月のインスピレーション溢れる光景2選 月暈の下の雪原の足跡と「月の男」
sorae.jp / 2021年2月7日 20時52分
雪原と雪に覆われた木々の上に輝く月のハロー(月暈)。この幻想的な光景は2021年2月1日付けのAstronomy Picture of the Day(通称APOD)で紹介された画像です。先月スウェーデンで撮影されました。
何百万もの小さな氷の結晶を含む上層の薄い雲(巻層雲など)が空の大部分を覆っているときに起こる、かなり一般的な大気光学現象です。氷の結晶の一つ一つがミニチュアレンズのような役割を果たしていて、結晶のほとんどが似たような細長い六角形をしています。
結晶の向きがばらばらになっているとき、結晶の一方の側面に入った光と結晶の別の側面から出た光は、屈折によって月を中心とした半径(視半径)に相当する22度の円(光輪)として見えることが知られています(条件により異なる場合もあります)。日中に見られる「太陽の光輪」(日暈)も同じメカニズムの現象です。雲の中でどのようにして氷の結晶が形成されるのかは、現在も研究対象となっています。
月暈や日暈は純粋な物理現象です。しかし、神秘的な現象に見えるため、幸運の証しや凶事の前兆など、さまざまな言い伝えも残っています。
ところで、月のハローよりも雪原に残された足跡の方が気になる人もいるかもしれません。この足跡の主はウサギです。2匹の足跡が手前で合流しているのも不思議な感じがして、想像力を掻きたてます。
月とウサギと言えば、多くの日本人は月面の模様を連想することでしょう。ちょうど5年前(2016年2月1日、たまたまこの日も月曜日でした)のAPODでは、月面の模様に「男の顔」をイメージしています。
ある対象に、実際はそこに存在しないにもかかわらず、よく知っているパターンを思い浮かべる心理現象は「パレイドリア(Pareidolia)」と呼ばれています。月面の模様は同じなのに、そこに何をイメージするかは文化や民族によって異なると言われています。もちろん同じ文化に所属していても、ひとりひとり思い浮かべるものはちがいます。
さらに、この画像では、月面上に望遠鏡を向ける人の小さなシルエットが写し込まれています。「月の男」が地上を窺い、岩山の上の人物は望遠鏡で「月の男」の表情を読み取ろうとしているかのようです。
月はわたしたちにさまざまなインスピレーションを与えてくれる存在です。この2つの画像を眺めていると、自分なりの新たな物語を紡いでみたくなってきませんか?
Image Credit: Göran Strand、Dani Caxete
Source: APOD (1) (2)
文/吉田哲郎
この記事に関連するニュース
-
西日本~東海の空にハロが出現 天気はゆっくり下り坂
ウェザーニュース / 2024年5月18日 13時30分
-
新潟や東北南部でハロが出現 珍しい虹色現象も?
ウェザーニュース / 2024年5月15日 11時10分
-
関西など西日本で「ハロ」が出現 広範囲で大きな天気の崩れはなし
ウェザーニュース / 2024年5月2日 10時40分
-
関東の空に光のリング、ハロが出現 天気はゆっくり下り坂
ウェザーニュース / 2024年4月29日 9時30分
-
西日本でハロやアークなど虹色現象 明日の天気の崩れを示唆
ウェザーニュース / 2024年4月28日 13時30分
ランキング
-
1キウイの皮を剥くのが面倒→皮ごと食べられます! 気になる毛の解決法も伝授、ゼスプリが明かすキウイの手軽な食べ方は?
まいどなニュース / 2024年5月18日 7時0分
-
2軽自動車、20年で6割値上がり 初の平均160万円台が視野
共同通信 / 2024年5月18日 16時51分
-
3煮物だけじゃない!スーパーフード並みの栄養価「切り干し大根」の意外な食べ方
週刊女性PRIME / 2024年5月18日 8時0分
-
4有毒植物の“誤食”に要注意 死亡例も 農水省が注意喚起
オトナンサー / 2024年5月18日 20時10分
-
5ワークマンの「機能的なサンダル」3選 2000円前後で買える、アウトドアでも活躍する優秀アイテム
Fav-Log by ITmedia / 2024年5月18日 9時55分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください