日産・内田社長「価値と競争力向上で持続的な成長と収益性を確保」中期経営計画 The Arc 発表[新聞ウォッチ]
レスポンス / 2024年3月26日 8時48分
日産自動車が2026年度までの中期経営計画「The Arc」を発表した。
神奈川県厚木市にある日産テクニカルセンター内で行われた説明会で、内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)は、「持続的な成長と収益性を確保するため、価値と競争力をさらに向上させる」などと強調。電気自動車(EV)を含む新型車を30車種投入し、世界販売を23年度比で100万台を増やすなどの目標を掲げた。
新型車30車種の具体的な投入計画では、16車種を電動車に設定し、EVを8車種、プラグインハイブリッド車(PHV)とハイブリッド車(HV)をそれぞれ4車種。これらの投入で、全車種数に占めるEVの比率を2割(23年度は9%)に引き上げるほか、HVとPHVも2割(同13%)となることを見込んでおり、内田社長も「需要に合わせて柔軟な計画で対応する必要がある」とも述べた。
日産と言えば、先日、ライバル関係にあるホンダとの協業の検討を始めると発表したほか、公正取引委員会からは「下請いじめ」との勧告を受けたばかりで、何かとかまびすしい。
そんな中、日産が発表した中期経営計画について、きょうの各紙も経済面のトップ記事などで大きく取り上げているが、このうち、読売は「日産、新型30車種投入、世界販売EV軸に100万台増」を大見出しに「過半は電動車」「協業拡大」などをサブ見出しにしながら「国内外のメーカーとの連携を強化し、中国勢を中心とした新興勢力に対抗する考えだ」とも説明。
また、日経は「日産,背水の『全方位』提携、EV開発費1500億円圧縮」として「ホンダとEV/三菱商事と自動運転、決断の速さ、成否握る」をタイトルに、「24年間続いた仏ルノーとの資本関係の見直しに時間と労力を要している間、中国勢が台頭するなど世界の自動車の競争環境は一変。国内外の競合と差は広がるなか、提携を通じて『全方位』で環境の変化に対応する戦略を鮮明にした」とも伝えている。
約1時間半に及んだ新しい経営計画の説明会。内田社長は額に汗をにじませながら広いステージを行き来して、日産が未来へと向かう道筋を示していたが、言うは易くで、あとは「有言実行」の一言に尽きるだろう。
2024年3月26日付
●日産 新型30車種投入、中期経営計画、EV軸に100万台増世界販売(読売・7面)
●三菱ジェット展示へ、愛知で試験機(読売・7面)
●ダイハツ、ベア2000円、不正で経営刷新、要求なしでも実施(朝日・7面)
●株主還元最高の25兆円。好業績で拡大、資本効率を改善(日経・1面)
●BYD株「政策に売りなし」中国EV、政府支援で攻勢(日経・21面)
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