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Friko決定版インタビュー 「王道の名盤」をめざした高い志、衝撃デビュー作が起こした奇跡の裏側

Rolling Stone Japan / 2024年3月12日 17時30分

左からベイリー・ミンゼンバーガー(Dr, Vo)、ニコ・カペタン(Vo, Gt)

ニコ・カペタンとベイリー・ミンゼンバーガーからなるシカゴ拠点の2人組、フリコ(Friko)は日本の音楽界に前代未聞と言っていいセンセーションを巻き起こした。彼らのデビューアルバム『Where weve been, Where we go from here』は、今年2月にリリースされるや否やSNS上で日本のリスナーから絶賛の声が次々と上がり、わずか1週間ほどで日本のApple Musicの総合チャートで最高10位にまで上り詰めてしまったのである。海外の新人インディバンドがメディアのハイプもなく、SNSの口コミだけでこんなにも急激に盛り上がるというのは、ほぼ前例がない。フリコは純粋にその音楽が持つ力だけで、誰もが予想し得なかった驚くべき記録を打ち立ててしまった。



『Where weve been, Where we go from here』は、「USインディの良質な遺伝子の数々を受け継いだ作品」という文脈で理解されることが多い。無論それも本作の重要な一側面ではある。だが以下の対話に目を通してみると、フリコにとってはUSインディと同じくらい、もしくはそれ以上に英国ロックや「クラシックロックの名盤」からの影響も大きいことがわかるだろう。むしろ本作を特別なものにしているのは、時代やジャンルを超えた「王道中の王道の名盤」と同じようなレベルで人々の心にコネクトできる傑作をものにしたいという彼らの高い志。そしてそんな野心に見合った底知れぬポテンシャルをフリコが持っていることは、このアルバムに魅了された人たちなら既にわかっている通りだ。

もっとも、フリコは本国アメリカではまだこれからという状況。だが少しずつ、メディアからのピックアップや高評価も増えてきている。USインディの偉大な先人の多くがそうだったように、これからアルバム何枚かをかけて全米のファンベースやメディアからの信頼を徐々に固めていくこととなるに違いない。裏返せば、こんなに早い段階からフリコのような無限の可能性を秘めたバンドに出会えてしまった日本のリスナーは幸運だと言っていいだろう。

ニコとベイリーとの初取材は、実に80分近くに及んだ。現時点での決定版と言うべき、充実のロングインタビューをここにお届けする。




2人が意気投合するまで、生い立ちと音楽ルーツ

―もう知ってると思いますが、日本ではフリコがすごく盛り上がってるんですよ。アルバムは日本のApple Musicの総合チャートで最高10位を記録するという凄まじい勢いで。

二コ:いや、マジでめちゃくちゃ興奮しまくってるよ! 興奮しないわけがない。本当に青天の霹靂だから、もちろん戸惑いもあるけど。ただ日本でライブしたら絶対に楽しいし、念願だよね!って、前々から2人で言ってたんだ。うわ、なんか夢が現実に一歩近づいた感じ。

ベイリー:私もほんと、予想外の展開でビックリしてる! でも本当に光栄、興奮しまくってるよ。

―ニコが日本に行きたいと言ってる海外のインタビューを読みましたが、どんなところに興味があるんですか?

二コ:まるで異文化だから。基本、アメリカ国内旅行しかしたことなくて、ヨーロッパも1、2箇所行ったことがあるくらいなんで、日本みたいにまったく違うカルチャーの国に行ったらどうなるんだろう?っていう純粋な好奇心で。まるで別世界が広がってるんだろうなあって。

ベイリー:日本は写真では見たことがあるけど、すごく美しい国っていう印象。私もニコと同じで、自分が普段知ってるのとはまるで違う文化圏の中に身を置くってどんな感じなんだろう?って。だから、今のこの展開に本当にワクワクしてる。

二コ:最近になってから日本のアニメというか、どちらかというと映画に興味があるかな。日本の宮崎駿作品とか、子供の頃から大好きで、昔から好きな映像作家だよ。


左からニコ・カペタン(Vo, Gt)、ベイリー・ミンゼンバーガー(Dr, Vo)

―では初取材なので、基本的なところから訊かせてもらいます。あなたたちは同じ高校で音楽理論の授業を取っている同級生だったそうですが、具体的にどのように出会って、フリコの結成に至ったのでしょうか?

ベイリー:きちんと話をしたのは、実は高校を卒業してからなんだよね。

ニコ:音楽理論のクラスは一緒で、隣の席に座ったこともあったけど、会話はゼロだった。高校を卒業してから初めてまともに話して。

ベイリー:それもすごい話(笑)。で、『Where weve been, Where we go from here』のエンジニア兼プロデューサーで、私の幼馴染でもあるジャック・ヘンリーっていう共通の友人がいて。高校を卒業後、そのジャックの紹介で、最初は私のやってるバンドに「ニコはどうかな?」って紹介されて。それで仲良くなった後に、ニコが私をフリコに誘ったのがはじまり。

―最初はお互いにどんな印象だったんですか?

