ヤマナカ 中野雄介専務 愛知県で一番活気のある企業に 商品の良さを伝える店舗目指す
食品新聞 / 2024年8月28日 13時18分
名古屋市を中心に東海エリアで61店舗の食品スーパーを展開するヤマナカ。レギュラー店舗の「ヤマナカ」と高質な商品を並べる「フランテ」、さらに厳選した商品を提供する「フランテロゼ」などを揃え、鮮度や品質にこだわった生鮮食品、付加価値のあるPB、留め型商品、バイヤー一押し商品などが来店客の支持を得ている。専務取締役の中野雄介氏に聞いた。
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近年のエネルギーコスト高騰、最低賃金上昇など食品スーパーは厳しい状況に置かれている。チラシを配布するにもコストがかかり、販管費が大きく上昇している。さらに、コストが上がっていることで商品の値上げにもなっている。しかし消費マインドは低下し、GDPがプラスになっていても実感できていない人が多い。また、リベンジ消費が落ち着いてきたことで、外食などのサービスに使う人が増えている傾向にあり、これから所得の差によって「お金を使える人」と「苦しい人」がさらに分かれてくると考えている。
ディスカウントスーパーも増えている中で、ヤマナカは価値ある商品を並べるクオリティ型スーパーを目指してきた。「食で生活を豊かにする」とは、ただお腹を一杯にするということではない。商品の良さを知ったうえで消費することで生活がワンランクアップする。
創業者が遺した言葉の一つに「目利き、腕利き、プロになれ」という教えがあり、バイヤーたちはこだわりを持って良質な商品を仕入れてきた。ただ生鮮食品では食材の旬や食べ方によっても価値は変わってくる。バイヤーはその良さを細かく知っているが、店舗では細かい部分まで表現できていなかった。店舗に来るお客様にも商品の良さを伝えていくために、POPや商品の見せ方でお客様がどう感じるのかを考えた売場作りが必要。店舗従業員に向けてメーカーが得意とする分野の商品知識を吸収するための勉強会を行い、全店舗で食のプロを育てていく。
グループのスポーツクラブ、デイリー商品を製造するサンデイリーとの連携強化も進めている。スポーツクラブでは管理栄養士がおり、スポーツを教える立場から考えた弁当や惣菜を開発することで説得力のある商品が生まれる。スポーツクラブの利用者にも健康な食生活を提案している。また、あいち食育企業団に参加しており、食育にも力を入れていきたい。
企業の世代交代を進める中で、従業員が真面目で固すぎる部分を少し崩していき、愛知で一番元気で活気のある企業にしていきたい。そのためにもインスタやSNSでお客様にアピールしながら、新入社員や若手のフレッシュな社員が活躍できる仕組みを作っていきたい。
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