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【弁護士解説】カラ出張や残業代の水増し請求、もしもバレたら解雇もやむなし?!

相談LINE / 2015年8月7日 22時30分

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カラ出張や残業代の水増し請求、交通費の不正受給は立派な犯罪である。しかし、これらの罪を犯す多くの人は「生活費の足しにしたかった」などと話し、キッカケもほんの出来心によるところが多いようだ。
ところがそんな出来心でこれらの罪を犯すと、詐欺罪と有印私文書偽造罪、同行使罪に該当する可能性がある。
ちなみに詐欺罪は懲役10年以下、有印私文書偽造罪と同行使罪は3月以上5年以下の懲役となっている。

今回は、カラ出張や残業代の水増し請求、交通費の不正受給がバレた場合、会社からクビにされることも有り得るのかどうかを濱悠吾弁護士に伺った。

■解雇になるかどうかはケースバイケース

「出張費や残業代の不正受給が発覚した際に、そのことを理由として解雇を行えるかは一概には言えません」(濱悠吾弁護士)

まずはこう話す濱悠吾弁護士。では、解雇にはどんな要件が必要なのだろうか。

「解雇は、労働基準法上、(1)客観的に合理的な理由と、(2)社会通念上の相当性が必要である、とされています」(濱悠吾弁護士)

「客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当といえるかは、不正取得された金銭の額、犯行行為の悪質性、反省の態度、行為者の過去の懲戒歴等具体的状況によって判断されます」(濱悠吾弁護士)

■過去の判例では、解雇となるケースが多かった

カラ出張や残業代の水増し請求が解雇になるかどうかはケースバイケースと濱悠吾弁護士は話すが、最後にこうも付け加えた。

「もっとも、出張費や残業代の不正受給は、刑法上の犯罪に該当する重大な違法行為ですし、企業秩序も大きく損なわれますので、過去には、解雇を有効とする裁判例が比較的多かったといえます」(濱悠吾弁護士)

これまでの判例では、どちらかという解雇になっているケースが多いとのこと。

■まずは口頭注意、悪質であれば解雇も検討!

カラ出張や残業代の水増し請求が起こる原因は、主に自己申告という制度自体にあるとよく指摘されている。

社員からすれば、比較的簡単かつ気軽にできる行為であるが、会社からすれば信頼している社員からの詐欺に他ならない。

では、もしもこういった行為が発覚した場合、どうするのが望ましいのだろうか。

基本的にこれら犯罪行為の多くが、その罪の重さを分かっていないケースが多いことを考えると、まずは口頭での注意が望ましいかもしれない。しかしあまりにも悪質だった場合は、解雇を検討するというところがベストだろう。

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