ニコ:ちょっとビビってた(笑)。ベイリーって、高校ではドラムがぶっち切りで上手い人って知られてたから、会うことになってめちゃくちゃ緊張して。しかも高校時代、まわりに自分が音楽作ってることを話してなかったし。(ベイリーに向かって)でも、はじめから超感じいい人だと思ったよ?

ベイリー:私も同じ。会う前からジャックにニコの音楽を聴かせてもらってたんだけど、圧倒されちゃって。「めっちゃいい!」って。 しかも、全部自分一人で作ったっていう話で。「楽器も録音も全部自分でやるなんて、凄い人がいる!」って。だから、はじめはちょっと緊張してた。「ヤな感じの人だったらどうしよう?」って、正直会うのが怖かった。(ニコに向かって)でも、最初からめっちゃいい感じだった(笑)。

ニコ:いやでも、それってそっちも同じじゃん? ベイリーも最初にあった頃、すでに自分の作品を作ってたし、楽器もボーカルも全部一人でやっててさ。だから、実は同じ時期にそれぞれ別々に同じことをやってたっていう。高校を卒業してすぐくらいだよね。


シカゴのコンサートホール、Metro Chicagoにて撮影(Photo by Alec Basse)

―そんなふうに2人とも音楽的素養が高いのは、家庭環境の影響もありますか? ベイリーのお父さんはプロのギタリストで、ニコのお父さんもギターをやってたんですよね。

ニコ:とはいえ、うちの父親は単純に趣味だから。ニコの父親みたいにプロじゃないけど、でも音楽好きではあったよ。

ベイリー:うちの父親はライブミュージシャンとして活動してて、大学でも本格的に音楽を勉強してた。だから家でも常にギターを弾いてたし、私が音楽を好きになったのも父親がきっかけみたいなもの。子供の頃から父親と音楽談義してたし、私も質問とかしたりして、 父親も一生懸命、音楽理論を説明してくれるんだけど、難しすぎて右から左にスルーで(笑)。 だから、普通に父親の傍にいるだけで音楽に触れてきたっていう感じ。あと姉がいるんだけど、姉が中学の頃にギターを始めたんだよね。だから、その2人の背中を追いかけるうちに、自分も自然に音楽に流れていった感じ。


Photo by Alec Basse

―当時お父さんが聴いていた音楽からは影響を受けました?

ベイリー:うちの父親はギターの神様みたいな、パット・セメニーだの、アラン・ホールズワースのファンで。自分も父親の影響でジャズを聴いたり……子供の頃はただ普通に当たり前のものとして聴いてて、年齢を重ねてからその偉大さをようやく理解したってパターンだけど。あとはオールマン・ブラザーズ・バンドとかね。うん、父親の趣味は完全にそっち系で。自分が惹かれるギタートーンって、わりと父親が好きだったギタリストのそれに近いかも、って思うことがある。若干ビブラートがきいてて、ほっこりするような感じっていうか。

ニコ:うちの父親はレッド・ツェッペリンとかクイーンとか、わかりやすいビッグな大物バンドを聴いてたのを覚えてる。子供の頃、最初に聴いたのがいわゆる王道ロックのバーンッて感じだったから。大人になってから、それ以外のモダンなというか、もっと繊細な音楽を聴くようになって。ソングライティングの面では、バーンって派手に魅せるのよりも、そっちのほうがむしろ自分に響くんだけど、でも、あのクラシックロックの大げさなノリが自分の土台の一部としてあるなっていうのは感じる。


ライブでのフリコは、デヴィッド・フラー(Ba)を交えた3ピースで演奏。「アルバムのなかでベースを弾いてるのは、ルーク・スタモスっていう自分の幼馴染。地元シカゴでライブをやるときはストリングスを呼んだりギター奏者を入れたり、色んな人が入れ替わり立ち替わりしてる」(ニコ) Photo by Alec Basse



―現在の自分の音楽観を形成する上で、もっとも大きな影響を受けたアーティストを挙げるとすれば?

ニコ:デヴィッド・ボウイかな。 14、15歳の頃だと思うけど、『Ziggy Stardust』を聴いて、一発目の「Five Years」が流れた瞬間に、「こんなの、聴いたことない!」って。何だかわからないけど、ものすごく自分の奥深くに響いて。それと、ボウイのあの佇まいだよね。完全に浮世離れした存在を地でいってるっていうか。「大人になるって、こんな自分にもなれる可能性が開かれてるんだ!」って、ものすごくワクワクして興奮したのを覚えてる。

―大人になった今、ボウイの長いキャリアの中で、どの時期に一番惹かれますか?

