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「2024年3月に開園したテーマパーク」“ショッピングモールの居抜き”なのに違和感が全くない理由

日刊SPA! / 2024年3月21日 15時54分

◆これまでのテーマパークと異なるポイントは…

一方で、イマーシブ・フォート東京とこれまでのテーマパークが異なるポイントは「生のエンターテイメントを提供し続ける」ことにあるという。

「今までのテーマパークで実現できなかったのは『生のエンターテインメントを日々提供し続ける』ということ。でも、イマーシブ・フォート東京は、生の演者が常に目の前で何かを起こし続けています。グランドオープンの時に森岡さんが言っていましたが、従来のテーマパークは一度に多くの人数を入れて、そこでみんなに同じ体験をしてもらうことが重要だった。しかし、逆に、もう少し高い金額を取って、生のパフォーマンスや目の前でしか起こらない、より凝縮した体験をお客さんに届けるのが、今回の施設のコンセプトだと。

プレスリリースで書かれているのですが、『ザ・シャーロック』に関しては、アトラクションで48種類のキャラクターが出てくるのに対して、お客さんの参加は180人なんです。また、『江戸花魁奇譚』は出演者15人に対して一度に体験するお客さんの数が30人。どれだけ濃密な体験になっているのかが理解できると思います」

◆沖縄での新テーマパークに経験が活かされるはず

株式会社・刀が、沖縄北部に建設する予定の新テーマパークが「ジャングリア」だ。どのようなコンセプトになっていくのだろうか。

「イマーシブ・フォート東京は、森岡さんがUSJを離れ、初めてイチから作ったテーマパーク。接客やサービスなどのオペレーション部分でネガティブな意見がネットで出てきていますが、実はそれらはUSJ時代、現場のプロに任せていたところだと思うんです。逆に、さまざまな意見を今後のテーマパーク作りの参考にしていきそうです。

森岡さんのこれまでのプロジェクトのパターンは、小さなプロジェクトでお金やノウハウを貯めて、最終的に大きなプロジェクトを作っていくというものです。USJではジェットコースターを逆走させたり小さめのイベントを行ったりしたのち、最終的にハリーポッターのエリアを作りました。ジャングリアがオープンするときには、イマーシブ・フォート東京でオペレーションへの理解を深めた経験が活かされるはずです」

沖縄の密林というハード面に対して、ソフト面では日本初の「イマーシブシアター」運営で培った知見が十二分に発揮されるのではないか。ジャングリアは恐らく日本でも有数のテーマパークになるだろうが、その前にイマーシブ・フォート東京を体験しておきたいところだ。

<取材・文/谷頭和希>

【谷頭和希】
ライター・作家。チェーンストアやテーマパークをテーマにした原稿を数多く執筆。一見平板に見える現代の都市空間について、独自の切り口で語る。「東洋経済オンライン」などで執筆中、文芸誌などにも多く寄稿をおこなう。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』(集英社)『ブックオフから考える』(青弓社)

―[テーマパークのB面]―

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