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堀口珈琲、ドリップバッグに初参入 加工技術の高度化でスペシャルティコーヒーの簡便化を実現

食品新聞 / 2024年4月27日 10時2分

スペシャルティコーヒー専門店の堀口珈琲は、これまであえて販売してこなかったというドリップバッグに初参入した。

3月25日からスペシャルティコーヒー4種類のドリップバッグを堀口珈琲各店舗とオンラインストアで発売している。1個6袋入り。価格は税込み1620円。

コーヒー豆の使用量などが限られるドリップバッグの形態は過去、同社が求めるおいしさの水準に達しなかったが、2019年に新設した焙煎所「横浜ロースタリー」での加工技術の高度化によってドリップバッグの参入に漕ぎつけた。

堀口珈琲の若林恭史社長

4月4日取材に応じた若林恭史社長は「原材料がどんどん二極化していく中で、従来の焙煎手法では、すごくいい生豆を活かしきれないことが分かり、焙煎手法をガラリと変えたところ、新しい高品質な生豆にも適応できるようになった」と振り返る。

ドリップバッグ向けに煎り分けられるようになり、これに多様な生豆の調達力が加わり、商品化の選択肢が拡大した。

「もともと手軽さとおいしさはトレードオフと思っていたが、加工技術の高度化で両立できると考え始めるようになった。もちろん焙煎だけではカバーできず、“この生豆だったらこの焙煎手法”といった具合に両方が揃ったことでスペシャルティコーヒーの多彩さをドリップバッグでも表現できるようになった」という。

ドリッブバッグ参入は、若年層をはじめとする新規顧客層の獲得に向けた将来の種まきの位置付けでもある。

「若年層はとても意識した。これからのコーヒーの消費を支えていく世代に少しでも興味を持ってもらいたい。簡便でトライアルのハードルを下げたが、簡便な中にもきちとエッセンスが感じられるようになっている」とし、パッケージは柔らかい色合いのデザインを採用した。

コーヒー粉は一般的なドリップバッグよりも多い1袋15gとした。

コーヒー粉は、推奨の抽出量を超えてもしっかりと味わいが楽しめるよう一般的なドリップバッグよりも多い1袋15gとした。

フィルターは、使いやすさや風味の完成度、安定性を考慮してカップオンタイプのVFR型を採用している。

個包装はアルミ蒸着仕様で賞味期限は9カ月。
比較的長い賞味期限によって、小売店での展開も視野に入れる。
「賞味期限は現在9カ月に設定しているが、もう少しテストを進めて品質を確認してから延ばしていきたい。アルミ包材に代えて、さらに伸ばしていくことも考えている」と語る。

種類は「MILD」「ELEGANT」「BITTERSWEET」「DECAF」の4種類。アソートタイプも取り揃える。

若林社長は中庸な味わいの「MILD」からのトライアルを推奨する。
「スペシャルティコーヒーはきれいさが担保されたプレーンな味わいが大事。やわらかい口当たり、ほのかな苦みとコクを楽しんでいただきたい」と述べる。

なお、堀口珈琲の直近の状況は、直営店が好調。コロナ禍前の2019年を越える勢いで客数が増加傾向にある。
一方、物販は、コロナ禍で高まった巣ごもり需要の反動減で足踏み状態にある。

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