ニコ:うわ、鋭い質問だなあ……最近だったらベルリン三部作かな。特に『Low』、レコーディング的な観点から。とにかくクールだし、あの時期のボウイがやってた音楽って、何しろ実験的だったわけじゃない? もちろん最初の出会いは『Ziggy Stardust』で、自分にとって一生特別な作品であることには変わりないけど、最近自分が惹かれている作品でいったらベルリン三部作になるね。



―ベイリーはどうですか?

ベイリー:私はパラモアだな。最初に自分で見つけて、好きになって共感したバンドってこともあるし。中学の低学年ぐらいだったのかなあ、それまでそういうバンドをずっと求めてたんだよね。パラモアの音楽を聴いて、「ようやく自分のバンドを見つけた!」って思った。それだけじゃなくて、「これが将来、自分のやりたいことかもしれない」って思わせてくれた最初のバンドでもあるし。

―「これが自分のバンドだ!」と、もっとも強く思わせてくれたパラモアの曲は?

ベイリー:それで言うと、『Riot!』の1曲目「For a Pessimist, I'm Pretty Optimistic」かな。歌詞の意味なんて、まるで理解してなかったけど、ガンガン響いてきた。自分も小学校高学年から中学低学年ぐらいだったし。それでも、あのものすごいパッションには圧倒された。しかも、自分が生まれて初めて触れたヘヴィな音楽でもあって。何だかわからないけど、とんでもないものに自分は今触れてるんだ、っていう気になって。



―バンドをはじめるにあたって、2人の音楽的な共通項はどの辺だったんですか?

二コ:まあ、エモって言うと違うんだけど、ざっくりエモーショナルな音楽だよね。2人とも感情的にガンガンに来るような音楽が好きで、アメリカ中西部あたりの音楽というか、それは自分たちのアイデンティティを形成する上でかなり重要な位置を占めてる。

ベイリー:バンドでいうなら、ザ・マイクロフォンズとかじゃない? 仲良くなってから2人ともザ・マイクロフォンズのファンだってことを知ったんだけど。

二コ:あと、ビッグ・シーフとか。ビッグ・シーフはベイリーから教わって、一時期2人して相当ハマってたし。だから、ビッグ・シーフとザ・マイクロフォンズかな。


ザ・マイクロフォンズはフィル・エルヴラムがマウント・イアリへ改名する(2003年)以前の音楽プロジェクト。K Recordsから2001年に発表した『The Glow, Pt. 2』は2000年代初頭のUSインディロックを代表する名盤。2020年に同名義での復活作『Microphones in 2020』をリリース

めざしたのは「王道中の王道の名盤」

―『Where weve been, Where we go from here』に対する自分の第一印象は、USインディが何十年もかけて紡いできた歴史を凝縮した美しい結晶のような作品、というものだったんですが。

ニコ:うわ、嬉しすぎるコメントなんだけど。

―でも、これまで話してくれたように、もちろんあなたたちはイギリスのクラシックロックとか、いろんなものを聴いていて、影響を受けているわけですよね。

ニコ:自分に関して言えば、ここ4、5年は昔の音楽に夢中で。いわゆる名盤と呼ばれる王道中の王道の作品。歌詞があって、メロディがあって、ハーモニーがあって、ものすごい基本的なレベルで人々の心にコネクトするような音楽に強烈に惹かれているんだよね。老若男女、誰でもアクセスできるっていう。それこそ、まさに音楽の成せる技で。



―ええ。フリコの音楽にも、間違いなくそのような魅力が宿っていると思います。

ニコ:こうして言葉も文化も全然違う日本のオーディエンスと自分たちが繋がってるのだって、まさに音楽の成せる魔法以外の何物でもないし! 結局、自分たちの音楽のルーツはそこにあると思うんだよね。同時に、2人とも音楽に対してはオープンマインドなんで、色んな違う音に挑戦したいんだ。その(クラシックロックの土台の)上で、インディロックの核になる精神というか、自分のやってる音楽もまさにそうだけど、若者ならではのエネルギーも入ってきてるんだと思う。

ベイリー:わかる。今ニコが昔の音楽に興味があるって言ったけど、それと同じくらい最近の音楽だって聴いてるし。リスナーとして自分が聴いてきたものが自分の音に全部出てくる、しかもどういう形で出てくるのか予想がつかない。そこが逆に面白いんであって。

ニコ:あと今の話で、一言触れておきたいと思ったのは、ブライト・アイズのコナー・オバーストの件で。

―ああ、海外のインタビューではよく引き合いに出されていますね。

ニコ:それが自分たちにとっては意外というか、2人とも実はブライト・アイズの音楽ってちゃんとは通ってきてないんだよね。人から指摘されて、ようやく聴くようになったくらいで。それがもう、あまりに毎回色んなところから言われるんだ。まあ、どう思うのかは完全に聴く人の自由だから、あんまり気にしてないけど。

―ただやっぱり、一部のメディアやリスナーの間で、フリコはゼロ年代半ばのインディ、特にブライト・アイズのようなSaddle Creek Recordsのアーティストを思い起こさせるという反応があると、そんな小さな枠組みに押し込めないでほしいと感じますか?

