アジ釣りのスぺシャリスト 船宿「こうゆう丸」船長 荻野勝美さん 神奈川 おでかけ仕事人
産経ニュース / 2024年5月9日 12時28分
釣り船を操り、東京湾を約40年にわたって見つめてきた。神奈川県横須賀市の新安浦港を拠点とする船宿「こうゆう丸」の荻野勝美船長は「お客さんから『釣れて楽しかったよ』といわれたり、『この間の魚、おいしかった』といわれるのが一番の楽しみだね」と白い歯を見せる。
釣り船に乗り始めたのは中学卒業後。祖父が終戦後ほどなく横須賀市で船宿経営を始め、父が後を継いでいた。高校に通う傍ら、父の船を手伝い、客の手助けをしたり、エサを運ぶなどした。高校を卒業すると、やがて一本立ちした。
その経歴は海の変化の一端を反映している。船長になった当初、よく釣れたアイナメはいつしか釣れなくなった。その一方で、かつては冬場になると釣れにくくなっていたアジが通年で狙えるようになり、ニーズもあったことから、自身はスペシャリストの道を歩むことに。平成5年ごろにアジ専門となり、30年以上が経過したという。
午前7時15分に出港し、午後1時まで、猿島沖や観音崎周辺などでアジを狙う。天気が良ければ房総半島はもちろん、東京スカイツリーや富士山、筑波山も見えるという好環境にある。
とはいえ、大切なのは釣果だ。「海は毎日状況が違う。それで悩むこともあるし、楽しみもある」と力を込める。
前日は釣れたポイントが、今日も釣れるとはかぎらない。経験と勘、魚群探知機など機材を駆使し、いかに客を楽しませるかが腕の見せどころとなるが、自然との戦いだけに、どこか達観しているのか「それなりにお客さんが釣ってくれる。お客さんに感謝ですよ」と謙虚さを崩さない。
ただ、釣りが好きなことはびしびしと伝わってくる。「(アジが)最初は海底にこびりついている。これがコマセをまくとね、ご機嫌がいいと(底から)持ち上がってくる。ご機嫌が悪いと上がってこない」と楽しそうに語る。
そしてまた、「(お客さんを)見てても面白いよね。(魚群探知機に)反応が出てきて、(魚がエサを)食うよ食うよと思うと、お客さんがリールを巻き始めたりね」と笑う。
だからこそ、リピーターも多い。こうゆう丸代表の兄、裕司船長は「釣りが好きということは、慣れない人に教えてあげられるということ」と、弟に全幅の信頼を寄せる。
「あと何年できるか分からないけど、足腰が達者なうちはちょっと頑張ろうかなと思っています」。63歳の大ベテランは今日もまた、東京湾に向かう。(橋本謙太郎)
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