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ロシアが戦略核演習実施、プーチン氏「臨戦態勢が重要」 ウクライナと欧米を威圧

産経ニュース / 2024年10月29日 23時1分

ロシアのプーチン大統領は29日、戦略核兵器の発射を想定した露軍の演習にリモート形式で参加した。プーチン氏は訓示で、核兵器の使用は最終手段であるとする「ロシアの原則的立場」を確認した一方、「地政学的緊張や新たな外部からの脅威を考慮すれば、現代的で常に臨戦態勢にある戦略軍を保持することが重要だ」と表明した。

ウクライナ侵略を続けるロシアは核兵器を使用する可能性を排除しないことで、ウクライナや同国を支援する欧米諸国を威圧し、抗戦を断念させたい思惑だとみられる。

プーチン氏によると、演習は核弾頭を搭載する弾頭ミサイルや巡航ミサイルの発射手続きに携わる人員の習熟を目的として実施された。露国防省は29日、演習の一環として、北西部プレセツク宇宙基地から極東カムチャツカ半島の標的に大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ヤルス」を発射したと発表。バレンツ海とオホーツク海でも戦略原潜が弾道ミサイルを発射したほか、戦略爆撃機による巡航ミサイルの発射も行われたとした。

ロシアは5月以降、戦術核兵器の発射や使用の習熟に向けた演習を実施。さらにプーチン氏は9月、核兵器の使用指針を定める国家文書「核抑止力分野における国家政策の基礎」を改訂し、事実上、核使用のハードルを引き下げる方針を示していた。(小野田雄一)

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