ニコ:いや、自分でもそう言われるのは、めっちゃわかって。震えるような高いトーンの声とか、自分でもすごく似てると思うくらいだし。楽しんでもらってるぶんには、どういう受け止め方をされようが構わない。ただ、2000年代の音楽で個人的に一番影響を受けてるのはアーケイド・ファイアなんだよなあ……。

―それはよくわかります。

ニコ:思春期に一番思い入れのあった作品っていうか、自分たちの世代のロックの感覚でいうと……自分が11、12、13歳ぐらいで、年齢的にもちょうどロックに目覚める時期にガチっとハマってるのが、あのへんの音楽だから。

ベイリー:今の話のくだりで思い出したけど、そう言えば、私、中高生の頃、カーシヴの大ファンで! いつもインタビューで言い忘れちゃうんだけど、カーシヴもサドル・クリーク周りだよね。そのへんのスピリットが今もちゃんと自分たちの音楽に生きてるんだなあって思うと、なんかほっこりしちゃう、私的には。

ニコ:ってか、カーシヴが2000年前後のSaddle Creek周りだったって、今初めて知った(笑)。

ベイリー:まあ、世代的にはちょっと上だけど。

ニコ:でも、カーシヴは自分も好き。




―じゃあ、アルバムを作る上でどんなヴィジョンを持っていたのか、教えてください。

ニコ:結局、どの曲でも、やってることってそんなに変わらない気がするんだよね。自分の一番ディープな感情の部分にアクセスするっていう。そのとき浮かんできたものを、何でもいいから形にしていく、そのときの自分の人生が曲になる……そのためには、自分の心の奥深いところに行かなくちゃ。だから、特にテーマを掲げていたわけじゃないけど、時間をかけて徐々に形になってきたものというか。

ベイリー:本当に、ニコの言った通りだと思う。私たちと曲との関係性も変化してきたわけで、それこそ現在進行形で変化し続けてる。毎日が違う一日であるように、毎回同じ曲を演奏してても全然違うから。

ニコ:「Where Weve Been」だって、最初はもっとコンパクトな曲だったんだよね。アルバムに入ってるのが、スタジオに入って初めて本格的にレコーディングしたバージョンなんだけど、結果的に結構なボリュームの曲になったっていう。

ベイリー:ただ、オープニングを「Where Weve Been」にしようっていうのは、ニコのアイデアとしてあって。うちのバンドの全てがあの曲に詰まってるからって。あの曲には、ものすごくリアルで迫ってくるものがあるし。それをアルバムの第一声に持って来ようっていうのは、確実に自分たちの意志によるものだった。

ニコ:アルバムのオープニング、もしくはエンディングは、最初からあの曲って決めてたんだ。ライブではクライマックスの締めであの曲をやることが多いんだけど、1曲目から完全に自分たちの世界に引き込むようなイメージで、あの曲を最初に持ってきた。自分たちが世界に向けて放つステートメントとして、冒頭に結論を持ってくることで、このアルバムの続きを聴くか、そもそもナシなのか、今ここで決めてくれ、っていう意思表示の意味を込めて。



―あの曲でもそうですが、本作の大きな特徴のひとつは、随所で登場するヴォーカルハーモニーですよね。

ニコ:グループヴォーカルの一体感に関しては、ライブでバンドみんなが一緒に歌うところから自然に培われてきたもので、スタジオに場所を移してもライブと同じようにみんなで一緒に歌ってるだけでもあるし、曲がそういう感覚を求めてたからでもある。みんなの声が一つになるみたいな、コミュニティの感覚というか。グループヴォーカルの一体感なんて、その感覚を出すのにうってつけなわけで。

ベイリー:私が今みたいにドラムを叩きながら歌うようになったのは、完全にニコの影響なんだよね。そもそもオプションとして考えてなかったし。ニコに後ろからガンガン背中を押されまくって、なんだか知らないけど、ここまで来ちゃったって感じ(笑)。

―そうなんだ(笑)。

ベイリー:でも、今となっては本当に感謝してる。3ピースでやってると、隙間をどう埋めるかっていうのが一つの課題ではあって。それをこれまで何年か、ライブで考えながらやっていくうちに、スタジオでの音にも反映されていって。

―なるほど。

ベイリー:あとは、もう単純にそれが自分たちの脳味噌の中で鳴ってた音だからっていうのもあるし。すごく印象的なのは、「Crimson to Chrome」の、ラストの怒涛のハーモニー。あれはニコの案なんだけど、最初から「最後、この展開ね」っていう感じで。「ここでこうして、こうやって、最後ガーッていって」って指示されて、それに従ってやったら見事にハマったっていう(笑)。

ニコ:うん、そうやって作ることもあれば、2人で意見を出しながら作ることもある。あの曲のエンディングにしたって、ベイリーがドラム叩きながらガーッて歌ってるのに感動して、そこからインスピレーションを受けたものだし。「Chemical」では、ベイリーがバックでガンガンに歌ってるんだけど、ドラムのほうもガンガンで、あれとかマジで圧巻だし。



今の時代、クールを気取ってる場合じゃない

―自分がアルバム全体から感じるヴァイブは、ダイナミックでエモーショナル、かつユーフォリックというものです。これはあなたたちが目指すところでもありましたか?

