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大阪に誕生した『ボードゲームホテル』に一晩潜入してみた

集英社オンライン / 2022年7月27日 10時1分

大阪・難波に日本では類を見ない「ボードゲームホテル」が誕生した。公式ホームページを見ると、130種類以上のゲームで一晩中遊ぶことができるという。一体、どんなホテルなのか? 筆者が潜入取材して、その魅力をお届けする。

話題のボードゲームホテル・MIMARU大阪 難波STATIONを運営するのは、株式会社コスモスホテルマネジメントが展開するアパートメントホテルミマル(APARTMENT HOTEL MIMARU)だ。キッチン・ダイニングを備えた約40㎡からの広い客室で、家族や友人同士など仲間と一緒に“みんなで泊まる”をコンセプトにしている。なんば駅から約8分のところに位置する MIMARU大阪 難波STATION は日本橋が近く、サブカルを愛する人々が近くを通ることもままある。


一見すると、普通のビジネスホテルのように見えるが、エントランスを入ると大きなオブジェが設置されており、ここがボードゲームホテルであることが一目瞭然だ。

共用スペース「遊べる縁側」には約130種類のゲームが!

エントランスからエレベーターで2Fに上がると、そこには受付と共用スペースがあり、宿泊者であれば誰でも利用可能だ。そして、見ての通り、棚にはこれでもかというほどボードゲームなどが並べられている。

その数は約130種類以上。さすがボードゲームホテルの名に恥じない充実ぶりだ。

取材に応じてくれたコスモスホテルマネジメント 近畿圏運営二部の部長・溝上功二氏はボードゲームホテルを運営する理由について「広い部屋でテーブルを多人数で囲むことができ、その卓上にボードゲームがあったらより滞在価値があがるのでは、とコンテンツとして親和性が高いと感じていた」と明かす。

ボードゲームの選定にあたっては、全国でボードゲームカフェを運営する『JELLY JELLY CAFE』が監修。厳選されたボードゲームは共用スペースだけでなく、客室に持ち込んで遊」ぶことも可能だ。(一度につき2点まで)また、宿泊客が多い金土日祝日(15時〜21時30分まで)には「ゲームコンシェルジュ」も常駐して、おすすめのゲームも紹介してくれるそうだ。

目玉の1つは「3D カタン」

数あるボードゲームの中でも、特に人気を集めているゲームがある。それが「3D カタン」だ。

カタンとはドイツ生まれのゲームで、世界で2000万個以上の販売数を記録する大ヒットゲームだ。カタンという無人島が舞台となっており、2〜4人のプレイヤーで島全体の開拓を進め、規定の点数を得たプレイヤーが勝利となる。開拓に必要な資材はサイコロによって得られるため、足りない場合は他のプレイヤーとの交渉によって得る必要があり、それがゲームをより一層盛り上げる。

そんなカタンの3D版が「3D カタン」だ。1セット約5万円という高価なボードゲームは、3Dというだけあって無人島にある台地などが浮き上がっており、より臨場感が増す。溝上氏によれば、「3D カタンを目当てに宿泊するお客様もいらっしゃる」そうだ。

「マーダーミステリー」をより一層楽しめるコンセプトルームも用意

またMIMARU大阪 難波STATIONでは、「マーダーミステリー」と呼ばれるゲームも充実している。マーダーミステリーとは、殺人事件を題材にした推理ゲームのことで、読者の中にも「人狼」などをプレイした方も多いだろう。

このマーダーミステリーは日本のみならず海外でも人気を博しているという。溝上氏は、「MIMARUでは、世界中のお客様にご利用頂いており、中でも海外でマーダーミステリーが大人気になっているのは、このホテルの企画を進める大きな要因となりました」と説明する。

さらに、MIMARU大阪 難波STATIONはマーダーミステリーの各種ゲームを取り揃えるだけでなく、専用のルームまで備えている。

客室には人狼をはじめ、様々なマーダーミステリーを楽しむのに欠かせない密談部屋なども備えている。部屋の灯りを落とし、不気味なランタンの灯りとそこから流れるサウンドが、マーダーミステリーの雰囲気をより一層かき立てる。

また、共用スペースにあるボードゲームは客室内に持ち込み可能で室内でも楽しめる(一度に2種類まで。一部客室は4種類まで持ち込み可)。ボードゲーム愛好家は、要チェックだ。

手軽に楽しめてハマるオリジナルゲーム「HOTEL GAMES」

MIMARU大阪 難波STATIONは、ボードゲーム以外にも力を入れていることがある。それが『オリジナルゲーム』の提供だ。

「ただボードゲームを揃えるだけでは差別化も難しいですし、ホテルや街を使ってホテル滞在時間を楽しんでもらいたいと考え、多くのゲームクリエイターの方にご協力いただき、MIMARU大阪 難波STATIONしかないゲームを開発しました」(溝上氏)

オリジナルゲームの一部を紹介すると、部屋の中に隠してある金貨を探す『小さな金貨』や館内に潜む 『ピクトグラムのかくれんぼ』など、施設をうまく活用しているのが特徴だ。
また取材時に溝上氏からおすすめされ、筆者がのめり込んでしまったのが『自販機パズル』だ。

自販機パズルは『?』になっている飲み物が何か当てるゲームだ。考えるヒントとして、自販機の横に飲み物たちの証言があり、これをもとに推理をする。溝上氏によれば「スタッフもゲーム好きが多く、飲み物を買いに行ったはずなのに気づいたらゲームにのめり込んでしまった者もいた」そうだ。

このようにオリジナルゲームは誰でも気軽に取り組めるように工夫がなされている。溝上氏は「ボードゲーム愛好家だけでなく、家族や友人同士で宿泊した際に少しでも楽しいひと時を過ごせるようにオリジナルゲームを企画しています」と説明する。

ボードゲーム愛好家以外にも宿泊して欲しい

仲間と共に過ごすことをコンセプトに掲げ、それを体現すべく誕生したMIMARU大阪 難波STATION。開業以来、宿泊者からの評判は上々のようで溝上氏によれば「若い世代の方々からのご予約が増えている」という。実際、取材時にも宿泊中の若者たちがボードゲームで楽しむ姿が見られた。またMIMARU大阪 難波STATIONには、ゲームメーカーも熱い視線を送る。すでにタイアップキャンペーンなどの打診もあり、連携が進みそうだ。

今後の展望について溝上氏は「愛好家の方々にボードゲーム合宿を楽しんでもらったり、初めてのゲームにチャレンジするきっかけにしてもらいたい。今後は、ゲームを楽しめるイベントの企画やインバウンドのニーズを取り込むため海外でのプロモーションを検討していきたい。ボードゲーム愛好家以外の方々にも宿泊いただけるホテルにしたいですね」と明かす。

難波は、奈良や和歌山方面への観光の起点にもなる。しかし、それらの名所を訪れるだけでなく、ボードゲームなどを通じて仲間たちと楽しいひと時を過ごすのも、旅をより一層充実したものにしてくれるだろう。MIMARU大阪 難波STATIONは、そんな新たな体験を提供する『難波の新名所』になるかもしれない。

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