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英各地で極右の暴動続く 警察「粗暴なチンピラ」と批判、ネオナチらの関与確認

産経ニュース / 2024年8月4日 13時19分

抗議活動でレンガを投げる人々=3日、リバプール(AP)

【ロンドン=黒瀬悦成】英中部リバプール近郊での児童刺殺事件をめぐるデマ情報を発端とする極右勢力による暴力的なデモが3日、リバプールや中部マンチェスターなど英国各地で実施された。リバプールでは暴徒らによる投石で警官2人が顔を負傷して病院に運ばれた。警察はデモ参加者11人を逮捕。北部ランカシャー州では保養地ブラックプールを中心に20人が逮捕された。

英警察当局は3日の声明で、極右勢力の行動は「事件で死傷した少女への思いやりや敬意を欠く。彼らは粗暴なチンピラだ」と厳しく批判した。

その上で「連中は向こう数日間、同様の行動を繰り返すのは確実だ」と指摘し、英全土に警官隊を増派して暴力行為を徹底的に取り締まると表明した。

スターマー首相は3日、緊急閣議を開いて対応を協議した。クーパー内相は記者団に「英国の街頭に犯罪的な暴力と無秩序が存在する余地はない」と述べ、暴徒らは「代償を支払うことになる」と警告した。

警察などによると、一部都市でのデモで極右団体「英国防衛連盟」やネオナチ組織の関与が確認された。デモ参加者は右翼思想の同調者や、フーリガンなどの反社会的集団が大半を占めるとみられている。

デモ参加者には右派政党「リフォームUK」を率いる大衆迎合政治家のファラージ下院議員の支持者も含まれているとされ、ファラージ氏が殺人事件に関し「不法移民の犯行だった」などとする偽情報を追認したことでデモ激化に拍車をかけたとの批判も出ている。

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