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去年の200倍 春に「カメムシ」大量発生 福岡県内の果樹園で被害も 暖冬の影響で越冬か

RKB毎日放送 / 2024年5月7日 17時59分

強い臭いを出すため敬遠されるカメムシが今年、全国で大量発生しています。特に果物に深刻な被害を与えるため、福岡県は先週、注意報を発表し果樹園は被害を懸念しています。

例年秋に増える「カメムシ」すでに大量発生

照明に群がる大量のカメムシ。去年の秋に佐賀県武雄市で撮影された映像です。カメムシは例年、秋に増えるのですが、今年はすでに、大量発生しています。

福岡県農林業総合試験場 石井貴明部長「果樹カメムシ類ということで、その害虫を1番今のところは問題視しているというところです。これまでに見られないような時期に活動が活発化していて、大量に確認されています。」

去年の200倍の「カメムシ」6日夜は一晩で460匹

福岡県病害虫防除所は夜の灯りに集まるカメムシの数を毎日計測しています。先月の捕獲数は1519匹。去年の同じ時期は7匹で、200倍以上になっています。6日夜は一晩で460匹とさらに増加していました。

福岡県農林業総合試験場 石井貴明部長「早い時期に、これだけの数がとれるというのは、これまで経験したことがないというふうに言えると思います。これまで(4月)の数も多かったんですけど、ちょっと油断できない数ですよね。昨年の秋口が非常に多い状況が続いていたので、それが冬越しに入る数が多かったというのが1つと、近頃暖冬が続いておりまして、気温の要因と昨年の発生量が大きく関わっているというふうに考えています」

「カメムシ」越冬か対策商品の品切れも

カメムシは去年の秋にも大量発生し、それが暖冬の影響で越冬したと見られ福岡県は今月1日に早くも注意報を発表しました。

コーナンめいのはま店 工藤忠之主任「カメムシは非常に嫌な臭いがするので、家に入ってこないように、光に近づかないような、忌避剤が人気になっております」

ホームセンターではカメムシ対策グッズの売れ行きが好調だそうです。

コーナンめいのはま店 工藤忠之主任「去年もカメムシが非常に多かったので、去年と比較すると(売り上げは)1.5倍ほどになるのですが、例年通常と比べると2倍ほどの状態になっています。メーカーの方に在庫がなくて、カメムシと書いてある商品がない状態で、品切れ状態が続いているところです。」

4月中旬にはカメムシ対策専用の商品が品切れとなり、今は代用品を販売しているということです。

果樹園は「カメムシ」被害を懸念

金子壮太記者「カメムシの大量発生で被害が予想されているのが果樹園です」

梨農家 寺崎智政さん「しっかり梨の実がついているので、今年は良い梨ができると思っています。カメムシにやられなければ…。心配ですよね。せっかくこんなに実がなっているので、できれば全部消費者の人に届けたいなと思っています」

久留米市にある果樹園では毎年、7種類、30トンの梨を出荷していますが、カメムシの被害も多いといいます。

梨農家 寺崎智政さん「果実を吸うので、穴をほがして汁を吸っていくので、梨がスポンジ状になったり、吸われたところがそういう被害が実が小さいうちから出てくるので、気をつけないと商品にならなくなってしまう。虫もですし、台風もですけど、そういうのに1年かけて作ってきてたがやられるというのはやはり悲しいものですからね」

毎年、1割程度の梨がカメムシなどの害虫の被害で出荷できなくなるといいます。

病害虫防除所「秋にかけさらにカメムシ増加のおそれ」

ウメやビワなど、庭先に植えられている果樹にも被害が出てしまうカメムシ。

福岡県病害虫防除所は今年は秋にかけてさらにカメムシが増えるおそれがあるとして早めの対策を呼びかけています。

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