ニコ:感激だなあ。っていうか、そう、ホント目指してるのはそこだから。そんなふうに感じてもらえて、マジで嬉しいっていうか、狙い通り。

ベイリー:あと、これって、私の音楽との関係性の根幹にあるものなんだけど、何だかわからないけど心が動かされるっていう……理由なんて何だっていいの。とりあえず、強く感じるものがあれば、それ自体がすごく美しいことじゃない? これまで一度も会ったことがない人同士が繋がることができるんだから。それを自分たちの音楽でも実現できたらなって。それがまさに、自分が音楽をやっていく上での夢というか、目標かな。そうやって人々の心を動かすっていう。

ニコ:わかるなあ。今って、アパシーとか言ってる場合じゃないっていうか……いや、誤解のないように言っておくけど、自分だってそういうバンドは好きなんだよ? でも無気力とか無関心とか、一切心が動かないのって、なんか今の時代、ちょっと違う気がする。全部が全部ってわけじゃないけど、過去のクールなバンドの多くがどこか冷めてるというか、周りで何が起ころうが我関せず、みたいな態度だったわけで。それこそソニック・ユースとか……言っとくけど、自分はソニック・ユースの大ファンなんだよ!

―わかります。90年代のバンドって、アパシーという言葉でよく語られていましたよね。それに対して、いまの若い世代は社会や政治への関心が強いと言われていて。

ニコ:とはいえ、人によりけりだと思うけどね。今の世代にだって、クールな態度のバンドはいるし。だからって、そういうバンドをディスる気持ちは全然なくて。これは単に自分たちの性格もあると思う。そうやってクールな態度を取るのが苦手っていうか、困ってる人がいたら助けたいと思うし、普通に人に親切でありたい。

ベイリー:素の自分たちのままやってるだけだよね。

ニコ:ほんとそう。



―ただ昨今は、差し迫った環境問題があったり、アメリカは大統領選の問題もあったり、その支持層ごとの分断も増々深刻になっていたりして、もはやアパシーを感じていられるような状況ではない、という見方もできると思います。若い世代は物心ついたときから、そのような切迫した問題に晒され続けているからこそ、社会や政治に対する意識が高いっていう。

ニコ:それはものすごくあるね。今って悠長に構えていられる時代じゃないし、実際、今の自分たち若者世代って、どの世代よりも考えてるんじゃないかな。地球の未来についてなのか、あるいは他人に対する思いやりなのかわからないけど、確実に自分たち以外のことも気にかけてる。それは自分自身、今回のアルバムから感じるところだったりもするんだよね。

ベイリー:SNSの存在も大きいんじゃないかな。何か起きたら瞬時に明るみに出て即座に拡散される時代だから、知らなかったじゃ済まされない。真実に目を瞑ったままでは、もはやいられない時代だからね。ただ普通に生活してるだけで、イヤでも色んな情報が入ってくるんだから、それに圧倒されてしまうこともある。それでも、知らないよりかは知っておいたほうがいい。知ることで、今よりもっと上を目指そうっていう力になるから。

ニコ:とはいえ、SNSには嘘の情報も含まれるから、諸刃の剣でもあるんだけどね。でもほんと、目の前のすぐそこまで差し迫った危機が来てる。アメリカは今年、大統領選イヤーでもあるし、下手したら最悪のシナリオが待ってるかもしれない。そういう意味で、今年は本当に分かれ目の年だと思うよ。

―それこそ、ニコの書くリリックは、何かしらの困難が目の前にあり、必ずしもその解決の糸口が見えているわけではない状況を歌っているものが多いですよね。でも、サウンドに高揚感があるので、サウンドとリリックを合わせて聴くと、その困難を乗り越えて前に進みたいという意志が強く感じられるっていう。

ニコ:そもそも人生ってそういうものだし、自分がそのへんのバランスが取れてる音楽が大好きなのもあって。バランスというか、中和作業だよね。今それで、エリオット・スミスって言いかけたんだけど……エリオット・スミスって歌詞も曲も徹底的に悲しい曲もあるからなあ。もちろん、そっちのとことん落ちる感じの曲も大好きなんだけど。ただ、歌詞は超ダウナーなのに、音はめちゃくちゃハッピーな曲も作ってたりして。

ベイリー:歌詞と音楽のエネルギーの拮抗とかバランスって、曲によってケースバイケースだし、感情のままガーッと暴走してるような曲もあるし。「Crimson to Chrome」なんか、まさにそう。ものすごくアップビートで、しかもヒリヒリした内容の歌詞で、音楽も思いっきりそこに乗っかって、激情みたいな感じになってるし。ほんと、曲によるよね。

―じゃあ、リリックは自分たちのどのような側面や時期を表していると思いますか?

