したとのことです。
同管理局大湖池保護管理ステーションの責任者である張宗華氏によると、鄱陽湖の湿地生態系の修復プロジェクトが徐々に進展しているのに伴い、各大型の内陸湖には刺苦草などが移植栽培され、渡り鳥により快適な生息環境を提供しているとのことです。例年、ある水域ではわずか数十羽の白鶴しか観察できませんでしたが、昨年末には200羽以上の白鶴がここにやってきて越冬しています。(提供/CRI)
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