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EVとV2X活用、停電時でも機械式駐車場を稼働できる 実証実験で成果

レスポンス / 2024年9月5日 17時15分

新電元工業は9月3日、東京電力グループとの協働により、EVの放電機能を活用した機械式立体駐車場の稼働実証試験に成功した、と発表した。


この実証試験は、都市部で広く利用されている機械式立体駐車場が、停電時に車両の出庫が困難になるという課題に対処するために行われたもの。新電元工業が開発した10kW出力V2Xシステム実証機を用いて、EVから機械式立体駐車場への三相電力供給を実現し、停電時でも駐車場の稼働と車両の出庫が可能であることを実証した。V2X(Vehicle-to-everything)とは、車両とさまざまな機器とがデータ通信や電力充放電によって連携する技術を指す。


今回の実証試験では、三相動力の機械式立体駐車場およびEV車両と、新電元工業が開発したV2Xシステム実証機(EV充放電器)を接続連携し、EV放電電力による動力負荷駆動の試験を実施した。結果、最大負荷時においても約3kVAもの大電力をEV電池から供給し、機械式駐車場の駆動に成功した。


この実証試験に用いた機械式立体駐車場はパレット型で、格納車両を上下左右に搬送できる機構のため同規模の設備の中で特に電力負荷が高いとされる。今回の試験により、他方式の機械式立体駐車場でも充分に駆動可能な見込みが得られた。


停電時でもV2X装置を起動できる「ブラックスタート」については、災害時の柔軟な運用に備えて2方式の機能を搭載し、それぞれ稼働実証を行った。方式の一つは、起動用電源を充放電コネクタから取得する方法であり、一部の対応車種で実施可能だ。


もう一つの方式として、充放電コネクタからの起動電源取得に対応していない車種の場合には、EVのシガーソケットから起動用の制御電力を取得する回路機能を搭載することでシステム起動を可能にしている。


新電元工業は、この研究成果を通じて、EVのポテンシャルを最大限に活用し、災害時のモビリティ運用を迅速に復旧できる強靱な都市インフラの構築に貢献することを目指している。

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