ニコ:歌詞については、ここ4、5年間の自分を記録したスナップ写真みたいな。ちょうど大学を入学1年目にドロップアウトして、今もそこで働いてるけど、大型量販店でバイトしながら音楽活動をしてて。それで思い出したのはミツキのインタビューで。ミツキが最初の4枚のアルバムは「人間活動をしながら音楽を作ってるようなものだった」と語ってて、まさに今回の自分たちのアルバムがそうだよなあって。情熱を賭けて打ち込んでるものがあるから、ものすごくハイになることもあるけど、ドーンと落ちることもある……うん、なんか、そんな悶々とした時期がそのまま反映されてる。



―『Where weve been, Where we go from here』というタイトルは、どのような意味合いでつけましたか?

ニコ:あの一節の中に、 自分の青春時代のすべてが凝縮されてるような気がして。 それこそ、今回のアルバムに辿り着くまでの何年か分のすべての経験が。で、それと同時に、そこから未来を思い描くみたいな……うん、そんな感じ。自分の胸の中にストンと落ちてきたんだよね。

ベイリー:わかる。そこに至るまでの自分たちの道のりをすべて振り返る、みたいな感じ。と同時に、未来は白紙のままオープンで、どっちの方向にも行ける。だからこそ、ワクワクするっていう。

ニコ:でさ、アルバムが出てから色んなところで指摘されて、自分でも「そうかも!」って思ったんだけど、長いタイトルってめっちゃエモっぽいっていう(笑)。別に狙ってたわけじゃないんだけどね。

―確かに(笑)。例えば、このアルバムはアーケイド・ファイアの『Funeral』、エリオット・スミスの『XO』、レディオヘッドの『The Bends』というトライアングルの真ん中に置くとしっくり来る、という見方がひとつには出来ると思います。そのような感じで、あなたたちのバージョンを考えてもらえませんか?

ニコ:うわ、いいね、今の最高! それって最強のトライアングルじゃない? 個人的には差し替えなしで、このままで何の問題もないよ。

ベイリー:私は正直、アーケイド・ファイアのアルバムってまだちゃんと聴いたことがなくて。ニコにもう何年も前から勧められてるんだけど。でも、エリオット・スミスとレディオヘッドには同意。




―じゃあ、アーケイド・ファイアの代わりに何か足すとしたら?

ニコ:ここは世間の声を反映して、ブライド・アイズって言っておく?(笑)

―いやいや(笑)。

ニコ:(ベイリーに向かって)何か思い浮かぶ?

ベイリー:今まさに、エリオット・スミスとレディオヘッドのアルバムジャケットを底辺とした三角形を頭の中に思い浮かべてる。良すぎる質問だな……何だろう……あ、アニマル・コレクティヴとかどうかな? 色んな角度から音楽にアプローチしてるところとか、そもそも変わってて実験的なところとか、とにかく楽しいってとことか。

ニコ:あー、わかる!

ベイリー:それか、ザ・マイクロフォンズだね。

ニコ:うん、マイクロフォンズに関しては、レコーディングにおける実験精神ってところで。自分たちもそっち方向を突き詰めることもできるんだけど、同時にライブ的な手触りも取り入れていきたいというか。マイクロフォンズもフィル・エルヴラムが全部一人で録音してるんだけど、そこはかとなくライブ的な感覚が漂っていて。

ベイリー:彼と同じ部屋にいて、目の前で演奏するのを見てるみたいな感覚になるよね。

―アニマル・コレクティヴの作品の中から一枚選ぶなら?

ベイリー:個人的には、『Campfire Songs』とか『Prospect Hummer』とか、EPのほうが好きだな。

ニコ:自分は『Sung Tongs』が一番好き。




シカゴ新世代シーンの寛容さとDIY精神

―あなたたちの地元、シカゴの音楽コミュニティについても訊かせてください。ホースガールやライフガードやドゥアール・トゥループなど、シカゴの新世代バンドは横の繋がりが強いようですが、彼らとあなたたちがシェアしているものは何だと思いますか?

