京都のギャラリーで版画家4人展、5月12日まで開催

日本の銅版画の第一人者、中林忠良氏ら日本を代表する４人の版画家による作品展＝京都市中京区

日本の銅版画の第一人者、中林忠良氏ら世界で活躍する版画家４人の作品展が京都市中京区のギャラリーヒルゲートで開催されている。１２日まで。

中林氏が東京芸術大の同期生である野田哲也、星野美智子、柳澤紀子各氏に呼びかけて実現した。「すべて腐らないものはない」という思想に基づき、植物などをモチーフに制作を続ける中林氏。命のはかなさ、無常観が漂う作品と対峙（たいじ）すると生きる力が静かに湧き上がる。柳澤氏の作品にはウクライナやパレスチナなど世界の危機へのまなざしが感じられ、エッジの効いた４人の個性が不思議に調和する空間となっている。

同ギャラリーの人見ジュン子さんは「８０代を超えてもなお世界の一線に立ち続ける『奇跡の４人組』。確立した異なる個性を見てもらえれば」と話している。

正午～午後７時（最終日は午後５時）。入場無料。（梶原紀尚）