『やってて良かった!』愛車の調子を良くする“ちょびっとメンテ”に大注目~カスタムHOW TO~
レスポンス / 2024年10月19日 6時30分
愛車はいつまでも良い状態で長く乗りたいもの。そこでどんな振る舞いが愛車に優しく、また逆に愛車を痛める行為になってしまっているかを考えたい。
◆暖機運転は必要なのか? 永遠の謎に迫る
まうず、こういった話で出てくるのが暖気運転だ。暖気運転とはエンジンを始動してから、エンジンが暖まるまで待つことを指す言葉として使われてきた。エンジンを始動してすぐに走行するとエンジンを痛めると言われてきたからだ。
実際ドライスタートと呼ばれる、エンジンオイルがオイルパンに下がってしまっている状態でエンジンを始動し、直後に走り出すのは、エンジン内部を摩耗させ傷めることにつながりかねない。しかし、エンジンを温めるためにアイドリングで放置するのも、実はエンジンには良くない。
エンジン内部はエンジン回転数に比例して、オイルポンプによってオイルが圧送され、潤滑されている。アイドリング時はエンジン回転数が低く、このエンジンオイルを送り出す油圧も低い。油圧が低いとクランクシャフトのメタル、ベアリングなどがエンジンオイルの中に浮いていることができず、メタルベアリングと接触して摩耗し、エンジンにダメージを与えてしまうことがある。
なので、エンジンを始動したら十数秒で走り出して構わない。その代わりに最初の数分はふんわりとアクセルを踏んで走りながらエンジンを温めてあげた方が良いだろう。良かれと思ってエンジン始動から、水温が上がり切るまで数十分アイドリングしている人などもいるが、それがむしろエンジンにとっては良くない行為なのだ。
同様に長時間のアイドリングはやはりオイルの油圧が低く、エンジン内部にダメージを与える可能性があるため、エンジンをかけたまま数時間寝てしまうなどは、環境問題などもあるが、それ以上にエンジンにダメージを与えてしまうので良くない行為なのだ。
国産車の場合は、そういった使い方まで考慮されて作られているようで、長時間のアイドリングをしてもそれほど大きなトラブルになる事は少ないが、輸入車ではそういった使い方まで配慮されているかは微妙。長時間のアイドリングによりエンジンに重大なトラブルを負ったと言う話も少なくない。とくに朝エンジン始動から水温が上がるまで待って、それから走り出す寒冷地では、エンジンメタルのトラブルが多いという話もあるのだ。
走行後のアフターアイドリングも同様。ターボ車ではすぐにエンジンを止めるとタービンが焼き付いてしまうので、ある程度アフターアイドルをした方が良いと言われていた。
実際そういったこともあり得るが、それはサーキット走行で全開でピットに入ったときの話。普通に街乗りは普通に高速道路を走って止まったときにアフターアイドリングは必要ない。
むしろエンジンオイルの温度が上がった状態で、油圧が低くなりやすい状況のままアイドリングをするのはこちらもエンジンに好ましくないので、すぐにエンジンを切ってしまって構わない。
◆愛車の寿命を縮める“サビ”には要注意!
あと愛車に長く乗るための意外な敵はサビだ。クルマは鉄でできている部分が多く錆びることがある。ボディや足回りなど錆びてしまうと重大なダメージになり、修理には高額の費用がかかるので、できるだけサビないようにしておきたい。そのために気をつけたいのは、まず洗車した後は軽く走ったほうがいいということ。洗車するとクルマの細かいところにまで水分が入ってしまうのだ。
そのまま止めておくとその水分がサビにつながりかねないので、10分ほど走って水分を飛ばしてあげたほうがいい。またこれはブレーキにも有効な話。
洗車したまま止めておいてブレーキローターの表面が錆び、材質によってはパットの表面も錆びる。そこでローターの表面が荒れてしまうということもある。雨が降っていた場合は仕方ないが、洗車した後はできればある程度走って、パットとローター表面も乾かしたほうがいいだろう
◆エアコン関係は盲点!? しっかりチェックして寿命を延ばす
あと意外と盲点なのはエアコン。良かれと思ってエアコンを長期間使わない人もいるが、エアコンはコンプレッサー内部をオイルで潤滑しているので、たまにこのオイルを回してあげた方が内部が潤滑されダメージを受けにくい。冬場はエアコンを全く使わず春になるまで作動させないという人もいるが、いざ春になって作動させるとコンプレッサーが傷ついてしまうということがある。なので、エアコンは定期的に使った方が長持ちしやすい。週に1度ぐらいは数十分間。エアコンを作動させた方が良い。
これは筆者の体験談だが、高齢の方から譲り受けたセダンでエアコンはほとんど使っていなかったよう。走行はわずか30,000kmの個体だったが、購入後エアコンを作動させたらしばらくしてコンプレッサーがロック。内部が焼き付いてベルトがちぎれてしまいコンプレッサー交換となった。
考えられる原因としては長期間コンプレッサーを使わなかったことによる内部の潤滑切れからのダメージの可能性が高い。なので、エアコンもこまめに使ってあげた方が長持ちするだろう。
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