「北朝鮮がロシア軍に人員派遣」 ウクライナ・ゼレンスキー大統領が連日発言

ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は14日、情報機関からの報告として「この戦争に北朝鮮が（ロシア側で）実際に参加している」と述べた。その上で「どこの国がロシアを支援しようと、われわれはウクライナを守るために厳しく対処する」と表明した。ゼレンスキー氏は13日にも「北朝鮮は兵器供与にとどまらず、露軍に人員を派遣している」と指摘していた。

北朝鮮は露軍に弾道ミサイルや砲弾などを供与してきたとされる。ウクライナメディアは今月、消息筋の話として、同国東部ドネツク州の露占領地域に対するウクライナ軍のミサイル攻撃で北朝鮮軍士官6人が死亡したと報道。英紙ガーディアンも最近、北朝鮮がロシアに供与した短距離弾道ミサイルの運用を支援するため、人員数十人を露軍に派遣しているとするウクライナ当局筋の話を伝えていた。

ロシアは北朝鮮からの武器調達や人員受け入れを否定している。

一方、前線の戦況を巡り、露国防省は13～14日にかけ、ウクライナ東部ドネツク州ポクロフスク方面の集落ミハイロフカと、南部ザポロジエ州の集落レバドノエをそれぞれ制圧したと主張した。ウクライナメディアによると、同国軍広報官は14日、ドネツク州の小都市トレツクの一部が露軍に占領されたと明らかにした。（小野田雄一）