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習近平氏がフランス、EU首脳と会談 「対中包囲網」にくさび

産経ニュース / 2024年5月6日 20時42分

【パリ=板東和正、北京=三塚聖平】中国の習近平国家主席が5日、フランスの首都パリに到着した。6日には習氏とマクロン仏大統領、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長による3者会談が行われた。欧州市場での中国企業による競争阻害の問題について話し合ったとみられる。

中国国営中央テレビ(電子版)によると、習氏は3者会談で「中欧関係の安定・健全な発展を推し進め、世界の平和と発展に貢献すべきだ」と述べた。習氏が唱える西側諸国と異なる独自の発展モデル「中国式現代化」に触れ、「欧州を中国式現代化の重要なパートナーとしている」とも表明した。

米国が「対中包囲網」の構築を各国に呼びかける中、米国と欧州との関係にくさびを打ち込む狙いもうかがわれる。

仏紙フィガロ(電子版)によると、フォンデアライエン氏は会談で「中国とEUは平和と安全保障において共通の利益を持っている」と述べた。マクロン氏は「(欧州の)将来は、中国との関係をバランスのとれた形で発展させ続けるわれわれの能力にかかっている」と発言。ウクライナと中東の危機を巡って中国との連携は「絶対に重大だ」と強調した。

習氏は国賓として、7日まで夫人の彭麗媛氏とともにフランスに滞在。その後、10日までの日程でセルビアとハンガリーも訪れる。習氏の欧州訪問は新型コロナウイルス禍前の2019年以来。

6日には習氏とマクロン氏の個別首脳会談も行われる。中仏両国が今年で国交樹立60年を迎えたことを受け、経済分野などでの関係発展の方針を確認する見通し。ウクライナ侵略を続けるロシアへの対応も焦点だ。

習氏は5日の声明で「(中仏は)異なる社会システムを持つ国同士の平和的共存とウィンウィン(相互利益)のモデルだ」と述べ、関係発展に意欲を示した。フランスが東西冷戦中の1964年、米国の反対を押し切って中国と国交を結んだことが念頭にある。

マクロン氏は中国との貿易や投資の拡大を目指す考え。同時に、ロシアがウクライナ侵略をやめるよう、プーチン露大統領に対する働きかけを習氏に求める。

EUは、中国が莫大(ばくだい)な補助金によって電気自動車(EV)の輸出を促し、市場を阻害したとみて調査に乗り出している。この問題での中国とEU側の協議が注視されている。習氏は4月、ドイツのショルツ首相と北京で会談し、中独関係を発展させる方針で一致した。

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