新潟から日本酒をPR 「ミセス・サケ・ジャパン」グランプリのデュケット智美さん(44) 地域で輝く
産経ニュース / 2025年1月2日 15時0分
日本酒や本格焼酎、泡盛などの「伝統的酒造り」が令和6年12月に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されるなど、日本の酒が世界的に注目を集めている。日本酒や日本文化の魅力を対外的に発信する役割を担う「Mrs SAKE Japan(ミセス・サケ・ジャパン)」の2024(令和6)年度グランプリに輝いた。
日本酒をライフワークにし、自らの酒蔵を立ち上げるまでになったのは、「約20年前に、オランダに本社があるエンジニアリング会社に勤めたのがきっかけ」という。新潟県内の工場に通訳として勤務し、海外から来た顧客からたびたび「日本酒を飲みたい」と要望されたことから、日本酒をきちんと説明できるように本格的な勉強を始めた。
退社後の平成25年には、日本酒の魅力を世界に発信する人材育成プロジェクト「Niigata SAKE Lovers」を始動させた。同プロジェクトの代表として、国内外のメンバーと酒米を育てたり、日本酒を造ったりしている。
こうした活動と語学力が認められ、令和6年5月、ミセス・サケ・ジャパンのグランプリに輝いた。「名前を呼ばれた瞬間、心臓が飛び出しそうになった」。選出後は、ニューヨークや香港などで日本酒のプロモーションに参加。年明けにはシンガポールでもPRする。
令和7年春には日本酒の製造技術をベースとした「クラフトサケ」の酒蔵を同県十日町市に設立予定で、その資金を募るためにクラウドファンディングに乗り出す。さらに、酒蔵巡りなどの「サケ・ツーリズム」の普及にも挑戦する構えで、事業意欲は尽きない。(本田賢一)
◇
■デュケット・ともみ 昭和55年3月生まれ。新潟市出身。「Niigata SAKE Lovers」代表。利き酒師の資格を持つ。カナダ、オランダ、英国などで勤務した経験があり、通訳業務も行う。夫はカナダ人で、2児の母。
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