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〈大臣経験者たちが落選の危機?〉萩生田光一、丸川珠代、下村博文…“裏金議員”たちの寒すぎる首元

集英社オンライン / 2024年10月19日 7時0分

10月27日の投開票に向けて全国各地で舌戦が繰り広げられている解散総選挙。自民党は裏金問題を巡る大逆風で、議席を大幅に減らすことが予想されている。その中でも、特に裏金議員は一部が非公認になり、公認された議員も比例代表への重複立候補が認められないという窮地に立たされている。大臣を務めた大物議員の苦戦も報じられており、選挙情勢は予断を許さない状況だ。

〈画像〉故・安倍晋三元首相の遺影や安倍昭恵さんと写る萩生田氏

裏金議員4人が野党候補にリードを許す展開

「今回、無所属でありますから大変厳しい選挙であります」

衆院選が公示された15日、文部科学大臣や自民党の政調会長などを歴任した自民党の重鎮・下村博文氏が東京都の板橋区内でマイクを握った。

下村氏は裏金問題を巡って476万円の政治資金不記載があったことが発覚。旧安倍派の事務総長を務めていたことから党員資格停止1年の処分を受け、今回の選挙は無所属で立候補することとなった。

これまで東京11区で一度も敗れることなく9選を重ねてきた下村氏だが、各政党や報道機関が実施している情勢調査の情報によると、立憲民主党の阿久津幸彦氏にリードを許し、苦戦している情勢だ。

自民党からは非公認になっているため、小選挙区で落選すれば比例復活はすることなく、大臣経験者が議員バッジを外す危機に見舞われている。

衆院選を巡る情勢について自民党関係者はため息をつきながらこう語る。

「裏金による自民党への逆風は、無党派層や浮動票が多い東京都においてより強くなっている。多くの自民党議員が落選し、これまで守ってきた選挙区もことごとく明け渡してしまうような厳しい情勢だ」

永田町では自民党が10月11日から13日にかけて実施したとされる、東京都内の情勢調査に関する情報が出回っている。

都内では、下村博文氏、平沢勝栄氏、小田原潔氏、萩生田光一氏の4人が”裏金議員”として非公認となり、山田美樹氏、丸川珠代氏の2人が公認されたものの比例重複なしとなった。

調査では、このうち下村氏、小田原氏、山田氏、丸川氏の4人が野党候補にリードを許している。

下村氏の情勢については先に触れた通りだが、環境大臣や五輪担当大臣などを歴任した丸川氏も立憲の松尾明弘氏に対して劣勢となっている。

1票の格差を解消するための区割り変更「10増10減」によって東京都内の選挙区が増えたため、満を持して参院議員から衆院選に鞍替え出馬した形だが、元衆院議員で2022年参院選にも挑戦していた松尾氏に押し込まれ、国会議員を続けられるかどうかも危うい状況だ。

小田原氏も山田氏も2021年の前回選では小選挙区で勝利をおさめたが、今回はともに苦戦を強いられている。

逆風の中、優勢を保つ平沢氏

それに対して逆風をものともせず盤石の態勢を築いているのは平沢氏だ。

テレビ出演を重ねて培ってきた圧倒的知名度から、これまで東京17区において圧勝を続けており、立憲もこの選挙区への候補者擁立を見送っている。

今回は日本維新の会、共産党、国民民主党がそれぞれ候補者を擁立しているが、大きくリードを保っている。

また、萩生田氏も立憲の有田芳生元参院議員に対して、僅差ながら序盤では競り勝っている情勢だ。報道各社による調査でも、萩生田氏が有田氏に数ポイント差でリードしているという情報もある。

萩生田氏と言えば、旧安倍派の幹部として裏金問題でも大きくニュースになっただけでなく、旧統一教会問題でも2022年の参院選直前に立候補予定者を関連施設に連れていくなど密接な関係を野党から激しく追及を受けており、逆風は他の議員よりも強い。

一方で、立憲関係者も「萩生田氏を厳しく糾弾するために、これまで旧統一教会の問題で取材を重ねてきたジャーナリストの有田氏を擁立したが、リベラル色が強くて中間層への波及は課題になっている。一筋縄ではいかない選挙だ」と気を引き締める。

まさに野党と一進一退の攻防を繰り広げているわけだが、正念場である自身の選挙において最後の踏ん張りを見せているようだ。

もちろん、これらの情勢については今後の選挙戦で大きく変動する可能性もある。

永田町関係者は「非公認議員は当たり前だが、投票所に張り出される名前一覧で政党名の欄には『自由民主党』ではなく『無所属』と書かれることになる。これまで習慣的に自民に票を入れていた人も、その表記を見て別候補に入れる可能性もあり、蓋を開けてみると情勢調査よりも厳しい結果が突き付けられるかもしれない」と語る。

裏金問題によって、これまでとは全く違う選挙戦となっている自民党の各候補は一体どうなるのか。その結果によっては、発足したばかりの石破茂政権に早くも赤信号が灯ることになるだろう。

苦戦する自民党に対して厳しい目が注がれる中、国民がどのような審判を下すのかが注目されている。

取材・文/宮原健太
集英社オンライン編集部ニュース班

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