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<朝晴れエッセー>グラウンドの友達

産経ニュース / 2025年1月9日 5時0分

住宅街の坂を上ると、1周400メートルのグラウンドがある。ここでウオーキングなどをやり出して4年近くになる。続けたかいがあってか、やっと10キロほど減量できた。

私がウオーキングを開始する同時刻ころ、同じように運動する高齢の男女が何人もやって来る。大体いつも同じ顔触れだ。

リハビリで手押し車を押す年配の男性と、それをサポートする奥さん。「頑張っていますね」と声を掛けるとにっこり笑う。

いつも10周近く走り、「お疲れ様」と声を掛けて帰る同年代くらいの女性。3人連れで歩くご婦人たちは、毎日10周ほど歩くが、最初から最後までしゃべり通しである。毎日よくそんなに話すことがあるものだと感心する。「こんにちは」と声を掛けると、そろって返してくる。

他にもさまざまな人たちが、ウオーキングやランニングなどをしている。

最初の頃、その人たちに声を掛けることで、ここでの運動も長続きするだろうと思って始めたが、今ではほとんどの人が挨拶を返してくれる。

私は、そのほとんどの人たちの名前を知らないが、私にとってはもう皆グラウンド友達だと勝手に思っている。

今後もグラウンド友達は増えていくだろう。一応名前くらいは聞いてみよう。

中山末夫(66) 三重県名張市

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