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「日本の医療制度で『救命』よりも優先されること」=中国人記者が実体験を語る

Record China / 2025年2月5日 22時0分

「日本では救急車で搬送されたからといって、必ずしも病院に受け入れてもらえるとは限らない。入院には病院側の判断が必要であり、インフルエンザは自然回復可能な病気と見なされているため、基本的には自宅療養を指示される。病状が極端に悪化し、意識を失うほどにならない限り、入院は難しい。台湾メディアの報道によると、大Sは何度か病院を受診したものの入院はできなかったそうで、エクモ(ECMO)による治療も行われていないとされている。遺族が確認した情報ではないが、筆者の経験を踏まえると、インフルエンザで入院することの難しさは実感として理解できる」

「日本で入院が困難な理由の一つとして、医師不足が挙げられる。病床100床当たりの医師の数を比較すると、英国は108.1人、米国は93.5人、ドイツは51.9人であるのに対し、日本はわずか18.5人(2020年の情報)。このため、インフルエンザが流行する時期には、病院が患者の受け入れに対応し切れなくなる」

「日本の医療制度の基本的な考え方は『病院の運営秩序を乱さないこと』にあるという。その最優先事項は『医療資源の逼迫を防ぐこと(医療崩壊を起こさないこと)』であり、救命よりもこの原則が優先される。たとえ日本国民であっても、病院は最低限の介入にとどめることが多い。このことは、大Sのような経済的に余裕のある著名人であっても、日本の医療制度のもとでは十分な治療を受けることができなかった理由を説明するものでもある」

「近年、日本では年末にインフルエンザの流行が発生しており、今年も例外ではなかった。厚生労働省が1月9日に発表したデータによると、24年12月23~29日の1週間で、日本全国の定点医療機関が報告したインフルエンザ患者数は30万人を超え、1999年に現行の統計方法が導入されて以来、最多を記録した。公開情報を見る限り、大Sが初期に大病院で入院治療を受けていれば、より適切な治療を受けられた可能性が高い。これを教訓に、海外旅行を計画する際は、訪問先の医療制度について事前に十分な情報を収集し、緊急時の対応策を講じるべきである。特に重篤な症状が現れた場合、言葉の壁があり、土地勘のない状況下で、最も賢明な選択肢は、旅行を中断して一刻も早く帰国し治療を受けることである」

中国のSNS・微博(ウェイボー)では「日本の大病院は患者が行きたいと思って行ける場所ではない」がトレンド入り。中国のネットユーザーからは「秩序を最優先すれば、人名を最優先することはできない。これは段階的な診療システムの欠点」「医療制度がこれほど過酷で耐え難いものであるにもかかわらず、日本人は本当によく耐え抜いている。その結果として、世界一の長寿国の座を勝ち取ったのだから驚くべきことだ」「彼女はスターだ。入院したいと思えば金銭的には十分な支払い能力があったはず」「私が知る限り、台湾の医療は中国や日本よりも良い」「医療水準が高いことと、一般の患者が最良の治療を受けられることとはイコールではない」「中国で現在進んでいる医療改革において、このような問題が起きないことを願う」といったコメントが寄せられている。(翻訳・編集/北田)

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