ニコ:それに関しては、ただひたすら音楽愛で繋がってて。特に古き良き時代のUK音楽だよね。それは共通してるかも。あとはパワーポップ。みんなすごく親切で温かいんだ。誰でもウェルカムな雰囲気で、年齢層も幅広くて。すごく温かくて、いい感じのコミュニティだよ。

ベイリー:うん、基本みんな友達だしね。しかも、ありとあらゆる年代が音楽好きっていう一点において繋がってる。それって、すごく美しくて尊いことだなって思って。 しかもみんな、めっちゃいい人たち。ものすごい才能もあって。本当に貴重なコミュニティだと思う。

ニコ:シカゴって大都市ではあるんだけど、狭い世界だからね。ちょっとでも他人に対して意地悪だったり、いけすかない態度で接したら、すぐに悪い評判が知れ渡るんで、どうしたって良い人にならざるを得ない(笑)。だから、お互いに自然に思いやる心が生まれるし、それが音楽コミュニティの雰囲気にもそのまま反映されてる。


2022年のデビュー作『Versions of Modern Performance』が日本でも話題になったホースガール。上掲のMVにフリコも出演、ニコが彼女たちの過去曲でエンジニアを務めたことも


昨年デビューEP「Dressed in Trenches」を発表したライフガード。カイ・スレーター(Vo, Gt)は後述するZINE「HALLOGALLO」の首謀者でもある。またメンバーの一人はホースガールのペネロペ・ローウェンスタイン(Vo, Gt)の実兄

―ちなみに、フリコのMVに登場するメンバー以外の人はみんな、シカゴのコミュニティの仲間?

ニコ:そう、あの中に映ってる全員が友達(笑)。まさに身内ノリってやつ。



―仲間たちの共通項だという古き良き時代のUK音楽というのは、具体的にどの辺りを指してるんですか?

ニコ:Hallogallo(フリコなどが属するコミュニティの名前)周辺のバンドでいうなら、ざっくり言うとイギリスのクラシックポップだよね。あるいは、90年代の再ブームのときに出てきたニュートラル・ミルク・ホテルとか、エレファント6界隈のバンドとか、ビートルズ色が全面に出てる感じの。あるいは、リプレイスメンツとか。まあ、リプレイスメンツはアメリカのバンドだけど。

ベイリー:ガイデッド・バイ・ヴォイシズとかも……彼らもアメリカのバンドだっけ?

ニコ:確かそうだったと思うけど……。

―アメリカのバンドですね。ついでに言うと、ニュートラル・ミルク・ホテルも(笑)。

ニコ:そうそう、ニュートラル・ミルク・ホテルはアメリカのバンドだけど、でも昔のイギリスっぽい音っていうか。


HALLOGALLOではシカゴを中心としたDIYアート/音楽シーンの活況を伝えるZINEも刊行。トレードマークは羊。第3号にはフリコ、第8号には名前の由来となったノイ!のミヒャエル・ローターのインタビューを掲載(画像は公式サイトより引用)

―わかります。じゃあ、コミュニティのバンドがいつも演奏してるヴェニューだったり、集まってる場所なりはあったりするんですか?

ニコ:そうだね、徐々に輪が広がってきてるみたいな、DIY的なノリなんだけど。Schubasってパブとか、年齢制限なしで入れるから、そこも貴重なポイントで。

ベイリー:Beat Kitchenなんかも。あそこも年齢制限なしだしね。

ニコ:あと最近だったらMetroも良い! 地元のバンドのライブを中心にやってて。 Thalia Hallも年齢制限なしのイベントをよくやってるし、Empty Bottleもおすすめ。

ベイリー:Sleeping Villageもいいよね。

ニコ:いい!21歳以上じゃないと入れないけど。とりあえず良いハコが山ほどあるよ。


Thalia Hallを会場に、シカゴシーンの活気を収めた2022年のドキュメンタリー「Do You Want Horsegirl or Do You Want the Truth」。当時デビューアルバムを発表したホースガールを筆頭に、ライフガード、フリコ、ポスト・オフィス・ウィンターが出演

―ニューヨークやLAの音楽シーンとの違いって、何か感じます?

ベイリー:シカゴ以外の音楽シーンを経験したことがないからわからないけど、ニューヨークに住んでる友達なんかの話だと、そもそもシーンに入り込むこと自体が難しいっていう話で。横の繋がりがなかなか広がっていかないし、そもそも演奏できる場所を見つけること自体が難しいみたい。その点、シカゴは両手を広げて、「みんなウェルカム!」って感じだもんね。演奏できる場所にも機会にも恵まれてるし、しかも年齢に関係なく開かれてて。それこそ、今言ったSchubasだの、Beat Kitchenだの、まさにそうだし。そういうDIY的なヴェニューがたくさんあって、コロナ前は今よりもっと数があったくらい。コロナが終わって、徐々に復活しつつあるけど。とにかくコミュニティとしての動きが活発で、みんなで音楽を楽しんで盛り上げていこうっていう空気に溢れてるし、気軽に入っていきやすくて。

ニコ:あと、ニューヨークやLAに比べて家賃が圧倒的に安いからね。20代30代の人間がアートや夢を追いかけながら、普通に暮らしていけるんだ。

―もしよければ、聴いておくべきシカゴのバンドをいくつか紹介してください。

ベイリー:フィノム(Finom)ってバンドが日本で今度ライブするんだ、ウィルコのサポートアクトとして。おすすめ!(※ウィルコとのツアーは現在終了、3月13日に長野公演を開催

ニコ:フィノムはものすごく近いところにいるバンド。向こうのほうが少し年上なんだけど、シカゴのアート・ロック界隈ではよく知られた存在で、昔から憧れの先輩って感じ。他にもおすすめしたいバンドがたくさん! 何ならあとでリストにして送るから!

