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「あるある探検隊」でブレイクしたレギュラーの今。“月収ゼロ”時の福祉施設訪問が転機に

日刊SPA! / 2024年3月31日 8時54分

松本:高齢者さん向けのネタだと「ぼっとん便所に人落ちる! あるある探検隊!」とか(笑)。 

西川:拍手をいただいた方に、「経験があるんですか?」と話しかけていきます。思い出しながら話してもらうと、認知症の進行を緩やかにする脳の訓練「回想法」に繋がるんです。

松本:かれこれ20年以上続けてきた芸人としての経験を生かした、「僕たちだからこそできること」をやっているつもりです。

――高齢者の方からの評判はどうですか?

西川:真顔でジーっと見られているだけだと「スベってんな……」と思うこともあります。ただ、終わったあとに「楽しかったよ!」と言ってもらえることも珍しくありません。

松本:スタッフの方からも「あんなに笑っているところ、初めて見ました」と言われるんですが、僕らからしたら「そんな笑ってなかったやん」って(笑)。

西川:高齢になると、本当は楽しくても表情に出にくいのかもしれませんね。

◆芸人ならではの会話テクニックで心をつかむ

――一方で、スタッフの方からの評判はいかがですか?

松本:高齢者の方の気持ちを掴む「お笑い芸人の技術」を教えてほしいと、よく言われます。スタッフの方は、介護のプロであって、人前に立ってそこで関係性をつくるプロではないわけですから。

西川:スタッフさん向けの講演会のお仕事もいただくようになりましたね。

――講演会ではどんな内容を話すのですか?

松本:芸人は笑ってもらうために、まず自分たちを下げます。でも、介護者と利用者の関係性は、お世話をする側とされる側なので、利用者さんよりスタッフの立場が上になってしまってるんですよ。さらに、レクリエーションでは指示する側と指示通りに動く側という、先生と生徒のような構図になります。だから、その関係性を逆転させるところから始めましょうと。

――芸人さんなら、例えば貧乏や容姿など、“自分を下げる武器”を持っていますが、スタッフの方だと難しくないですか?

松本:「地元の話」を展開していきます。例えば練馬に行った時は、僕たちから「練馬の名物はなんですか?」と尋ねると「練馬大根だよ」と教えてくれますよね。そこから、「練馬大根って普通の大根と違うんですか」とラリーが続いて……。これならマイナス点をあえてさらけ出さなくても、利用者さんが教える側になる構図ができるんですよね。

◆普段のネタもウケるようになった

――現在、仕事の比率はどうなっていますか?

松本:さっきお話した通り、10年前くらいは芸人の仕事が全くなくて。それが、介護に関わることで、ベタさとわかりやすさを追求するようになったら、普段のネタがめちゃくちゃウケるようになったんです。

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