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巨大恐竜王国の入り口・福井駅はジュラシックワールド 情緒あふれる路面電車とコラボ 休日に訪ねる

産経ニュース / 2024年5月5日 11時0分

東口のダイナソースクエアでは「トリケラトプス」(左)と昭和初期の首相、岡田啓介の銅像(右奥)が隣り合わせ

北陸新幹線の金沢-敦賀(福井県敦賀市)間が3月に延伸開業した。「新幹線未踏の地」だった福井県は東京と直結し、北陸3県の短時間移動が可能となったことで、杉本達治知事が「100年に一度のチャンスを迎えています」と話すなど、熱気に包まれている。県の中心駅、福井駅もにぎわっているが、目立つのは駅のあちらこちらで観光客を出迎えてくれる「恐竜」たちだ。

多くの恐竜化石が発掘されていることで知られる同県。「恐竜推し」で観光振興を図ろうと、平成12年に県立恐竜博物館(勝山市)を開館した。昨夏にリニューアルオープンしたこともあり、現在は年間入場者が100万人に届くかというほどの県内随一の人気スポットとなっている。

「恐竜王国ふくい」の玄関口となる福井駅周辺はまさにジュラシックワールド。まずは駅東口に昨秋オープンした「福井市観光交流センター」の屋上広場に行ってみよう。そこにあるのは大小9体の恐竜モニュメント。長い首でハートの形をつくる2体の「フクイティタン」。下の巣には卵や小さな赤ちゃんが。その向こうには「フクイベナートル」。なんと赤い越前ガニをくわえていて、カニをよく見ると「恐竜王国ふくい」と書かれた黄色いタグがついているこだわりよう。案内板のQRコードを読み取ると、AR(拡張現実)で目の前に出現した恐竜の映像を楽しめる。広場は新幹線ホームと同じ高さにあるため、駅に発着する列車も見学できる。

駅西口に移ると、絶大な存在感を示しているのが体長12メートルの「ティラノサウルス」のロボットだ。時折ほえる姿は迫力満点で、大阪からやってきた会社員(23)は「本物みたい。動きがリアル」とスマートフォンで撮影していた。

ほえる恐竜の横を路面電車が通るというシュールなシーンも展開される。これは福井鉄道。東口から出ているのがえちぜん鉄道。福井駅は北陸新幹線のJR西日本、JR北陸線が移管された第三セクターのハピラインふくいと計4つの鉄道が乗り入れている。

福井鉄道とえちぜん鉄道は鷲塚針原(福井市)-たけふ新(越前市)間で相互乗り入れを行っている。鷲塚針原-田原町(福井市)間では同じ駅に普通の列車用、路面電車用の高さが異なる2種類のホームがある珍しい構造になっている。

福井駅に恐竜はまだまだいる。駅西口の「恐竜広場」では「フクイラプトル」と「フクイサウルス」などのロボットが向き合う。ここから駅舎を見上げると「恐竜壁画」が描かれている。駅東口の「ダイナソースクエア」では体長8メートルの「トリケラトプス」とその子供がいる。同じ区画には地元の昭和初期の政治家、二・二六事件で襲撃された元首相の岡田啓介、事件で身代わりとなった秘書官の松尾伝蔵の銅像が平成28年に移設されてきた。後からやってきた恐竜たちに目を丸くしていることだろう。

ほかにも、何気にベンチに座る博士姿の恐竜、恐竜が壁から飛び出して見えるだまし絵などもある。福井駅の「恐竜さんぽ」は、もはや観光の目玉のひとつといえるだろう。(鮫島敬三)

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