ベイリー:私もそのリスト作りに参加したい!


フリコから後日送られてきたリスト(全22組)の楽曲をまとめたプレイリスト「Chicago's Young Indie Artists, Recommended by Friko」


フィノムはジェフ・トゥウィーディー(ウィルコ)がプロデュースしたニューアルバム『Not God』を5月24日にリリース予定。べイリーが一時期サポートを務めていたが、現在はジェフの息子・スペンサーがドラムを担当

ロックの可能性を押し広げていく存在に

―ブラック・ミディやブラック・カントリー・ニュー・ロードなどを輩出したサウスロンドンのシーンにも共感しているという話を読みましたが、どんなところが面白いと感じているのでしょうか?

ニコ:あのコミュニティ的な感じがいいなって思うし、それにロックの可能性を推し進めてるよね。ロックを活性化させて、新たな世代にとって新鮮なものにしてる。ブラック・ミディのやってることなんてまさにそうだと思うし、あるいはスクイッドにしろ、ブラック・カントリー・ニュー・ロードにしろね。ブラック・カントリー・ニュー・ロードとか、何年か前に聴いたとき、ほんと衝撃だったし、音そのものよりも感情的なレベルで刺さったというか。とにかくロックの可能性をガンガンに押し広げてる、それが見ててめちゃくちゃ気持ちいい。

ベイリー:わかる。一昔前は、ロックっていうと即座に王道クラシックのロックを思い浮かべたけど、今はロックンロールって色んな音楽が思い浮かぶもんね。今ってそのスペクトラムが思いっきり開かれてる気がする。そのおかげで、みんな新しい音にも寛容になってるっていう。

―シカゴに限らず、ここ数年でアメリカのインディから良いバンドがたくさん出てきてる印象があります。アメリカに暮らすあなたたちの実感として、何か変化を感じますか?

ニコ:こういうのって不謹慎かもしれないけど、コロナみたいな大きな出来事があって、その失われた何年間を巻き返すみたいな作用も働いてるのかな。また大人数で集まって、大音量で音を鳴らそう!思いっきり楽しもう!っていうのが。それと、コロナのロックダウン期間中に誰もが自分の内面とじっくり向き合って、一つのことに集中する時間を持てた、っていうのもあるし 。

ベイリー:そうだよね。今はツアーに出れるようになって、本当に幸せだなって思うもの。たくさんの人に会う機会に恵まれて。対バンとかじゃなくても、普通に友達とか、友達の友達とか、地元のシカゴ以外にもアメリカ国内でどんどん仲間が広がってるし。テキサスのオースティンにいるブロディ・プライスとかね。ライブきっかけで知り合ったんだけど、あの周辺シーンも最高にいい人たちで、ものすごく才能がある人ばっかり。もう本当に、たくさんの素晴らしいバンドがいてワクワクするし、どれも見逃せない!っていう感じ。



―では最後に、あなたたちが今後の目標としたいような、理想的なキャリアの積み方をしているアーティストを挙げるとすれば?

ニコ:なるほど……いや、それと同じことを自分でも考えてたんだよね。で、なんとなく、ミツキとかじゃないかなって。大尊敬してるんだ。だって、あれだけエモーショナルな音楽をやって、でも、音的にはものすごくシンプルにして力強い。しかも、ものすごく複雑な感情を歌ってるし。

ベイリー:私はパラモアだな。自分が10代前半の頃からずっと聴いてて、一時期離れてた時期もあったけど、それでも今また振り返ってみたら、いまだにあの頃と同じように現役で活動していて、しかもいまだに心からバンドを楽しんでることがヒシヒシと伝わってくる。それに、ジャンルに新たな風を巻き起こしてるし、今でも変わらずパワフルで圧倒的で、自分たちに嘘偽りない表現を一貫して貫いてて。でも、そんなの抜きにしても、これだけ長年やってるのに、「単純にバンドやってて楽しい!」っていう感じが伝わってくるのが凄い。ある意味、偉業だと思う。

ニコ:わかるなー。

ベイリー:すごく尊いし、美しいことだと思うよ。

ニコ:あとこれ、必ずしもハッピーな例ではないかもしれないけど、それでもやっぱり、レディオヘッドは最強だと思う。30年間も現役のまま、いまだに新規分野を開拓しながら毎回素晴らしい作品を作り続けてるところとか、憧れや尊敬っていう意味では、間違いなくトップ。まあ、幸せそうに見えるかどうかは別として(笑)。

―今日は長時間ありがとうございました。日本でライブを観られるのを楽しみにしてますね。

ニコ:うん、この夏には必ず!



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