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イスラエル軍、国連軍拠点の正門壊し侵入 レバノン南部

産経ニュース / 2024年10月15日 11時39分

【ニューヨーク=平田雄介】国連レバノン暫定軍(UNIFIL)は13日の声明で、レバノン南部ラミヤの拠点にイスラエル軍の戦車2台が正門を壊して侵入したと発表した。その後数回の発砲があり、煙が拠点に流れ込み、平和維持要員15人が防護マスクをつけていたにも関わらず、皮膚のかゆみや胃腸の異変を訴えて治療を受けた。

声明では、イスラエル軍の兵士は12日、レバノン南部でUNIFILの兵站の移動を阻止したと指摘。国連軍拠点への侵入や平和維持要員への意図的な攻撃は、国連安全保障理事会の決議違反だと訴えた。

イスラエルのネタニヤフ首相は13日のビデオ声明で、平和維持要員の負傷について「遺憾だ」と述べた。他方、レバノンを拠点にイスラエル軍と交戦する親イラン民兵組織ヒズボラが平和維持要員を「人間の盾」に利用しているとして、「危険地帯からの撤退」をUNIFILに求めた。

これに対し、国連のラクロワ事務次長(平和活動担当)は14日、UNIFILは「全ての駐屯地にとどまるとの決定がなされた」と述べた。14日には国連安保理も報道機関向け談話で地域の安定化を図る国連軍の役割を強調し、UNIFILへの支持を表明した。談話はUNIFILの拠点がこの数日間に攻撃を受け、複数の平和維持要員が負傷したことに強い懸念を示した。

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