セコマのヒミツ 店内調理「ホットシェフ」に込めた2つの役割 1つは「できたてでしか出せない味」 もう1つは「離島への対応」
食品新聞 / 2024年12月21日 21時48分
日本のコンビニ業界に先駆けて1971年、北海道札幌市に1号店をオープンしたセイコーマート。セコマグループは、製配販のサプライチェーンを構築しセイコーマートの商品力を高め独自路線を歩んでいる。
セイコーマートではNB商品も取り揃える一方、商品開発において自前主義が根付いている。
その理由について、セコマの赤尾洋昭社長は「好きな商品や力を入れたい商品で納得したものをつくろうとすると、自分たちでどこまでやれるかということが重要になってくる。ノウハウの流出を防ぐ狙いもあり、外に頼んでしまうと市場に似たようなものが出回ってしまう」と語る。
1994年に開始した店内調理「ホットシェフ」(当時:ホットフード)は、できたての味も追求したものとなる。
「ホットシェフ」を開始した理由は2つあり、作り立ての味の追求はその1つ。
「やはり工場で製造された商品は、店頭に並ぶまでどうしても時間がかかり、作り立ての味にはならない。鮮度を維持するための添加物も極力使いたくない。特におにぎりなどの米飯は、作り立てと比較すると、レンジアップする商品はかなわない。これには日本人はご飯の味に敏感であることも影響している」と説明する。
もう1つの理由には、離島店舗の物流の問題を挙げる。
「道内には利尻・礼文・奥尻の離島に店舗を展開しており、輸送手段でもあるフェリーが特に冬場は頻繁に止まってしまう。そうすると弁当やおにぎり、惣菜などは売るものがなくなる。そのときに原材料があり店舗で製造できればフェリーが止まっても数日間は売り続けることができる」と述べる。
「ホットシェフ」は、来店客がオーダーしてから調理する受注生産型ではなく、過去の販売動向といったデータをもとに計画的に調理している。
「店内調理は人件費が嵩みやすく、ある程度、効率も考えないといけない。効率化など工夫を続けることで、ベーカリーも最近になってようやく採算が合うようになってきた」という。
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