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歯応えある麺にシャキシャキ野菜、癖になる味に女性ファンも、ソースラーメン 千葉・船橋 ~自慢の推し麺~

産経ニュース / 2024年5月8日 10時0分

戦後間もないころ、千葉県船橋市の中華食堂「花蝶」(今は閉店)で「大焼き」(大盛り焼きそば)が出されていた。水を含んだ焼きそばというほどに汁気があり、人気だった。そんな「焼きそばの汁あり」がご当地ラーメン、ソースラーメンの元祖だと伝わる。

地元の町中華でいま、ソースラーメンを提供しているのは数えるほどになった。「大輦(だいれん)」はその代表格だ。「輦」は殿様のような身分の高い人が乗り、数人がかかりで担いでいた車を指す。

2代目店長の斎藤由則さん(41)によると、店名には「周りの皆さんに支えられ、大きくなる」という意味が込められている。

ホール担当の母親の愛子さん(74)と2人で切り盛りする。連日、大繁盛だ。

先代で、亡き父親の博さんが昭和42年に創業した。10年ほど前から由則さんが名物の味を引き継いだ。そこに、自分なりに試行錯誤しながら、微妙に味加減を変化させてきた。

ウスターソースに若干の調味料(ここは企業秘密)を加えるのがコツだ。ソースだけで酸っぱくならないよう、甘みと酸味、塩味とのバランスを調味料でうまく取るのが難しい。これを鶏ガラや豚のげんこつ、こんぶなどで作っただしで割る。こうしてできたスープは黒っぽい色をしている。

モチっとしたこしのある太麺に、炒めたキャベツやモヤシを乗せ、刻みネギ、青のりを散らせ、紅ショウガを添える。トッピングに、ソースによく合う揚げたてで厚めのハムカツを乗せると、一番人気の「ソースラーメン ハムカツ乗せ」の完成だ。

上からの見た目は焼きそばそのもの。だが、麺は焼いておらず、焼きそばではない。それでも、風味は焼きそばにかなり近い。

早速、食べてみた。麺は歯応えがあり、野菜はシャキシャキとしておいしい。ひき肉のうま味も口の中にジュワッと広がる。予想以上にコクがある。なおかつ、スパイシーだ。

ソースラーメンは船橋市の非公認キャラクター「ふなっしー」の好物だといわれる。それだけに、同店は「ふなっしーの聖地」として遠方からも、癖になる味を目当てにふなっしーの女性ファンがやって来る。

由則さんは「昔懐かしい町中華の、温かみのある雰囲気も味わえる。ぜひ多くのお客さまにご当地の味を楽しんでほしい」と語る。(村上智博)

大輦 千葉県船橋市本町4の20の17。京成船橋駅から徒歩4分、JR船橋駅から徒歩6分。メニューは麺類から炒め物まで定番ぞろい。ソースラーメン(850円)や夜だけ提供するソースチャーハン(800円)、夏季限定のかに玉冷やし中華(950円)が人気。営業時間は午前11時半~午後2時、午後5時~8時半。月曜定休。日曜は昼だけ営業。【問】047・422・8952。

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