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上智大ミスコン出身の元アナウンサーが“キャリア迷子”から司法書士事務所を開業するまで

日刊SPA! / 2024年4月1日 8時53分

 司法書士は年1回の試験の合格率が5%前後の難関資格。岡部さんは2回目の受験で合格したが、総勉強時間は1年半で2700時間に達したそうだ。ちなみに、司法書士の女性比率は2割に留まるという。

 語弊を恐れず言えば、法曹関係の専門職の中でもかなりニッチな職という気もするのだが、それも織り込んだ上でのキャリアデザインだったようだ。

「今までの自分の経歴に法律という強みを掛け合わせたら、誰とも被らない人材になるだろうなと。学生時代に法律事務所でアルバイト経験があり、国家公務員を目指していたこともあるんですが、その頃から法律の勉強はわりと好きでしたね」

◆「経験を余すことなく、無駄にしない」

 不動産登記の書類作成や手続き代理、会社を設立する際の定款作成など、実はスタートアップ支援も司法書士の主な業務。相続登記の申請義務化も控え、高齢化社会に突入して久しい昨今は家族信託などの生前対策も業界的に伸長している領域だという。

 独立もしやすく、岡部さんは約1年の司法書士事務所での勤務を経て、この1月の事務所開業。冒頭に紹介したSNS投稿につながった。

「あの投稿の写真は開業にあたって友達のカメラマンに撮ってもらった1枚で、たくさんの写真に埋もれてしまわないように、あえて写真は一番盛れている一枚だけ。文章も短くシンプルなものにしたんです。もともとリクルート時代にブランディングやSNS運用に携わっていた経験が活きたと思います」

 SNSを見た人からの問い合わせも多いそうで、今後はセミナーやYouTube活動、雑誌や書籍など、メディアでの執筆・監修なども積極的に行なっていく予定だとか。衝動的に動くタイプかと思いきや、改めて大学進学やミスコンのエピソードから振り返ってみると、意外なほど計算高い戦略家だ。

「基本的に将来が不安で先のことを考える時間が長かっただけなんですけど、“キャリア迷子”によく陥りつつ、虎視眈々とマーケットを見て、打算的に考えるタイプかもしれないですね(笑)。忙しく働いていると、その環境に流されてしまいがちですが、自分と向き合う時間や内省の機会を持つことは大切なのかなと。

 やはり自分の経験を余すことなく、無駄にしない意識は常にありました。一応、テレビ慣れはしているので、アナウンサーの経験を生かしながら活動していきたいです」

<取材・文・撮影/伊藤綾>

【伊藤綾】
1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii

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